LAGUNA MOON MELLOW FLAVOR  LIVE GUITAR  LINK LYRICS


 つつみしんやのひとりごと  2020年 1月
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2019.12.2

韓国料理 名家

今日は、もう10年以上続いている、
数カ月に一度集まる5人の会。
毎回、美味い物、美味い酒を求めて
あちこちのお店に行くのだが、
今日は、大久保の韓国料理、
名家(ミョンガ)。

韓国料理って、肉のイメージが強かったが、
今日の飛切りは、カンジャンケジャンと
セウカンジャン。

カンジャンケジャン


セウカンジャン


カンジャンケジャンは、生のワタリガニを、
セウカンジャンは、生のエビを
お店の秘伝の醤油ダレに漬け込んだもの。
これは、美味い!
初めて食べた。
ビニールの手袋が配られて、
手掴みで食すのだった。
韓国風の「づけ」だな。
カニは冬から春にかけては、卵が入っているとのこと。
カンジャンケジャンを食べたあとのタレは、
ご飯にかけてカニ飯として食すのだ。
これまた、美味し。

牡蠣入りのチヂミ(冬季限定)


テーブルの上で鉄板で焼くプルコギ。
これで2人前!



今まで食べたことのあるプルコギとは、
ちょっと違っていて、美味しかった。
ここは、また行きたいなぁ。
何より予想より安かったのが嬉しい!
月曜なのに満席でした。
予約必要です。

生マッコリ!






2019.12.6

バグダッド・カフェ
<ニュー・ディレクターズ・カット版>
BAGDAD CAFE


映画『バグダッド・カフェ』を観たことがなくても
主題歌の "Calling You" を
聴いたことがある人は、多いだろう。

『バグダッド・カフェ』が、
日本で公開されたのは、1989年。
今年は日本公開30周年ということで、
Bunkamura ル・シネマ(渋谷)で
2週間限定で 上映中だ。

1994〜95年頃、私は大阪の映画館で
この映画を観た。
94〜95年ということは、ロードショーではなく、
リバイバル上映だったんだろう。
Wikipedia には、「1994年には、
オリジナル版に17分の未公開カットを
追加した『バグダッド・カフェ 完全版』が
リバイバル上映された」とあるので、
それだったのかもしれない。

今日観てきたのは「完全版」ではなく、
「ニュー・ディレクターズ・カット版」だ。
これは、「完全版」のカットの色と構図を
パーシー・アドロン監督が自ら
調整し直したものらしい。

25年前に観たときのこと。
"Calling You" は、てっきりホリー・コールが
歌っているものとばかり思ってたら、
ホリー・コールではなかったことに
驚いた覚えがある。
オリジナルは、ジェヴェッタ・スティールという人が
歌っていてが、ホリー・コールはカバーだったんだ。

期待して観に行ったのに
その時は、「あんまり面白くなかった」
「何が良いのかよう分からんかった」という
感想を持ったように覚えている。
映画の内容は何も覚えていない。
ある女性との初めてのデートだったが、
その女性とは、それっきり会っていない。
その後、年賀状に「結婚します」という
言葉を見たのが最後だ。

それはさておき。

あれから、25年。
30周年記念 特別上映と聞いて、
なぜ本作が名作と言われ、
こうやって繰り返し上映されるのか、
今なら何か分かるかもしれない、
と思い観てきた。

ひと言でいうと、とても良かった。
「人間」を描いていると思った。
きっと泣くような映画ではないのだと思うけど
途中で泣きそうになったシーンまであったよ。

アメリカに旅行に来ていたドイツ人夫婦が
喧嘩をして、妻のジャスミンは車を降りる。
そして、砂漠の中を歩いて、
一人でバグダッドカフェにたどり着く。
バグダッドカフェは、砂漠の中にポツンとある、
カフェ兼ガソリンスタンド兼モーテルだ。
女主人のブレンダは、不機嫌極まりない人で、
一日中怒っている。
ジャスミンのことも気に入らない。
しかし、カフェにいる人たちは、
徐々にジャスミンに魅せられて行く。
ブレンダは、子供たちがジャスミンに懐くのも
気に入らないが、やがてブレンダも
ジャスミンと仲良くなっていく。
そして、ブレンダはガミガミ言わなくなり、
表情まで違った人間に変わってゆく。

ジャスミンがなぜ夫婦喧嘩したのかは描かれていない。
ジャスミンが魅力的に描かれているだけに
なおさら気になるけれど、映画の本筋とは関係ないし、
冒頭の夫婦のシーンから察するに、
どうしようもない旦那だったということは分かる。
でも、一応、彼はジャスミンを探しにくるんやけどね。

特に印象的だったのは、
「音楽の誕生」とも言えるシーンだ。
ブレンダの息子、サロモは一日中ピアノの練習を
しているのだが、ブレンダには
「お客さんがいる時には弾くな」と
しょっちゅう叱られている。
ある日、サロモが練習中にジャスミンが
カフェに現れた。
ピアノを弾くことをやめようとしたサロモに
ジャスミンが「続けて」と言う。
とたんにサロモのピアノが変わった。
ただの「音の羅列」から「音楽」になったのだ。
ここは、ええシーンやったなぁ。
もちろん演出でピアノの演奏をあからさまに
音楽的に変えているんやけど、
聴いてくれる人がいることで、
こんなに世界が変わるという表現が
素晴らしいと思った。
サロモがジャスミンに「どこから来たの?」と訊く。
ジャスミン「ドイツから」。
するとサロモは「やっぱり」と言って
壁に貼ってあるバッハの肖像画を見るオチまであった。

サロモのピアノ演奏を目を閉じて
聴いているジャスミンを見て、売れない画家の
コックスは何かを見出してしまい、
ジャスミンをモデルに絵を描き出す。
この時のジャスミンは、まるで女神のようだ。

