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Camera & Photo
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2025.10.13
沖仁×大萩康司×小沼ようすけ
“TRES”

「TRES」は、フラメンコ・ギタリストの沖仁、
クラシック・ギタリストの大萩康司、
そして、ジャズ・ギタリストの小沼ようすけによる
ギタートリオ。
ライヴは、今日が4回目。
毎回とても素晴らしいので、今日は
相模女子大学グリーンホールまで観に行ってきたよ。
家から1時間位だからそれほど遠くないけどね。
覚えていないけど、発売からすぐに買ったんだろうか、
2月に続いて今日も前から3列目!
中央付近のとても良い席だった。
1曲目は、2月のライヴで聴いて
「ぜひ CD 化して欲しい」と書いた
『アルハンブラの思い出』。
やはり素晴らしかった。
アレンジした大萩さんが「半年前より進化している」と
いうようなことを言っていたけど、
この3人だからこその演奏で、本当に良かった。
続いて、それぞれのソロ演奏。
大萩さんは、私が初めて TRES を聴いた時に
しびれた『そのあくる日』。
キューバのレイ・ゲーラの作曲。
とても美しい曲だ。
続いて、沖さんは『My Favorite Things』と
自作の『Ilusion』のメドレー。
小沼さんは、トラディショナルな
『Isn't It Romantic』。
ルーパーを使って 独自の世界を展開。
会場で配られたプログラムには、小沼さんの
ソロ曲だけ曲名が書かれていなかった。
今日のリハでほかのふたりの演奏を聴いて、
数曲の候補の中からこの曲を選んだのだという。
高座に上がってから、演目を決める落語のようだが、
その日の空気や感覚で曲を選ぶというのも
ジャズの大きな要素だろう。
沖さんの演奏した『My Favorite Things』と
小沼さんの演奏した『Isn't It Romantic』は、
どちらもリチャード・ロジャースという人の作曲。
一部最後は、3人でアサド兄弟の
『招待(invitation)』。
休憩を挟んで、トリオの演奏で
『ブラジル風バッハ第1番』、『Bolero』、
『Flyway』、『地中海の舞踏』。
アンコールは、曲名が分からないけど
聞いたことのあるタンゴだった。
(『リベルタンゴ』ではない。)
二部も全部素晴らしかったけど
特に『Bolero』が良かったな。
小沼さんのギターは、Abe Rivera のフルアコ。
2月と同じくギターアンプに Henriksen の
The Bud SIX を使っていた。
あんなに小さなアンプなのにホンマにええ音。 もちろん、ギターも良いのは間違いないけどね。
The Bud SIX は、私も今年 買ったのだけど、
今まで買ったギターアンプの中で一番満足がある。
(一番高い!)

小沼さんは、一時期は髪の毛も伸ばして
ワイルドな感じだったけど、眼鏡のせいか、
最近は知的なイメージ。
なんだか貫禄も出てきた。
このトリオの活動は、ぜひ続けていって欲しい。
また聴きに行きたい。
[ MRMBERS ]
沖仁(フラメンコ・ギター)
大萩康司(クラシック・ギター)
小沼ようすけ(ジャズ・ギター)
[ SETLIST ]
1. アルハンブラの思い出(フランシスコ・タレルガ)
2. [大萩ソロ] そのあくる日(R.ゲーラ)
3. [沖ソロ] My Favorite Things ー Ilusion
(リチャード・ロジャース、沖仁)
4. [小沼ソロ] Isn't It Romantic(リチャード・ロジャース)
5. 招待(invitation)(アサド兄弟)
― 休憩 ―
6. ブラジル風バッハ第1番(ヴィラ・ロボス)
7. Bolero(ラヴェル)
8. Flyway(小沼ようすけ)
9. 地中海の舞踏(アル・ディ・メオラ/パコ・デ・ルシア)
EC. ?
@ 相模女子大学グリーンホール 大ホール
[ 関連エントリー ]
2022.2.5 沖仁×大萩康司×小沼ようすけ "TRES”
2023.2.26 沖仁×大萩康司×小沼ようすけ "TRES Ⅱ"
2025.2.9 TRES Ⅳ 沖仁×大萩康司×小沼ようすけ
2025.10.12
ひゃくえむ。

私がマラソンに取り組んでいることもあるけれど、
どこかで「スポーツ哲学の映画」と読んで
面白そうだと思ったアニメ映画「ひゃくえむ。」を
観てきた。
先日、世界陸上が終わったばかりだしね。
以下、少しネタバレ含む。
生まれつき足が速く「100メートルで1位に
なれば、何でも解決できる」と生きている、
小学六年生のトガシ。
現実から逃げるために走り続ける転校生、
小宮にトガシは速く走る方法を教え、
やがてふたりはライバルになっていく。
小学生から、中学、高校、社会人と
ストーリーは進んでいき、
当然ながら、大人になるに連れ
トガシも挫折を味わう。
ラストは、日本選手権の決勝レース。
さて、勝つのは?
陸上競技に限らず、スポーツは勝ち負けの
世界だが、それを超えたところに、
スポーツの本当の意味と価値があるように思う。
単に主人公が勝って、めでたしめでたしでは
ないラストは、秀逸だと思う。
原作は、魚豊(うおと)の漫画。
調べてみると、魚豊はまだ28歳という若さだ。
大学では哲学を専攻していたが
2年で中退したという経歴の持ち主で、
登場人物に哲学的な台詞が多く面白い。
原作も面白いとのことなので
ぜひ読んでみたい。
★★★★☆
2025年製作/106分/G/日本
劇場公開日:2025年9月19日
2025.10.11
BRIAN BLADE
& THE FELLOWSHIP BAND