ラストシーン、セリフもいいな。
でも、一つだけ気に入らなかったのは、
後半のミュージカルもどきのシーン。
あれは、余計やなぁ〜。
ジャスミンのマジックが、人気になって
お客さんがたくさん来るようになった、
楽しいショーを演るようになったというのは、
カフェの客が歌い出すというような、
演出をしなくても表現できるだろうに。
あのシーンは、それまでとトーンも温度も
違うので、凄く余計に感じたね。
「ニュー・ディレクターズ・カット版」には、
91分だったオリジナル版に
17分の未公開シーンが付け加えられていると
いうことなので、もしかしたら、あのシーンは、
オリジナル版には なかったん違うかなと
思うぐらいの違和感だった。

あともう一つ。
最後のセリフから暗転して、
音楽が流れだすまでの間。
これが短い。
あと1〜2秒、沈黙があれば
もっとグッときたのにな、と思う。
なぜ、あんなに急いだかね。

それらを除けば、とても良かった。
なるほど、ファンが多いのも納得の作品だ。
ジャスミンの素性が全く分からないので、
ちょっとおとぎ話的でもある。

25年前、まだ若かった(30過ぎ)私には、
この映画の良さは分からなかったんでしょう。


★★★★▲(惜しい)





映画とは、全く関係ないけど
「BAGDAD」っていう文字の並びを
見ていたら、その音にギターをチューニングを
してみたくなったので、試しにやってみた。
6弦(低い方)から、
「B(シ)、A(ラ)、G(ソ)、
D(レ)、A(ラ)、D(レ)」だ。
普段張っている弦の太さでは、
かなり無理があったけど、
面白いチューニングになった。
国籍不明の響きだ。
新しい。

で、ふと気づいた。
「BAGDAD CAFE」。
これ全部、音名やん!
ドレミでいうと、「シラソレラレ ドラファミ」
試しにギターで弾いてみる。
ワルツにして、コードも付けてみる。
4小節のメロディだ。
おお〜、これ曲になるぞ!





2019.12.7

BILL FRISELL & JULIAN LAGE
DUO SHOWS


インスタグラムで Bill Frisell を
フォローしているのだけど、
12月5日〜8日の4日間、
Bill Frisell & Julian Lage の
デュオのお知らせがアップされた。
これ、絶対観たいやん!
でも、アメリカやん。
カリフォルニア、コロラド、ニューメキシコ、
アリゾナの4公演。

日本にも来てください!
毎日観に行きます!

試しに YouTube に過去の映像がないかと
検索してみると音声だけだけど、昨年の
Healdsburg Jazz Festival」の
ライヴ音源(60分以上)を発見。
"All The Things You Are"
"Days of Wine and Roses" などを
演っとります。

調べてみると Healdsburg (ヒールズバーグ) は、
米国カリフォルニア、サンフランシスコの
北にあるワインカントリー。
ええとこみたいや。
この Fes はそこで10日間に亘って開催される。
Fes のある頃(5〜6月)に行ってみたいなぁ。
2018年は、Bill Frisell & Julian Lage
以外に Charles Lloyd And Friends も
出演していたようで、この時のギターは、
Bill だったようだ。
すっごいもしかしたらだけど、この時に
Charles Lloyd と Julian Lage は
出会って、その後の共演につながったのかも
なんて想像するのもまた楽しい。
(Julian Lage は、今年9月に
Charles Lloyd バンドメンバーとして来日。)





2019.12.8

アイリッシュマン
THE IRISHMAN


久しぶりの3時間半(209分)映画、
『アイリッシュマン』。
マーティン・スコセッシ監督、
ロバート・デ・ニーロ主演とくれば
観ないわけにはいかない。
おまけに、アル・パチーノ、
ジョー・ペシも出てるんだから。
出番は少なかったけど、
ハーヴェイ・カイテルも出てたよ。

マフィアの映画だというぐらいの予備知識で
観たのだけど、原作はノンフィクションで、
登場人物は、実在した人たちだった。

映画の中では、年代は表示されないのだけど、
すっかりジジイになったフランク・シーラン
(ロバート・デ・ニーロ)が、老人ホームで
1950年代を回想するところから始まる。
調べてみたところフランク・シーランは、
1920年生まれだったので、デ・ニーロ(76歳)は、
映画の中で30〜50代、
そして、80歳ぐらいを演じていることになる。
若いころのシーンは、さすがに、30代には
見えないけど、40代ぐらいには見える。
メイクと CG 技術の力だろう。
フランク・シーランは、トラックの運転手から
マフィアで出世していく、ヒットマン。

ジョー・ペシは、『グッドフェローズ』や
『カジノ』の頃は、なんとなく落ち着きのない
かん高い声の短気な男を演じていたような
気がする(イメージです)のだが、本作では、
ラッセル・ブファリーノというマフィアのボス。
どうもその先入観からか、あんまり
怖く見えないのだけど、一番怖い人。

そして、アルパチーノ。
ジミー・ホッファという、全米トラック運転手組合の
委員長で、ケネディ大統領の弟、
ロバート・ケネディ(司法長官)に告発され、
懲役13年刑が確定。
ニクソン大統領の特赦で4年で出所。
その後、行方不明になり真相は謎のままだが、
本作では、ある男にジミーを殺させる。

先日、飛行機の中で
『ゴッドファーザー』(1972年)を観たのだが、
アル・パチーノは、あの頃とは別人やなぁ。
ロバート・デ・ニーロも年取ったけど、
なんか若いころとつながって見えるのは、
出演作をたくさん観ているからだろうか。
デ・ニーロとアル・パチーノといえば、
『ヒート』(1995年)以来かな。

登場人物が多く、前半は、誰が誰だか
覚えきれず混乱に陥った。
でも、途中からなんとか話についていけるようになった。
本作は、ケネディ大統領暗殺、キューバ危機
などの歴史も絡んでくるので、多少は、
時代背景の知識があった方がより理解が深まるだろう。
せめて、ジミー・ホッファが何者かぐらいは
分かっていた方が良い。
私は何も予習せずに観たので、わずかな知識を頼りに
かなりの推測で乗り切ったよ。

タイトルの「アイリッシュマン」の意味は、
フランク・シーランがアイルランド系アメリカ人だったから。

ボスの命令であれば、いとも簡単に
殺しを働くフランク。
殺しに罪悪感や迷いを感じさせない
フランクが、娘とはうまくいかなかったという
父親としての苦悩も描かれており、
そこはやはりアメリカ映画っぽい。
家族を守るために悪事を働き、
その結果、家族に嫌われるという
哀しい男の物語とも言える。

3時間半を全く長いと感じさせないのは
素晴らしいと思う。
一度も時計を見なかったもん。
が、誰にも感情移入は出来ない。
(ほとんどマフィアなので当たり前か。)

本作、Netflix で配信されているのに
劇場公開もされている。
こういうの、新しいスタイルなのだろうか。
良く分からないけど。
3時間半の映画は、劇場としては、
嬉しくないだろうが、映画ファンとしては
やはりスクリーンで観たい。

50〜60年代の映像に合ってるからだと
思うけど、音楽も良かった。
プロデューサーは、ロビー・ロバートソン!
久しぶりにサントラ欲しいと思ったよ。

でも、これ、スコセッシのメッセージは、
1回観ただけでは分からないんだろうな。


★★★★☆








2018.12.9

USA 1985

1985年、私は23歳の時に2ヶ月かけて
アメリカを西から東へ横断した。
初めての海外旅行だった。
最初に泊まる LA のホテルを予約した以外は
ノープランで、NY アウトの帰りのチケットを
持って旅に出たのだ。
帰国する最後の日に、NY で強盗にあった。
大柄の黒人2人組にのど元に
ナイフを突きつけられ、少しの現金と
カメラとウォークマンを盗られてしまった。
悔しかったが、今では良い思い出だ。

その旅行で安物のカメラで約800枚の
写真を撮った。
デジカメなんて まだなかった時代で
フィルムで撮影した写真だ。
盗られたカメラには、とても貴重な
写真が撮れたフィルムが入っていたのだけど、
これはもう諦めるしかなかった。
帰国してすぐ現像はしたけれど、
お金がなくて、数本プリントしただけで、
ずっとそのままになっていた。

3年前にネガをデジタル・データに変換し
ようやくそれらの写真を全部見ることが出来た。
旅行から30年が過ぎていた。
残念ながら、ネガの保存がいい加減だったので、
シミの出ているものもあった。

もともとはカラー写真なのだが、それらのデータを
モノクロに編集加工し、何枚か額に入れて
オフィスに飾ったり、知人のお店に飾ってもらったりしている。

この度、70枚ほどの写真を選び、
Canon の「PHOTOPRESSO」というフォトブックに
まとめてみた。

デジタルデータではなかったものを
デジタルに変換し、さらに加工しているので
画像は荒いが、逆にそれが味になっていると
思うことにしている。
こちらで、閲覧出来るので、良かったら見て欲しい。

ブックタイトル: USA 1985



閲覧だけではなく、販売も出来るように申し込んだ。
販売は期間限定のようだ。
B5サイズ、79ページ(写真数 71枚)で 4,950円。
ページ数が増えてしまい、ちょっと高い設定に
なってしもた。
1ページに掲載する写真数を増やし、
ページ数を減らせば、値段は下げれるが、
あえて1ページに1写真(または2ページに
1写真)にこだわった。
1冊でも売れたらスゴイよ。





2019.12.10

ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
A HARD DAY'S NIGHT


1964年公開のビートルズ初の映画、
『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』。

今更やけど、凄い邦題やなぁ。
原題 "A HARD DAY'S NIGHT" が、
「ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!」とは。
これ、映画評論家の水野晴郎氏が、
映画会社に在籍時代に付けたらしい。
ニュース映画『The Beatles come to town』と
取り違えて命名したという説もあるようだけど、
あまりに時代に合わなくなったと感じたのか、
今では映画のタイトルを
『ハード・デイズ・ナイト』としながら、
「旧タイトル『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!
ヤァ!』」と表記されている。
(いまだに旧タイトルのままの表記も多い。)

ところで、私の年代でロックやポップスを
聴いたり演奏したりする人で、
ビートルズに全く影響を受けていない人は、
(間接的な影響も含めると)いないと思う。
私も初めて買った洋盤 LP レコードが、
彼らの "Help!" なわけだけど、
どういうわけか(当時の)ビートルズの映画は
今まで1本も観たことがなかった。
先日、『アイリッシュマン』を観に行った、
渋谷 UPLINK で、『ハード・デイズ・ナイト』を
上映しているのを発見したので、
これはぜひ劇場で観ておこうと思い観に行ってきた。

なぜ今『ハード・デイズ・ナイト』なのかというと、
今年が、映画公開55周年の記念上映なのだった。
UPLINK のサイトの紹介文には、
1964年公開当時「スクリーンに向けて絶叫が
飛び交い、観客が映画の中の4人に突進して、
スクリーンを破ってしまったというエピソードも
残されている」とある。
ほんまいかな、と思うが、
その人気の異常さが分かろうというものだ。
でも、そんな(音楽を聴いてくれずに絶叫している)
ファンの前で演奏するのがイヤになって、
その後、彼らはライヴをやめてしまうんやけどね。