先日、武道館で観たノラ・ジョーンズの
コンサートでは、絶妙な歌伴のドラムを
聴かせてくれたブライアン・ブレイドの
ライヴを観てきた。
「BRIAN BLADE & THE FELLOWSHIP
BAND」という名義で、4日間8公演も
あるのにソールド・アウトという大人気。
少しだけチケットが残っていたのが
今日の1st show 。
もともと今日は、チャボ・バンドのライヴを
予約していたけれど、土曜日のため
ブライアン・ブレイドのライヴの時間が
早かったおかげで 両方観ることができた。
それぐらい、ノラ・ジョーンズのときの
ブライアン・ブレイドが良かったんだ。
ブライアンのプレイは、なんと表現すれば
良いのか言葉が見つからないのだけど
「密度が濃い」という感じ。
パワフルというのとは違って、
エネルギーがギュッと詰まっている様な演奏だ。
1曲目、ブライアンのブラシのソロで
始まったのだけど、すぐにそんな風に感じた。
そして、演奏中の表情も良い。
MC のトーンなんかも合わせて、
たぶん人格的にも素晴らしい人ではないかと想像する。
バンドは、サックスが2人とピアノ、ベース、
ドラムのクインテット。
テナーサックスとアルトサックスの
ふたりのハーモニーも良い。
アンコールでジャズには珍しい
『500 Miles』を演ったのだけど、
あのメロディを聴き入ってしまった。
[ MEMBERS ]
Brian Blade (ds)
Melvin Butler (ts,ss)
Myron Walden (as,bcl)
Jon Cowherd (p)
Roland Guerin (b)
@ Cotton Club
1st show
CHABO BAND
First appearance [リーリン&ロッキン]

今日は、久しぶりのライヴのはしご。
チャボ(仲井戸麗市)は、つい一昨日に
75歳になった。
75歳にしては、若々しい。
いくつになっても、ピュアで少年の様な
人だろうと想像する。
チャボの音楽は、洋楽の影響も
大きいはずなのに、どことなく日本の
フォークソングの匂いもする。
RCサクセションに参加する前は
「古井戸」というフォーク・デュオをやっていた。
『さなえちゃん』って曲、覚えてる?
「大学ノートの裏表紙に
さなえちゃんを書いたの」って歌詞の曲。
チャボは、ブルースを歌ってもとても日本的だ。
それが彼のオリジナリティとなり、
味となっている。
今日は、自身のソロの曲、カバー曲、
RCサクセションの曲、RCのあと 清志郎と
作った曲など、新旧取り混ぜてのセットリスト。
本編ラストの『雨あがりの夜空に』は、
グッと来たなぁ。
この曲でウルウルするなんて、
高校生時代には考えられへんかったわ。
バンド全員で順番にヴォーカルを
担当するねんけど、これがまた良かった。
ギタープレイもこの曲は、他のと違うように聞こえた。
何しろ45年弾いているだろうからね。
あと個人的に良かったのは、
ブルース・スプリングスティーンのカバーで、
『Waitin' on a Sunny Day』。
日本語カバーだったけど、とても良かった。
オリジナルも聴きたくなった。
チャボのギターは、テレキャスター・タイプ。
フェンダーっぽかったけれど、ヘッドに
ブルーの印が見えたので、たぶん Amrita Guitar。
日本製で、以前、チャボが 雑誌で
ここのギターをべた褒めしてたのを読んだ覚えがある。
ボディには、ステッカーが何枚か貼られており、
J.L&C(ジョニー、ルイス&チャー)のステッカーが
2枚も貼られていたよ。
『You Gotta Move』で、Kヤイリのエレアコを使用。
素晴らしいと思うのは、70歳を過ぎても
アルバムを発表していること。
(昨年、『Experience』リリース)
中々出来ないですよ。
新しい音楽を創り続けるって。
[ MEMBERS ]
仲井戸麗市 (Vo,Gt)
早川岳晴 (Ba)
河村“カースケ”智康 (Dr)
斎藤有太 (Key)
当初キーボードは、Dr.kyOn だったが、
体調不良で斎藤有太に交代。
@ Billboard LIVE Tokyo
2nd show
[ SETLIST ]
1. よォーこそ
2. 打破
3. 逃亡者 '69
4. 毎日がブランニューデイ
5. Little Wing <cover>
6. You Gotta Move <cover>
7. Rain Fall Down(雨) <cover>
8. やせっぽちのブルース
9. Waitin' on a Sunny Day <cover>
10. 雨あがりの夜空に
EN.
11. アイコ・アイコ <cover>
12. Resilience
カジュアル席だったのだけど、オペラグラスを
持参したおかげで、ステージ上の
セットリストが読み取れた。
2025.10.10
舞台芸術祭「秋の隕石2025東京」芸劇オータムセレクション
Mary Said What She Said