さて、『ハード・デイズ・ナイト』。
モノクロだけど、ノイズが全くなく、
とてもきれいな映像だったので、
デジタルリマスター版だろう。
当たり前かもしれんけど、これは、
ビートルズファンのための映画だと思った。
もちろん、私もビートルズの音楽は、
好きなのだが、映画としては、
正直にいうと途中で飽きてしまった。
87分と短い映画やけど。
口パクでも当て振りでも演奏シーンは
それなりに楽しめるのだけど、それ以外は
ストーリーが面白くない上に、ギャグも笑えない。
55年前の映画だからということもあるだろうけど。
まあ、長めの PV と考えて、
映画としては云々するべき作品でも
ないのかもしれないけどね。

4人のファンなら、若いころの彼らが
動いているだけでも価値があるのはよく分かる。
私だって、ジョンとジョージが映ると
彼らがこの世にいないことが、
何度も意識に上がってきて
楽しいアイドル映画なのに
ちょっと感傷的な気分になったもの。

映画の中でもアイドルの4人は、
ファンに追いかけ回される。
そして、公開生放送の演奏シーンでは、
ティーンエイジャーの女性ファンたちは、
演奏は聴かずに、絶叫し続ける。
それが、演技には見えないので、
当時の本当のファンを集めて
撮影したのかも知れないと思った。

観た後に知ったのだけど、
前半、貨物車両の中のシーンに
出てくる女子学生の中に
パティ・ボイドがいるらしい。
この撮影中にジョージとパティは、
恋仲になり、その後、結婚する。
そして、ジョージの友人でもあった
エリック・クラプトンがパティに恋をして
ややこしいことになっていくのだけど。

意外にもリンゴとジョージの出番が多く、
ポールとジョンは控えめな印象だった。

劇中に流れる楽曲は、もちろん素晴らしいよ。
"A Hard Day's Night"、"All My Loving"、
"I Wanna Be Your Man"、"She Loves You"、
"Can't And I Love HerBuy Me Love" など。


★★★☆☆








2019.12.11

粋歌の新作コレクション 2019冬

最近は、一時ほど落語を聴かなくなった。
今日はちょっと久しぶりの落語会、
三遊亭粋歌(すいか)の
「新作コレクション」に行ってきた。
彼女の落語会は、今年の春以来で、
今日で6回目。
女流噺家の中で何度も聴きに行っているのは、
彼女だけだ。

まず、開口一番、林家やまびこ。
初めて観た前座さんだけど、
やけに落ち着いている感があって、
安定していたね。
将来楽しみ。

そして、粋歌。
誰だったか失念したけど、粋歌が、
他の噺家のために書き下ろした演目
「嫁の話がつまらない」。
新婚なのに、毎日家に帰ると、
延々と嫁のつまらない話を聞かされるのが
ストレスだという旦那の噺。
良くできた噺で、面白く、オチも良い。

続いて、古今亭駒治作の新作落語
「ラジオデイズ」。
インターネット以前、深夜放送(ラジオ)
全盛時の青春物語。

そして、ゲストの柳家花緑登場。
粋歌が、落語に目覚めるきっかけが、
花緑だったという。
粋歌は、大江千里のファンで、
大江が司会を務める NHK の『トップランナー』を
観ていたらしいのだが、そこに出演した
花緑を観て、感銘を受け落語界に
足を運んだのが、この世界への入り口だったという。
人の人生って、何で大きく変わるか
分からんもんやなぁ。
今日の花緑の演目は、「二階ぞめき」。
彼の高座は、5〜6回観ているが、
1年半ぶりだったからか、
なんか今日は今までと印象が違った。
今日の方が以前より、好きだな。

そして、休憩後、再び粋歌で「浮世の床から」。
今年の夏に作った新作ということだが、
30数年引きこもっていた、40代女性を
主人公にしており、ややシリアスで重め。
笑いも控えめ。
ご本人は、一度演じて もうやらなくていいと
思っていたそうだが、主人公の女性が
好きになってきて、もう少し温めたくなったとか。
確かにまだ発展の余地がある噺に感じたね。

それにしても、粋歌は良いなぁ。
噺は面白いし、演じている時の表情も良い。
演じている人によって別人のように
顔つきが変わって見える。
演目は、人の作品を演るより
彼女自身の作品の方が私は好きだな。

花緑師匠が言っていたけど、
男性だと志ん朝みたいになりたいとか、
小さんみたいになりたいとか、
はたまた談志を目指すとか、
ある程度、レールのようなものがあるけど、
女流で名人と言われる人は
まだいないわけで、何をやっても
パイオニアになれると。
なるほど、そうだなと思った。

「粋歌の新作コレクション」は
また行きたいと思う。
これからも楽しみだ。


[ 演 目 ]
「狸の札」 林家やまびこ(前座)
「嫁の話がつまらない」 三遊亭粋歌
「ラジオデイズ」 三遊亭粋歌
「二階ぞめき」 柳家花緑
〜 仲入り 〜
「浮世の床から」 三遊亭粋歌

@ 内幸町ホール








2019.12.12

SADAO 2019 LIVE AT BLUE NOTE TOKYO

今年8月に行われたブルーノートに於ける
渡辺貞夫さんのライヴが 早くも CD になって
発売された。
私は、4日間8公演の初日の 2ndショーを
観たが、本当に素晴らしいライヴだった。

なにしろ、26年ぶりのスティーヴ・ガッドとの
共演というだけで、話題性も十分だが、
他のメンバーが、ラッセル・フェランテ(ピアノ)、
ジョン・パティトゥッチ(ベース)という、
オールスターによるカルテット。
スティーヴ・ガッドとジョン・パティトゥッチという
組合せは非常にレアだし、
この4人によるライヴは、世界初だ。

ライヴ CD には、私が観た日ではなく、
後半の3日目と4日目(8月8日〜9日)の
演奏が収録されている。
(ほとんどが4日目らしい。)
4日間で、色んなレパートリーが
演奏されたんだろう。
11曲収録されているうち、私が観たセットにも
演奏されていたのは、4曲のみだ。

非常に上質。上品。
ホント素晴らしい。

雑誌「JAZZLIFE」のインタビューに
貞夫さん自身がとても楽しんだライヴであり、
珍しく録音を何度も聴いたと書いてあった。
ご本人も楽しんだライヴであったことは、
音にも表れている。

ライヴの印象より、CD を聴く方が
ジョンパティトゥッチのベースが、良いのに驚いた。
ライヴよりもベースが聴きやすいということも
あるだろうが、それだけではないような気もする。
スティーヴ・ガッドは、もちろん最高。
これは、ええライヴ盤です。

それにしても、貞夫さん、
どうしたって86歳とは思えないなぁ。
ついつい自分の両親と比べてしまうが、
「86歳」の認識を改めなければならない。

8月のライヴがあまりに良かったので、
次も観に行こうと思っていたのだが、
今月14日、15日のホールコンサートは、
先にチケットを取っていた上原ひろみの
コンサートと重なってしまった。
貞夫さんのクリスマスツアー(全国6公演)の
メンバーは、ラッセル・フェランテ(p)、養父貴(g)、
ベン・ウィリアムス(b)、ピーター・アースキン(ds)と
これまた「絶対観るべし」的メンバーの上、
前述の「JAZZLIFE」のインタビューには、
"My Dear Life" を演るようなことも
書いてあったので、非常に残念。
来年も絶対観に行こう。




"SADAO 2019 LIVE AT BLUE NOTE TOKYO"
[ 収録曲 ]
1. BUTTERFLY
2. PLUM ISLAND
3. EARLY SPRING
4. WAITING SONG
5. WARM DAYS AHEAD
6. TEMBEA
7. I THOUGHT ABOUT YOU
8. CHEGA DE SAUDADE
9. LIFE IS ALL LIKE THAT
10. HANAWA SAKU
11. RHYTHM A NING

[ MEMBERS ]
渡辺貞夫 (as)
Russel Ferrante (p)
John Patitucci (b)
Steve Gadd (ds)

2019年8月8日〜9日
ブルーノート東京でのライブ・レコーディング





2019.12.13

OZ NOY TRIO
with
JOHN PATITUCCI & KEITH CARLOCK


今夜は、オズ・ノイ だ!
オズ・ノイを観るのは、彼のバンドで3回と、
昨年は WILL LEE'S SUPER GROUP での
来日もあったので、今回で5回目。
ベースは、8月には渡辺貞夫さんの
バックを務めたジョン・パティトゥッチ、
そして、ドラムは2011年の来日時の
メンバーだった キース・カーロック。

3日間6公演の最終公演。
いやぁ〜ゴキゲンなライヴやったぁ。
3人の個性が強力に混ざりあって
このメンバーならではの、音楽を聴けたよ。

やっぱり、変態的なオズ・ノイ。
この人は唯一無二や。
たった1拍か2拍の音にエフェクトを
かけるためにエフェクターを踏むのです。
妥協なしです。
そして、滑らか。
最近、ギターなのにギターのように
弾かないギタリストが増えてきたように
思うけど、この人はなめらかなのに
しっかりギターです。

そして、ベースのジョン・パティトゥッチ。
この人、だんだん好きになってきたぞ。
奇しくも昨日、渡辺貞夫さんのライヴ CD の
ことで「ライヴの印象より、CD を聴く方が
ジョンパティトゥッチのベースが、良いのに
驚いた」と書いた。
貞夫さんの時は、ウッドベースだったけど、
今日は、6弦のエレクトリック。
fホールの付いたサンバーストの
美しい YAMAHA のシンライン。
その6弦で、ブリブリと弾いてたよ。
若く見えるけど、今月、還暦です。

それから、ドラムの キース・カーロック。
なんかもっと細い人の印象だったけど、
太ってきたのかな。
まあパワフルで、ええグルーヴでした。

マーカス・ミラー、マイク・スターン、
トミー・エマニュエル、マーティン・テイラーなどなど、
来日すると必ず観に行くことにしている
アーティストが数人いるのだけど、
オズもその一人になってきたぞ。

会場には、前述の貞夫さんのライヴ CD のメンバー、
ラッセル・フェランテ(pf)の姿があった。
そうやねん、今、貞夫さんのツアーで来日中やねんな。
今日はライヴがないので、ジョン・パティトゥッチ
つながりで観に来たのだろうな。
そういえば、スティーヴ・ガッドも
ジャパンツアーで来日中や。
なんと貞夫さんの ライヴ CD(今年8月のライヴ)の
メンバーが全員日本にいるという奇跡!