イザベル・ユペールの一人芝居、
『Mary Said What She Said』。
イザベル・ユペール(Isabelle Huppert)は
フランスの女優。
彼女について、というかフランスの映画界について
私は詳しくはないのだけど、2016年に観た
『アスファルト』という映画で彼女を知った。
この映画がとても良かったので、
劇場で2回観たほど。
で、その『アスファルト』に出ていた
イザベルが、一人芝居をするというので、
興味を持ったんだ。
「従妹エリザベス一世との権力闘争に敗れた
16世紀の悲劇のスコットランド女王、
メアリー・スチュアートの処刑前夜。
陰謀と策略に翻弄された数奇な一生を
振り返り、溢れ出る内面と葛藤、
そして依然として戦い続ける女王の姿を、
詩的な言葉と鮮烈な視覚演出で描き出す孤高の世界。
イザベル・ユペールの圧倒的な存在感と共に、
運命に抗い自らの言葉と意志を貫いた
一人の女性の姿が鮮やかによみがえる。
極限の演技と演出美を体感する、
唯一無二の舞台体験!」
これが、本作の説明文。
フランス語による上演で、日本語字幕があるとはいえ、
私には馴染みが超薄い、中世ヨーロッパのお話し。
イザベル・ユペールをナマで観られるので
興味を持ったものの、理解できるやろか、
ストリーについてけるやろかと不安を持ちながら
鑑賞に臨んだ。
不安は、的中した。
緞帳が上がると、イザベルが後ろ向きに立っており
シルエットだけが浮かび上がっている。
舞台には彼女以外、小道具などはなく
背景は無地で照明による演出がされている。
私はてっきり、その舞台の無地の背景に
字幕が映し出されるものと思い込んだ。
ところが、彼女が喋り出したのに、
一向に字幕が出ない。
あれ? 何か故障じゃないの?
一旦止めた方がええんちゃうの?と
思うが止まる気配はなく、台詞は進んでいく。
数十秒、もしかしたら1分以上経っていたかも知れない。
ようやく暗い会場に慣れてきた私の目は、
ステージの両サイドに電光掲示板のようなもので
字幕が表示されていることに気付いた。
しかし、演出のためからか、字が暗い。
そして、小さくて読みにくい。
イザベルの台詞は結構なスピードなので、
読みにくい字幕を読もうとするも、
読み終えぬうちに字幕はどんどん変わって行く。
それに、イザベルを見ていると字幕が読めず、
字幕を見ているとイザベルが視界から
外れるという状態。
そして、冒頭を聞き逃したためか、
聞いていたとしても同じだったか分からないが、
字幕を読めても、何の話が全く分からない。
わぁ、これはあかんわ。
何やわからんで。
参ったなぁ、と思ったがどうしようもない。
開演からたぶん5分以上か
もっと経っていたかも知れない。
突然、ステージの上部にも字幕が
表示されていることに気付いた。
なんで今まで目に入らなかったのだろうと思うが、
言ってみれば、ステージの外なんだな。
かなり視線を上に上げないと読めないんだ。
やはり字幕とイザベルを同時に
視界に入れることはできない。
字幕を読めるようにはなったものの
その時点では、話の内容は全く分からず。
全く分からない台詞の字幕を読んでいると、
突然、睡魔が…...。
90分ほどの公演で、30分以上はウトウトしていただろう。
結局、話の中身は、なんだかよく分からないままに終わった。
ただ、分かったことがある。
イザベル・ユペールの凄さと存在感。
早口言葉のような台詞を
よくもまああれだけ、間違わずに連続で、
かまずに言えるもんだ。
もし、台詞を全て理解できたなら、
相当素晴らしい芝居だったんだろうと思う。
そして、もう一つ、
演出家のロバート・ウィルソン氏について。
彼も もちろん来日の予定だったが、
今年7月31日に83歳で逝去された。
私は、演劇の世界に疎いので知らなかったが、
ロバート・ウィルソンという人は、
ニューヨーク・タイムズに「アメリカ、あるいは
世界でも最も先端的な『演劇アーティスト』」と
評された人物で、「世界の現代舞台芸術を
牽引する偉大なアーティスト」という肩書が
付くような人物だった。
始まってすぐに、音楽と照明だけの
演出の素晴らしさに気付いた。
余計なものは一切ない。
あるのは、光と影と音楽、そしてイザベルだけ。
ロバート・ウィルソン氏が、それだけ評価されて
いるのも素人の私にも分かるほどだった。
厳密には、もう一人イザベルと同じドレスを着た女性が
登場するし、椅子やスモークも使われるんだけど、
基本的に何もない。
音楽は、ルドヴィコ・エイナウディという人で、
『最強のふたり』、『三度目の殺人』(是枝裕和監督作品)、
『ファーザー』、『ノマドランド』などの映画音楽も
手がけてきた人。
原作(ダリル・ピンクニー)、演出(ロバート・ウィルソン)は
アメリカ人、出演(イザベル・ユペール)はフランス人、
音楽(ルドヴィコ・エイナウディ)はイタリア人という
国際的なチームなんだ。
一体どれだけの日本人がこの芝居を理解できたのかと
思うけれども、フランス語が分かる人や、
メアリー・スチュアートについて、詳しい人には
本当に素晴らしい芝居だったのだろうと
終演後の拍手を聞いて推測する。
ただ、いきなりスタンディング・オベイションではなく、
鳴りやまぬ拍手の中、イザベルが何度も
出て来るうちに立ち上がる人がポツポツ
増えて行ったという感じだった。
公演は、今日が初日で明後日12日まで。
明日は昼夜2回公演、明後日は1回の
合計4公演。
演出・舞台美術・照明:ロバート・ウィルソン
出演:イザベル・ユペール
作:ダリル・ピンクニー
音楽:ルドヴィコ・エイナウディ
@ 東京芸術劇場 プレイハウス(池袋)
Mary Said What She Said
2025.10.8
高中正義
SUPER TAKANAKA WORLD LIVE
2025-2026

1年に一度は、観たいアーティスト、高中正義。
(前回は昨年9月21日 @日比谷野音)
今年72歳になられ、オールバックに固めた髪の
頭のてっぺんは、悲しいかな地肌が見える。
髪の毛のことは、人には言えないけど。
今年3月には、30年ぶりのLA公演を実現させた。
来年はオーストラリア、ニュージーランドなどの
ワールドツアーも決まったという。
ますます精力的な72歳だ。
本日の会場は、LINE CUBE SHIBUYA。
以前の渋谷公会堂の跡地に
建てられたコンサート・ホールだ。
始まる前から「高中コール」で会場の
ボルテージは最高潮!
私は 2階席だったので、1階席が
良く見えたのだけど、1曲目『Blue Lagoon』で
1階席はいきなり総立ち!凄い!
(歌なしで)ギターだけでこれだけ聴衆を
熱くできる人は、ジェフ・ベック亡き後、
この人だけではないのか。
50年にわたって「TAKANAKA」という
ギターミュージックを続けてきた
唯一無二の存在だ。
曲は『Blue Lagoon』に続き
『Radio Rio』、『Beleza Pula』、
『渚 モデラート』、『トーキョーレギー』、
『Oh! Tengo Suerte』など、
お馴染みの曲が続く。
本編最後は『Ready To Fly』。
アンコールは、サーフボードギターを
持って登場し『Jumping Take Off』。
オーラスはドラマティックに
『You Can Never Come To This Place』。
アンコールまで入れて2時間10分ぐらい。
いやホントにスゴイ。
ファンサービスもあるし。
前にも書いたことがあるけど、
この人の場合、なぜか演奏中に
「がんばれ!高中!」と応援したくなる。
Char さんや 山下達郎氏、キー坊(上田正樹)の
場合は、そんな風には思わないのだけどね。
もしかしたら、それも人気の秘密なのかな。
今日は、いつもより女性の声援が多く
「大好き!」とか「愛してる!」とか聞こえたよ。
ギターは、濃いブルーの YAMAHA SG と
赤褐色の SG。
それに ストラトキャスターが1本。
私も所有していたことがあるが、
YAMAHA の SG は重い。
たびたび高中氏が MC で「SG 重い」と
言うのを聞いたファンが軽い SG を
作ってプレゼントしたらしい。
どうやら今日使っていた赤褐色の SG が
それで「SG KARUIZAWA 紅葉」という
名前のようだ。
(詳しくは、後記リンク記事を参照。)
バンドは、いつもの安定のメンバーに加えて
あらたにキーボードに高本(こうもと)りな。
まだ若そうな女性で、結構激しめのソロも
弾いていた。
高中氏は、海外の人気も高く、最近では、
YouTubeで驚異的な再生回数を
叩き出しているらしい。
アメリカでは、初期のアルバムも
発売されていているらしい。
確かに 外国人客が多かった。
私の前の席の外国人は、途中で
スタッフに注意されてもなお、
動画や写真を撮っていたよ。
この人が、手拍子の音は めちゃくちゃ大きいのに
リズム感が悪いのには閉口した。
外国人はリズムが良さそうに思うけど
それは偏見やわ。
それにしても、高中の70歳過ぎてワルドツアー。
凄いわ。
[ MEMBERS ]
高中正義 (g, vo)
井上薫 (key)
髙本りな (key)
岡沢章 (b)
宮崎まさひろ (dr)
斉藤ノヴ (per)
AMAZONS(大滝裕子、吉川智子、斉藤久美)(cho)
@ LINE CUBE SHIBUYA
本日の見え方(開演前)

2階席 2列目の一番端。
[ 関連記事 ]
高中正義、白熱のL.A.公演とニュー・ギターを語る
2025.10.6
高市さんと姉ちゃん
高市さんが自民党の総裁に選ばれた。
女性が自民党の総裁になったのは
初めてだという。
女性が国家首席、首相の国は
世界に27しかないそうだ。
100以上の国で、一度も女性が
国のリーダーになったことがない。
日本もそのひとつだ。
女性が男性と比べて不当に冷遇されて
いることに関しては、改善すべきだと考える。
一方で男女平等に関しては、
女性と男性は、役割が違うとも思う。
それぞれにしかできない仕事、
それぞれに向いている仕事があるだろう。
その考え自体が、最近では時代遅れのように
言われている気がする。
確かに更新すべき古い考えもある。
でも、何もかもが男女同じようである必要は
ないのではないか、とも思う。
例えば、世界の国家主席の半数が女性に
なったとして、それが理想の世界なのか
私には分からない。
女性の国家主席が生まれない国は、
遅れているということなのか
私には分からないんだ。
高市さんのような人は、
政治家に向いているのだろうけどね。
女性が自民党の総裁になったというのに、
それを快く思っていない女性がいる。
面白いなぁ。
ところで、少し前まで、私は高市さんに
対するイメージが あまり良くなかった。
今となってはそれは何者かの意図的な
報道を繰り返し見たからのような気がする。
または、自分が何か思い込んでいたような気がする。
今も高市さんを全面的に
支持しているわけではないけど、
同じく総裁候補だったK氏よりは良いでしょう。
さて、高市さんは1961年3月7日生まれ。
昨年他界した私の姉は1960年8月生まれで
高市さんと同級生だ。
癌になり、早々に人生の幕引きをした姉。
これから益々国のために仕事をしようと
思いを語る高市さん。
寿命は、自分では選べないとしたら、
何がこれを決めるのだろうね。
先日、10月2日は姉の命日だった。
あっという間の一年で、時の流れの速さに驚いてしまう。
仏教では「一周忌」という。
私の実家では宗教がなく、
私も宗教を持たずに育った。
父の生まれは金光教の教会で、
こちらは神道なので「一年祭」と呼ぶ。
「忌まわしい」という字を使わずに
「祭り」である方が、なんとなく明るくて
姉には 良いような気がする。
2025.10.5
ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ
The United States vs. Billie Holiday

アメリカ合衆国という国は、明暗の激しい国だ。
『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』
というタイトルの付いたこの映画は、
云わばアメリカの「暗」を描いた作品。
ビリー・ホリデイは1915年生まれのジャズ・シンガー。
『奇妙な果実』という彼女の有名なレパートリーがある。
「奇妙な果実」というのは、リンチの末、
ポプラの木に吊るされた黒人の死体のことで、
この曲を歌うがためにビリーは、1940年代後半
合衆国政府から睨まれてしまう。
公民権運動の黎明期であった当時、
この曲は黒人が殺されていることを人々に
思い出させ、人々を扇動すると危険視した FBI は、
ドラッグを理由に ビリー・ホリデイ の逮捕に乗り出す、
ビリー・ホリデイを演じるのは、
アンドラ・デイというシンガーなのだけど、
演技は初めてながら、オスカー主演女優賞に
ノミネートされたほど。
歌唱シーンも結構あるのだけど、音楽映画と
いうよりは、人間ドラマという印象だ。
ビリー・ホリデイの生い立ち、
なぜ彼女は ドラッグを使わずにいられなかったか、
彼女の強さと弱さ、当時の黒人差別の様子、
FBI の汚いやり方、それらをビリー・ホリデイという人の
波乱万丈な人生を通して、描いている。
1937年に黒人のリンチを禁止する法案が
審議されたが、法案は通過しなかった。
そしていまだにアメリカでは、反リンチ法案が
通過していないという事実。(2021年現在)
映画のタイトル通り、ビリーは黒人差別だけではなく、
アメリカ合衆国と闘った。
命を懸けて、唄い続けたが、
闘った相手は強くて、でか過ぎた。
ビリーは、1959に44歳という若さで亡くなった。
しかし、『奇妙な果実』は歌い継がれている。
原作は、「麻薬と人間 100年の物語─薬物への認識を
変える衝撃の真実」(ヨハン・ハリ 著)
ビリーを逮捕したことを後悔する黒人捜査官、
ジミー・フレッチャーが(ビリーの味方になってから)
連邦麻薬取締局のハリー・J・アンスリンガー長官に
向かって言う言葉が印象的だ。
憎いんでしょ。
逆境を克服し、成功した彼女が許せないんだ。
彼女は強く、美しく、
そして、黒人だから。
★★★★☆
2021年製作/131分/R15+/アメリカ
原題:The United States vs. Billie Holiday
劇場公開日:2022年2月11日
Amazon Prime Video で鑑賞
2025.9.30
フルマラソン6時間切りへの道 その3
本番まで39日と迫った福岡マラソン。
8月は暑さのせいで充分練習をしなかった分、
9月はそれなりに頑張り、練習(ジョギング)すること
11回で 距離は合計 105キロ走った。
まだまだ暑い日もあり、日によって調子も違う。
恐ろしくゆっくりしか走れない日もあるのだけど、
調子が良ければ、最近はようやく
10キロを90分切ることが出来るようになった。
90分を切った一回目は、85分30秒。
1キロ8分33秒のペース。
そして、その記録を先日更新し、
10キロを 85分で走った。
もしこのペースで 42・195キロを走り切ったなら
5時間59分で完走出来ることになる。
もちろん、途中でトイレに寄ったり、
水を飲んだりするので、
ずっと走りっぱなしではない上に
走れば走るほど どんどんペースは落ちて来るから、
6時間で完走するのはまだまだ現実的ではない。
私のマインドは、とうに6時間切りを
諦めてしまったのだけど、それでも少し光が
見えたようで嬉しい。
「練習は裏切らない」というと
「そんなに甘くないよ、裏切る時もあるよ」という声も
あるので、楽観はしてないにしても、一年前と比べて
自分の成長は素直に嬉しい。
ちなみに昨年11月2日の富山マラソンでは
最初の10キロに 93分以上かかっており、
最後の10キロは 約100分かかっています。
ちょっと早歩きの速度と変わらない。
2025.9.29
ミシェル・ルグラン
世界を変えた映画音楽家
IL ETAIT UNE FOIS MICHEL LEGRAND