オズのギター、テレキャスターは2曲で使用


[ MEMBERS ]
Oz Noy (g)
John Patitucci (b)
Keith Carlock (ds)

@ COTTON CLUB
2nd show




[ 関連エントリー ]
2011.12.2 OZ NOY TRIO と SWEET JAZZ TRIO
2014.8.30 OZ NOY TRIO
2016.5.18 JOHN PATITUCCI "THE ELECTRIC GUITAR QUARTET"
2018.3.8 OZ NOY “OZONE SQUEEZE”
2018.11.22 WILL LEE'S SUPER GROUP






2019.12.14

上原ひろみ
JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM”

at すみだトリフォニーホール


9月に10年ぶりのソロ・ピアノ・アルバム
“SPECTRUM” をリリースした
上原ひろみのソロ・ピアノ・ライヴに行ってきた。

このアルバム、聴きながら、
何度も声を出してしまうほど凄い。
生で聴いたら、もっと凄かった。
ニューアルバム収録の『ホワイトアウト』は、
あまりの美しさに落涙です。



ソロ・ピアノ・ライヴは、2011年4月以来。
彼女のライヴは、今日で20回目だったけど、
何度聴いても、この人は凄い!
ピアノにあれだけの表現の幅があることに
あらためて驚きと感動です。
テクニックはもちろん超一流なのだけど、
テクニックを超えた何かが心に刺さる。
聴いたことのない人は、ぜひチェックして下さい。

(動画)
Hiromi - Spectrum (Live)

Hiromi - Mr. C.C. (Official Video)
 ↑
このヴィデオを作った方も今日は
会場にいらっしゃっていたようでした。
約5千枚の写真を並べてひと月がかりで
お一人で、作ったそうです。
Mr. C.C. は、チャーリー・チャップリン。

明日も聴きに行きます。
横浜 みなとみらいホールだぁ!


[ MEMBER ]
上原ひろみ (pf)

[ SETLIST ]
1. Kaleidoscope
2. Yellow Wurlitzer Blues
3. Whiteout
4. MR. C. C.
5. Blackbird
6. Spectrum
(休憩)
7. Once in a Blue Moon
8. Firefly
9. Rhapsody in Various Shades of Blue
EC. Sepia Effect

[8] Firefly のみ The Trio Project no『ALIVE』収録曲。
それ以外は『SPECTRUM』収録曲。


@ すみだトリフォニーホール(東京 錦糸町)








2019.12.15

上原ひろみ
JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM”

at 横浜みなとみらいホール


昨日に続いて、上原ひろみのライヴに
行ってきた。
今日の会場は、初めての横浜みなとみらいホール。
昨日のすみだトリフォニーホールは、
1800席だったけど、みなとみらいホールは、
2020席なので少し広い。



見た目は、同じような広さのホールに
感じたが、写真の通り、ステージの後ろ側にまで
観客席があるので、その分キャパは大きい。

昨日は、15列目の中央と、まあまあの席だったのだが、
今日は、28列目とかなり後ろの方だった。
生の音のみの完全アコースティックな演奏なので、
音量が物取りなく感じるのでは、と
心配したが杞憂に終わった。
思った以上の音量でピアノが聴こえてきたのだ。
ひろみも MC で、「サウンドチェックで
一音出しただけで、ホールの素晴らしさが
分かった」というようなことを言っていたが、
やはり、アコースティックな演奏を前提に
設計されたホールならではのことだろう。

「ピアノと自分との距離感というか、表現力
─ピアノで自分が言いたいこと、
表現したいことを表現できる確率です。
打率が上がるということで言えば前作よりも
上がっていて。特にソロ・ピアノというもので
見た時に、10年前の作品と比べると
ピアノのコントロール力というか、
そういうものが自分の中でしやすくなったと
いう感じですね。」
「10年前と比べたら、ピアノとちゃんと
チームになれているという感覚が増えましたね。」


これは、アルバム『Spectrum』の
インタビューにおけるひろみの言葉だ。
この10年間、サイモン・フィリップス、
アンソニー・ジャクソンとのトリオ、
ミッシェル・カミロ、矢野顕子、
エドマール・カスタネーダ等とのデュオ、
それらの経験を積んでの
10年ぶりのソロ・ピアノは、
彼女に多大な進歩と進化をもたらしたのだった。

確かにピアノって、こんな音出せるんやと、
思う場面が何度かあった。
ピアノとチームという言葉があるが、
彼女の音の完全なるコントロールには、
ピアノとのパートナーシップが不可欠なのだ。

セットリストは、ほとんど昨日と同じ、
ニューアルバム『Spectrum』からの全曲と
アルバム収録曲以外の1曲が、
今日は『Place To Be』だった。



昨日は、曲順がどうしてアルバム収録順では
ないのかなと思ったのだけど、
今日は考えぬいた上の曲順なのだと思った。
ツアーパンフレットのインタビューには、
1曲目に(1曲目にはふさわしくないだろう)
『Kaleidoscope』を持ってきたことについての
言及があるが、とにかく、かなり
考え抜いての曲順だったようだ。

私がそれを感じたのは、アンコールの
『Sepia Effect』。
本編最後の『Rhapsody in Various Shades
of Blue』は、昨日も凄かったのだけど、
今日は何かが降りてきていた。
降りてきていたというか、乗り移ってるというか。
『Rhapsody in 〜』は、アルバムでも
23分弱の大作だが、今日は30分ぐらいだった。
そして、その激しい、壮大でドラマチックな
演奏のあと、アンコールの拍手に応えて、
ツアーグッズのかわいいTシャツに着替えた
彼女が、走ってステージに登場した。
深々とお辞儀をした後、喋ることなく、
『Sepia Effect』を演奏し始めるのだが、
『Rhapsody in 〜』と対照的に
この曲は、どこまでも優しく美しいのである。
前半の MC で「今日はこのピアノと2人です」と
ピアノを人格化して紹介していたのだけど、
その相棒(ピアノ)を 優しく優しく
いたわるような演奏だった。
その前に、激しい『Rhapsody in 〜』が
あったからこそ、この曲の優しさが際立つのだと思った。
今日は、ここ(『Sepia Effect』)で落涙。