ミシェル・ルグランのドキュメンタリー映画を観てきた。
ミシェル・ルグランはフランスの音楽家。
1932年生まれ、2019年1月26日逝去。
映画音楽家として世界的に有名だが、
偉大なジャズ・ミュージシャンでもある。
2018年、ブル―ノートのポイントが貯まり、
招待券をもらったので、有効期限内で
観るとしたら「これだな」と選んだのが、
ミシェル・ルグラン・トリオ だった。
おそらく、ポイントなければ私はライヴに行っていない。
本当に観ておいて良かったと思う。
そのライヴがとても素晴らしく感動したのだが、
このドキュメンタリーには、そのブルーノート公演の
様子も収録されており、思わず自分が映っては
いないかと探したよ。
(4日連続8公演あったので、どの日の公演か
分からないけど。)
そして、映画で明かされていたのは、
その来日の前にミシェルは入院しており、
飛行機に乗ることはやめた方が良いと、
ドクターストップまでかかっていたのを
押しての来日だったのだ。
結局、それから6カ月後にミシェルは
逝ってしまうので、本当に大変な時期に
来てくれたんだということだ。
ミシェルは、子どもの頃から天才で、
20代で編曲家として成功し、
ジャズマンとして成功し、
映画音楽家としても成功する。
シンガーとして歌も唄う。
しかし、完璧主義者であるがゆえにか
天才であるがゆえにか、エゴも強く、
一緒に仕事をするのは、難しかったようで、
映画の中でもリハーサルで怒り出す
ミシェルが捉えられている。
私は、明も暗も描いた監督に ミシェルへの
愛と尊敬と作品への誠実さを感じる。
メインの登場人物に知らないフランス人が多く、
海外ドキュメンタリーあるあるだけど、
展開が早く全てを理解するのが難しかったので、
珍しくパンフレットを買ったよ。
そのパンフレットにあったデヴィッド・ヘルツォーク・
デシテス監督へのインタビューには、映画には
描ききれなかったことが書かれており、大変興味深い。
最後のコンサートのシーンは、
ドキュメンタリーとしては、最高過ぎる。
その現場にいたら、想像を絶する世界だったろうけれど。
まさか、泣くとは思っていなかったけど、
落涙のドキュメンタリーだった。
そして、私は音楽は数曲知ってはいても、
ほとんどミシェルの音楽の映画を
観てないことに気付いた。
今さらだけど、『華麗なる賭け』、『思い出の夏』、
『ロシュフォールの恋人たち』など観てみようと思う。
ミシェルの弟が言う。
彼の最期の言葉は
「どんな曲を作曲してる?」
だったと。
★★★★★
2024年製作/109分/G/フランス
原題:Il etait une fois Michel Legrand
劇場公開日:2025年9月19日
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2018.7.9 シェルブールの雨傘
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2025.9.29
立川志の彦
真打昇進披露落語会

昨日、久しぶりの落語会は、志の輔師匠の
五番弟子である立川志の彦の真打披露の会。
特別、志の彦さんのファンというわけでは
ないのだけど「真打昇進披露」や
「襲名披露」の公演は、普段聞けない話が
聞けて面白いので好きなのだ。
トップは、志の輔一門二番弟子の志の八。
志の彦のキャラが窺えるエピソードが良かった。
落語は「山号寺号」にオリジナル・アレンジを加えたもの。
続いてゲストの七代目円楽による「うつけもの」。
ご本人作の新作落語らしい。
次は、笑点ですっかり有名になった、
志の輔一門の一番弟子、晴の輔。
龍角散のCMに師匠と出演している。
演目は「目薬」。
残念ながら、途中で睡魔にやられてしまった。
そして志の輔師匠の登場。
演目は「バールのようなもの」。
時間がなく、サゲまで聴けなかったのは残念。
ここからが面白いのに、というところで終わってしもた。
休憩を挟んで、口上。
晴の輔が、「志の彦」というべきところを
「志の輔」と言ってしまうなど爆笑を誘うシーンもあった。
失敗も何もかも全てを笑いにできる落語の世界は良いな。
志の輔師匠の、志の彦入門時の
エピソードは、興味深かった。
東京在住なのに名古屋の公演時に
入門希望に来たらしい。
それが名古屋までヒッチハイクで何台もの車を
乗り継いで来たという。
最後に乗せてくれた運転手には
「(弟子入り)頑張りなよ」と
五千円札を貰ったらしい。
ただ、入門に来るだけどではなく、
そんなエピソードも持って来ることに
師匠も興味を持ったようだ。
この口上で言ったのか、落語のマクラで
言ったのか覚えてないのだけど、
立川流は昨年、法人化された。
師匠いわく
「宗教法人から一般社団法人になりました」。
談志師匠が独立してから今日に至るまでのことを
振り返ってのくだりがちょっと感動的だったな。
口上の後は、できたくんという人の
発泡スチロール切りの芸。
寄席の芸に紙切りがあるけど、
あれの発泡スチロール版。
熱した針金の付いた道具で切って行く。
切っている間は地味な芸だけど、
出来上がった作品は素晴らしかった。
そしてトリに志の彦による「紺屋高尾」。
始まって暫くして再び睡魔が……。
終る数分前にようやく目が覚めた。
今日は睡眠時間は充分だったのに、
なんだかぼやっとしていた。
終演後、希望者は志の輔師匠と志の彦さんと
記念撮影ができるサービスまであった。
私は並ばなかったけど、ファンには嬉しいサービスだ。
【 演 目 】
立川志の八 「山号寺号」
三遊亭円楽 「うつけもの」
立川晴の輔 「目薬」
立川志の輔 「バールのようなもの」
― 仲入り ―
口上 (晴の輔・志の輔・志の彦・円楽・志の八)
できたくん 発泡スチロール切り
立川志の彦 「紺屋高尾」
@イイノホール

2025.9.28
Char Live 2025
― 日比谷野音 The Final ―
Char SOUND OF HISTORY -since 1923

東京・日比谷の野音。
正式名称は「日比谷公園大音楽堂」。
2023年には開設100周年を迎えた野音が、
再開発工事の為、10月1日から
しばらくの間 閉鎖される。
野音では、何度もライヴを観ている。
セメント(?)で できた椅子はお尻が痛いし、
雨が降ると最悪だけど、
夕方明るいうちから始まると
段々と日が暮れてゆき、
気が付くとステージに照明が当たり、
あたりが真っ暗になっている。
音楽が止むとあたりの虫の鳴き声に包まれている。
野音は、東京のど真ん中にあって、
そんなコンサート会場だ。
昨日は、「日比谷野音 The Final」と
題された Charさんのライヴを観てきた。
Charさんが野音のステージに初めて立ったのは、
まだ10代の時で、1979年の伝説のライヴ
「FRER SPIRIT」など、野音との関係は深い。
しばしの閉鎖に向けて、クロージング・イベントの
ひとつを Charさんがプロデュース。
世界各地からアーティスト招いてのライヴとなった。
開演前


まず最初のゲストは、Ichika Nito(日本人)。
私もネットでそのソロ・ギター演奏を聴いたことがあった。
世界でも評価が高いギタリストで、そのプレイは、
今までに いたようでいなかったユニークなスタイル。
かなり高い演奏テクニックだ。
ギターは、Ibanez を2本使用。
Charさんとセッションする感じの音楽では
ないからだろうか、オープニング・アクト的に
ソロ・ギター4~5曲、20分近く演奏。
こんな感じで進むのかなと思ったら、
次に Char さんがバンドと登場し、
1曲目『Pink Cloud』に始まり、2曲目の
『B・Y』では、ジョニーが唄っていたパートを
ドラムのタリ―(オーストラリア人)が唄う。
続いて『Why Aren't You Ready』と
ピンク・クラウド時代の曲が続き、
2月の「Tribute to Jeff Beck」の
コンサートでも演った『Blue Wind』、
『Led Boots』と Jeff Beck のカバー。
Char さんの今日のメインギターは、
Fender のクリーム色のストラトキャスター。
「Tribute to Jeff Beck」でも弾いていた
ヤツじゃないかな。
そして、2人目のゲスト、Josh Smith が登場。
この人はアメリカ人。
Ibanez のテレキャスターっぽいシグネチャー・モデルが
売り出されて知ったブルース系のギタリスト。
Char Band とインスト(ジョシュのオリジナルかな)を1曲。
ギターは、Ibanez のシグネチャー・モデルね。
ジョシュのトーンは、リバーブが深いのか、
Charさんの音に比べて、やや引っ込んだ感じ。
良い言い方をすれば、メローなんだけどね。
この曲で Charさんは、少しだけオルガン・ソロ。
そして、ミッキー吉野が登場。
本当は、その前の曲からの予定だったみたいだけど
遅刻したので、Charさんが「オレがオルガン弾いたよ」
と言っていた。
そこで、3人目のゲスト、タイ出身のシンガーソングライター、
ギタリスト、Phum Viphurit(プム・ヴィプリット)が
青いテレキャスターを持って登場。
総勢6人で『Superstition』。
この場合は、Stevie Wonder というより
やはり Jeff Beck のカバーだね。
ジョシュが引っ込んで、5人で
プムのオリジナルかな、1曲と『Allround Me』。
プムが引っ込んで4人(Char のトリオ+ミッキー)で
『The Leading Of The Leaving』。
続いて、フィリピンからのゲスト、Poch Barretto
(ポッチ・バレット)。
ギターは、白いストラト・タイプ(not Fender)。
5人で『Future Child』、『Endless Dream』。
ポッチが引っ込んで、Char さんはギターを
グリーンのストラトに持ち替えて、『Move On』。
この曲は、キーが D なので、90年代には、
6弦がのフレットが D まである ESP の
チャー・モデルで弾いていたと思うのだけど、
ストラトキャスターの場合、チューニングは
どうなってるんやろ。
6弦だけドロップ D かな。
心なしか音に張りがないような気もしたけど
まさか1音下げなんてことはないと思うけど。
そして、最後のゲスト、Mateus Asato
(マテウス・アサト)の登場。
この人は、ブラジル出身のギタリストで
日本人とブラジル人のハーフ。
少しだけ日本語で自己紹介してた。
ギターは、濃い紺色のストラトタイプ。
検索すると Suhr にシグネチャー・モデルが
あるようだけど、昨日のギターは発見できず。
Char さんは、グリーンのストラトをそのまま
使ったので、ますますチューニングについては謎。
1曲演った後、Charさんがピンク・ペイズリーの
Mustanag に持ち替えて「マテウスがどうしても
これを演りたいと言うので」と『Smocky』。
イントロのギターをハモるというのは、初めて聴いたよ。
このマテウスとのセッションが、一番良かったなぁ。
Char さんも楽しそうだったし、
何度もマテウスのことを「よろしくお願いします」と
推しているようにも見えた。
マテウスのギターは初めて聴いたと思うのだけど、
これまた素晴らしいプレイでした。
そして、4人に戻って、『Uncle Jack』、
『Livin’ in Tokyo』、『Tokyo Night』、
『視線』~『ハピネス』で、本編終了。
石やんが存在しているのが嬉しい。
アンコールは、4人で
『Tomorrow Is Coming For Me』
この曲は、ミッキー吉野も一緒に作った
アルバムに入ってる。
ギターは、ピンク・ペイズリーの Mustanag。
オーラスは『Shinin You, Shinin Day』 。
最後にゲストが全員ステージ登場して終演。
終わってみると、休憩なしの2時間50分。
最近、Charさんのライヴの時間が
段々短くなってきていて、もう70歳だしな、と
思っていたけれど、昨日はご本人が登場してから、
2時間30分です。
お疲れさまでしたー。
最後に Charさんが、野音のステージに向かって
深々と頭を下げたことに胸が熱くなりました。
今年は、Charさんの大きなコンサートを
三度も観ることができた。
まだまだ元気で ええギター聴かせてください。
終演直後