また、今日はピアノの調律についても言及した。
このツアーでは、米澤さんという調律師が
調律されているのだが、米澤さんはアルバム
『Spectrum』レコーディング時にも
アメリカのスタジオまで行って調律をされた。
ひろみ曰く「海外に行くとその国の調律師に
調律してもらうので、アルバムと同じ調律で
聴けるのは、ジャパンツアーだけです。」
なるほど、そんなことまで考えたことはなかった。
彼女は、続けた。
「ピアニストとピアノと調律師は、
F1 のドライバーと車と整備士のような関係です。
信頼出来る調律師には、命を預けられます。」
命がけで演奏に臨むひろみらしい例えだ。
そして、「弾いていると、米澤さんの音だなあって
思います」とも。
プレイヤーと楽器と調律師の関係が、
親密になると、調律師の音まで分かるようになると
いうことなのか。
なんということでしょう。
知らないことだらけだ。

そんな話をしたためか、
途中休憩中、調律を終えた米澤氏が、
ステージを下りる際には、自然と
拍手が沸き起こったのでした。

途中休憩中、調律する米澤氏



[ MEMBER ]
上原ひろみ (pf)

[ SETLIST ]
1. Kaleidoscop
2. Yellow Wurlitzer Blues
3. Whiteout
4. MR.C.C.
5. Blackbird
6. Spectrum
〜 休憩 〜
7. Once in a Blue Moon
8. Place to be
9. Rhapsody in Various Shades of Blue
EC. Sepia Effect

@ 横浜みなとみらいホール


ロビーに用意されていた、記念撮影用の
ひろみと連弾風の顔出しパネル。




[ 上原ひろみ JAPAN TOUR 2019 “SPECTRUM” ]
2019-11-17(日)東京 サントリーホール
2019-11-19(火)広島国際会議場 フェニックスホール
2019-11-21(木)札幌文化芸術劇場 hitaru
2019-11-23(土)水戸芸術館 コンサートホールATM
2019-11-24(日)大阪 ザ・シンフォニーホール
2019-11-26(火)金沢市文化ホール
2019-11-27(水)長野市芸術館
2019-11-29(金)四日市市文化会館 第1ホール
2019-11-30(土)静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
2019-12-01(日)大阪 ザ・シンフォニーホール
2019-12-03(火)愛知県芸術劇場 コンサートホール
2019-12-06(金)サンポートホール高松 大ホール
2019-12-07(土)岡山市民会館
2019-12-08(日)アクトシティ浜松 大ホール
2019-12-10(火)新潟県民会館
2019-12-11(水)日立システムズホール仙台
2019-12-13(金)東京 サントリーホール
2019-12-14(土)東京 すみだトリフォニーホール
2019-12-15(日)横浜 みなとみらいホール
2019-12-17(火)福岡シンフォニーホール
2019-12-18(水)大分 別府ビーコンプラザ フィルハーモニアホール
2019-12-19(木)山口市民会館 大ホール
2019-12-26(木)東京 すみだトリフォニーホール<追加公演>


[ 参考記事 ]
【上原ひろみ】多彩な色に染められた10年ぶりのピアノ“ソロ”アルバム
上原ひろみが明かす、比類なきピアニストの演奏論「めざしたのは音色の豊かさ」





2019.12.16

HIROMI UEHARA TOUR

昨日一昨日と2日連続で聴きに行った、
上原ひろみのソロ・ピアノ・コンサート。
本ツアーは、10月1日ポーランドの
グダニスクからスタートしたのだが、
現在、オープンされている、
全スケジュールを書いておこう。
12月23〜24日の香港以外は全て
ソロ・ピアノ公演だ。

[ TOUR SCHEDULE ]
2019.10.01 Gdansk, Poland - Stary Manez Concert Hall
2019.10.04 Moscow, Russia - Moscow Conservatory, Great Hall
2019.10.06 Liepaja, Latvia - Concert Hall Great Amber
2019.10.07 Geneva, Switzerland - Victoria Hall
2019.10.08 Zurich, Switzerland - Tonhalle MAAG
2019.10.10〜11 Atlanta, GA - City Winery
2019.10.12 Philadelphia, PA - Annenberg Center of the Performing Arts
2019.10.14〜15 Chicago, IL - City Winery
2019.10.16 Boston, MA - City Winery
2019.10.18 Princeton, New Jersey - McCarter Theatre Center
2019.10.19〜20 New York, N.Y. - Sony Hall
2019.10.29 Budapest, Hungary - MUPA
2019.10.30 Vienna, Austria - Konzerthaus Vienna
2019.11.01 Manchester, United Kingdom - The Bridgewater Hall
2019.11.02 London, United Kingdom - Southwark Cathedral
2019.11.03 Brno, Czech Republic - Janacek Theatre
2019.11.06 Zug, Switzerland - Theatre Zug
2019.11.07 Milan, Italy - Blue Note
2019.11.08 Verona, Italy - Teatro Ristori
2019.11.10 Amsterdam, Netherlands - Bimhuis & Muziekgebouw
2019.11.12 Hamburg, Germany - Elbphilharmonie
2019.11.13 Bordeaux, France - Bordeaux Auditorium
2019.11.17 Tokyo, Japan - サントリーホール
2019.11.19 Hiroshima, Japan - 広島国際会議場 フェニックスホール
2019.11.21 Sapporo, Japan - 札幌文化芸術劇場 hitaru
2019.11.23 Mito, Japan - 水戸芸術館 コンサートホールATM
2019.11.24 Osaka, Japan - 大阪 ザ・シンフォニーホール
2019.11.26 Kanazawa, Japan - 金沢市文化ホール
2019.11.27 Nagano, Japan - 長野市芸術館
2019.11.29 Yokkaichi, Japan - 四日市市文化会館 第1ホール
2019.11.30 Shizuoka, Japan - 静岡市清水文化会館マリナート 大ホール
2019.12.01 Osaka, Japan - ザ・シンフォニーホール
2019.12.03 Nagoya, Japan - 愛知県芸術劇場 コンサートホール
2019.12.06 Takamatsu, Japan - サンポートホール高松 大ホール
2019.12.07 Okayama, Japan - 岡山市民会館
2019.12.08 Hamamatsu, Japan - アクトシティ浜松 大ホール
2019.12.10 Niigata, Japan - 新潟県民会館
2019.12.11 Sendai, Japan - 日立システムズホール仙台
2019.12.13 Tokyo, Japan - サントリーホール
2019.12.14 Tokyo, Japan - すみだトリフォニーホール
2019.12.15 Yokohama, Japan - 横浜みなとみらいホール
2019.12.17 Fukuoka, Japan - 福岡シンフォニーホール
2019.12.18 Oita, Japan - 別府ビーコンプラザ フィルハーモニアホール
2019.12.19 Yamaguchi, Japan - 山口市民会館 大ホール
2019.12.23〜24 Hong Kong, China - Hong Kong Cultural Centre Concert Hall
(with Hong Kong Philharmonic Orchestra)
2019.12.26 Tokyo, Japan - すみだトリフォニーホール<追加公演>
2020.01.29 Arlington, TX - Arlington Music Hall
2020.01.30 San Antonio, TX - Empire Theater
2020.01.31 Spring, TX - Dosey Doe
2020.06.26 Montreal, Canada - Monument National