[ MEMBERS ]
Char(Guitar&Vocal)
澤田浩史(Bass)
Tully Ryan(Drums)
ミッキー吉野(Keyboards)
Guest:
Mateus Asato
Josh Smith
Ichika Nito
Phum Viphurit
Poch Barretto
@日比谷公園大音楽堂
特設サイト
2025.9.26
TOMMY EMMANUEL
と
おおもりごうすけ
ショック!
先日、東京でトミー・エマニュエルの公演が
あったことを今頃になって知った!
ビルボードライブ東京(9/20)と
EX シアター六本木(9/23)。
知らんかった......
どうして気付けなかったんだろう。
知ってたら絶対に行ってたのに。
トミー・エマニュエルは、私にとって、
プロ・ギタリストの中でも別格の人。
2013年に初めてライヴを観てからは、
来日したら必ず観に行くべきアーティストの一人。
だけどなぜか、2014年、2015年の来日を見逃した。
2017年@ COTTON CLUB、
2019年@ Blue Note Tokyo は、
それぞれ 1st と 2nd show を通しで観た。
それほどライヴに価値があるのに、これまた
2023年の来日公演もミスしてしまった。
(2020―22年は、コロナのため来日なし。)
そして、2025年......
Billboard LIVE からはお知らせメールが届くし、
一応チェックはしているつもりだし、事実、
今月も(横浜だけど)Billboard LIVE には
足を運んでいるのに なぜか見落とした。
あー悔しいなぁ。
と、どんなに悔しがっても、終わってしまったことは
しょうがない。
次回は絶対見落とさないぞ!
で、なぜトミー・エマニュエルのライヴが
あったことを知ったか。
今日の本題は、私がライヴに行けなかった
ことよりも、こっちの方なんだ。
YouTubeで 私がチャンネル登録している
「Nama Guitar Channel」という
フィンガー・スタイル・ギターのチャンネルがある。
おおもりごうすけさんという北海道在住の
ギタリストの方のチャンネルで、何年も前から、
時々観ては勉強させて頂いている。
とても誠実な人だと分かる内容で、好感が持てる。
その おおもりさん がトミー・エマニュエルに
会ってきた、という動画を今日アップされた。
それを観て、トミーが来日していたことを知ったわけだ。
おおもりさんが、トミーの大ファンであることは、
動画を観ていれば分かることなのだけど、
このたびの来日前に、おおもりさんに会いたいと、
トミーの方から連絡してきたというのだ。
おおもりさんは、北海道在住で、事情があって
今回は東京までライヴを観に行けないと
諦めていたそうなのだが、トミーから直接
連絡があったのに行かないわけにはいかない。
で、20日にビルボードライブ東京で、
会ってきたという話だった。
動画の中で語られていることだが、
2年前のトミーの来日時、東京でファンイベント
(Meet & Greet)があったらしい。
それで奥さんが「会いに行けば?」と言うと
おおもりさんは
「いや、オレはそういう形では会いたくない。
オレはトミーに会いたいって言われて、
会いたいんだ」
と言ったのだという。
そして、今年、彼はトミーに「会いたい」と
言われたんだよ。
奇跡ですぜ。
おおもりさんは、トミーに大切なメッセージを
直々に伝えられたそうだ。
それを伝えるために、トミーは彼を呼んだんだ。
なんか、スゴイことになってるよ。
今年は、エリック・クラプトンがテレビで
今注目している日本人ギタリストとして、
ソエジマトシキさんの名前を出した。
そして、彼はエリックと直接会うことまで叶ってしまった。
ソエジマさんの次は、おおもりさん。
おいおい、日本人ギタリストに何が起きてるんだ?
おおもりさんのYouTube / Nama Guitar Channel
まさかの事態です・・。
↑
奥さんのリアクションにもらい泣きです。
【ご報告】遂にトミーさんに会いました。
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2017.8.30 TOMMY EMMANUEL - LIVE IN TOKYO 2017 -
2019.5.23 TOMMY EMMANUEL JAPAN TOUR 2019
2025.4.20 ソエジマトシキ
2025.9.25
VALERIE JUNE
ヴァレリー・ジューン

昨日武道館で観たノラ・ジョーンズと同じく、
明後日の「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN
2025」に出演するヴァレリー・ジューンの
クラブ公演(Cotton Club)を観てきた。
音楽は、R&B、フォーク、カントリー、ポップス、
ロック、ごちゃまぜ「アメリカーナ」です。
ノラ・ジョーンズとツアーを周ったこともあるようだ。
キャッチコピーは
「ボブ・ディランも認めたアメリカーナの才媛」。
ボブ・ディランが認めたかどうかは、
私には重要ではないのだけどね。
過去の作品を聴くと、確かに「アメリカーナ」を
感じるものもあるのだけど、今日のライヴに限って
言えば、R&Bとロックな印象だったな。
今年発表のアルバム『OWLS, OMENS,
AND ORACLES』からの曲が多かったのかな。
ヴァレリーは、ギラギラのシルバーの衣装で、
もう見るからに、パンチのある人。
そして、写真や動画で見るより キュート。
アコギ(マーティンっぽかった)、
エレキ2本(ギルドのP90搭載のものと
テレキャスター)、バンジョー、ウクレレサイズの
小さなバンジョー「バンジョレレ」(Baby と
呼んでいた)を 曲によって持ち替えて唄った。
テレキャスターを弾いていた時、ストラップが
外れるというアクシデントが発生したが、
右手でギターのボディを支えながら、弾き続けた。
サウンドクルーがステージに出てきて、
ストラップを掛けてくれて難を逃れた。
今日のバンドも、昨日のバンドに負けず劣らず
良いバンドだった。
ベースの Matt Marinelli は、ビリー・ギボンズ
(ZZ Top)かと思うような髭で、
ムスタング・ベースをブイブイ弾く。
アンコールではギターも。
キーボードの John Deley は見た目は、
中古車センターの店長のようだけど、
渋いプレイをしていたね。
ドラムの Carlos “Caito" Sanchez も
ええ味出してたわ。
昨日のノラ・ジョーンズとは、全く違うタイプだけど、
ヴァレリー・ジューンも好きだな。
昨日今日と2日間4公演だったけど、
私の観たショーでは、あんまりお客さんが入ってなった。
日本でも、もっと売れても良いと思うけれど、
売れると小さなクラブでは、観られなくなるのはイヤだな。
ノラ・ジョーンズを今日のハコで観ようと思ったら、
チケット10万円以上になってしまうもんな。
1曲1曲がコンパクトで短いのも聴きやすい。
アンコール2曲を入れて 約70分。
[ MEMBERS ]
Valerie June (vo,g,etc.)
John Deley (key)
Matt Marinelli (b,g)
Carlos “Caito" Sanchez (ds)
@ Cotton Club
2nd show
こちらはノラとヴァレリーのデュオ。
Norah Jones, Valerie June
- Home Inside (Live From New York, NY)
2025.9.24
NORAH JONES
VISIONS TOUR 2025

数か月前、ノラ・ジョーンズの来日が発表された。
「Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN 2025」
(以下、BNJF)に出演するというニュースだった。
BNJF は、今月27日に有明アリーナで
2日間 開催されるが、チケットが高い!
VIP席 78,000円
SS席 43,000円
S席 26,000円
A席 19,000円
行くなら、VIP席か SS席だけど、
ちょっと高すぎて行く気になれず、ノラの
単独公演はないのかなぁと思っていたら、
大分経ってから、発表された。
武道館と大阪城ホール。
S席は14,000円。
ノラだけ観たいのに高い BNJF のチケットを
買ったファンもきっといてるんちゃうかな。
でも、今日の時点でも売り切れてるのは、
一番安い A席だけ。
高すぎるって。
さて、武道館のライヴ。
定時を15分近く遅れて始まった。
1曲目『What Am I to You ?』から
オーラス『Don't Know Why』まで。
いやー良かったわー。
前回(2022年)のライヴも凄く良かった
記憶があるけど、今回も。
変な言い方だけど、聴きながら、こういうのを
音楽と呼び、こういう人たちを音楽家と
呼ぶんやと思ったよ。
今回は、昨年のニューアルバムからの曲も披露された。
前回同様、『Sunrise』『Come Away with Me』
『Don't Know Why』など、古い曲はオリジナルとは
違うアレンジで聴かせてくれた。
たまに余計なことをして「オリジナルのままの方が
良かったのに」と思う演奏に出会うことがあるけど、
ノラに関してはそれはない。
オリジナル・アレンジも良いし、進化したアレンジも良い。
歌が始まるまで、イントロでは分からない曲も
あったけど、そのサプライズも良い。
『Don't Know Why』は、アンコールの最後に
演ったのだけど、ピアノ・イントロのあと、
歌がサビから入るというアレンジ。
とにかく、彼女の歌声を生で聴けるのは至福です。
バンドは、ノラ以外にサミ・スティーヴンス(キーボード)、
サーシャ・ダブソン(ギター&コーラス)、
ジョシュ・ラタンズィ(ベース)、ドラムの4人。
ドラムは、2022年と同じく、ブライアン・ブレイド。
ノラは数曲でギターを演奏。
前回よりギターを弾く曲が増えていて、
1曲ではギターソロも演ったよ。
バンドは全員素晴らしいのだけど、
特にブライアン・ブレイドが良い。
もう、めちゃくちゃ良い。
シンプルなのだけど、中々あんな風には叩けないよ。
本編1時間20分とやや短め。
アンコール3曲を入れても1時間35分ほどだった。
2022年のレビューを読み直すと、アンコールを入れて
85分と書いているから、今日より短かったんだ。

本日の見え方(開演前)

[ MEMBSERS ]
Norah Jones (vo, pf, key, gt)
Brian Blade (dr)
Josh Lattanzi (b)
Sami Stevens (key, vo)
Sasha Dobson (gt, vo)
[ SETLIST ]
1. What Am I to You?
2. Paradise
3. Running
4. Sunrise
5. After the Fall
6. I’m Awake
7. I Just Wanna Dance
8. Les Fleurs
9. Visions
10. Little Broken Hearts
11. Staring at the Wall
12. Rosie's Lullaby
13. Queen of the Sea
14. Come Away With Me
15. Happy Pills
16. All This Time
Encore:
17. Turn Me On
18. Long Way Home
19. Don't Know Why
(from setlist.fm)
@ 日本武道館(東京)
[ 関連エントリー ]
2016.10.5 Norah Jones Day Breaks
2017.4.14 12年ぶりの NORAH JONES
2018.7.28 NORAH JONES Live at Ronnie Scott's
2022.10.14 NORAH JONES JAPAN TOUR 2022
2022.11.3 Norah Jones NY,USA 2022
2025.9.21
枝豆の記憶
昨日、あるイベントで自然農法で作られた
枝豆を食べた。
ひとりに配られたのは、たったひと莢(さや)。
中には ふた粒の枝豆。
その農園の枝豆は、昨年も食べたことがあるし、
今年もそこのカボチャを食べて、その美味しさは
知っていたけれど、昨日の枝豆は特別な体験だった。
「ゆっくり味わう」という趣旨で配られたのだが、
味もさることながら、莢の内側の匂いに感動した。
枝豆をゆっくりと味わいながら、嗅いだその匂いに
不覚にも泣きそうになってしまった。
言葉にするのは難しいが、無理やり言語化するなら、
その大地を思わせる匂いは、
自分が自然の一部であることを
思い出させてくれたとでも言おうか。
安易に「懐かしい匂い」とは言いたくない、
完全に忘れていたルーツを思い出すような匂いだった。
話は変わるが、先日、映画『雪風』について
書いた折に少しだけ『ジョニーは戦場へ行った』に
ついて触れた。
今日、何とはいうわけではなく、アマゾンの
『ジョニーは戦場へ行った』(映画ではなく小説)の
レビューを読んでいた。
小説では、主人公の幼少期からの記憶が
出て来るのだが、ある人の感想の中に
こんな一節があった。
「若い主人公の人生の記憶、多少の差異はあれ
誰にでも思い当たるような記憶のエピソードを
読み進めると、自分が歳をとっていく過程で
多くのものを忘れ、失っていることを思い出させられた。
子供の頃の、もっと自分の世界が狭く濃密で、
雪の感触とか季節の祝祭日の喜びとか
ハンバーガーの暖かさとか父の背中とか、
手の届く、匂いのかげる世界に集中して
生きていた頃を思い出して少し泣けた。
いつからそういう、生きていることに直結するような
感覚では無くて、SNS とか株価チャートとか
ネットニュースとかローン金利とか後悔とか不安とか、
そんなものばかり気にして生きるようになったのか、と。」
なんだか、この文章と枝豆の匂いが繋がった。
文明や科学技術の発展とともに
また歳を重ねるとともに
私たちは、大切なことをどこかに置き忘れている。
そんな風なことを 時々見たり聞いたりするけれど、
それさえもが、薄っぺらい情報のひとつになって
通り過ぎてゆく。
「生きる」ということは、リアル以外ではありえないのに、
「生きる」ということが、どんどんリアルと離れて行っている。
枝豆の匂いは、生きること、生命(いのち)に
直結する匂いだったんだ。
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