2019年の10〜12月、3ヵ月間だけで ヨーロッパ、
アメリカ、日本、香港を周り、合計 50公演!
凄いスケジュールだが、10月に始まった海外公演は、
2017年12月のエドマール・カスタネ―ダとの
香港公演以来だったのだ。

ライヴが好きで好きで、「ピアノが弾けると
聞いたのでここまで来ました」を
モットー(?)に、ピアノが弾けるなら、
世界中どこへでも行くという彼女。
久々の海外公演は、もう嬉しくて
仕方なかったに違いない。

海外ツアーの初日を迎えるにあたり、
不安はないですか?という質問に、
「ないです。ちゃんと準備をしているので」と
きっぱり答える。
「だって、人の大切な時間とお金をいただく
わけですから」と。
俗っぽく言うと「当たり前」のレベルが
尋常じゃなく高い。
これがプロフェッショナルなのだと思う。





2019.12.17

永遠のソール・ライター

2017年にドキュメンタリー映画
『写真家ソール・ライター
急がない人生で見つけた13のこと』を観て
写真展にも行って、写真集(3冊)も買って、
すっかり大好きになってしまったソール・ライター。

そのソールの写真展が、再び
Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)で、
来年1月9日から3月8日まで開催される。

ソールは、1940年代からニューヨークで
活躍していた写真家。
かつては雑誌「ヴォーグ」などの表紙も
撮っていた人なのだが、
名声を望まない性格だったらしく、
あまり注目されていなかった。
2006年にドイツの出版社から、
初の作品集が出版され、80歳を過ぎて、
世界中で注目を浴び、ドキュメンタリー映画を
撮られるほどになったのだが、
2013年、89歳で亡くなった。

いまだに膨大な数の作品や資料の整理が
続いているようで、今度の写真展では、
日本初公開の写真も多くあるようなので
とっても楽しみだ。
おまけに展覧会開催に合わせて映画
『写真家ソール・ライター 急がない人生で
見つけた13のこと』の上映も決定しているとのこと。
これももう一度観に行こうと思う。

2017年の写真展後に私も購入した、
写真集『All about Saul Leiter』は、
2019年10月現在、13刷目だという。
これは、日本の写真集業界では
異例のベストセラーらしい。
それだけ、ソールの写真に魅せられた
日本人が多いということだ。

1月9日(木)に、「『永遠のソール・ライター』
展開催記念講演会」が、Bunkamura
ザ・ミュージアム展示室内で行われる予定だ。
講師は、ソール・ライター財団ディレクターの
マーギット・アーブ氏とソール・ライター財団の
マイケル・パリーロ氏。
参加費は無料で、先着40名限りの
早い者勝ちのイベントなのだが、
昨日、申し込み受付開始と同時に申し込んで、
なんとか参加証を手に入れた。
数分後、もう一度見てみると、
すでに満席で受付が終わっていたよ。
良かったぁ〜!


“I don’t have a philosophy. I have a camera.”
― Saul Leiter

「私には哲学はない。私にはカメラがある。」
それこそが、ソールの哲学。
カッコよすぎ!



ニューヨークが生んだ伝説の写真家
永遠のソール・ライター



[ 関連エントリー ]
2017.5.28 写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと
2017.6.4 ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展
2017.6.21 ソールがくれたもの
2018.7.23 Early Color / Saul Leiter と Amazon.com での買い物
2018.7.25 Early Color / Saul Leiter





2019.12.18

STEVE GADD BAND JAPAN TOUR 2019
featuring DAVID SPINOZZA,KEVIN HAYS,
JIMMY JOHNSON & WALT FOWLER


8月には 渡辺貞夫さんのバンドで
来日したスティーヴ・ガッドが、またまた来日。
今度は、ご自身のバンドでのジャパン・ツアー。
すでに名古屋、大阪を周り、14日が
コットンクラブ、16日から3日間、
ブルーノートでの公演が始まった。

スティーヴ・ガッド・バンドとしては、
昨年の9月以来の来日となるが、
ギターが マイケル・ランドウから
デヴィッド・スピノザ に替わっている。
デヴィッド・スピノザ といえば、
30年ぐらい前に 知り合いに
"Superstar"(デラニー&ボニーの曲、
カーペンターズが有名)を
聞かされたのを覚えている。
歌モノをギターで弾いていて カッコイイと
思った最初の曲だと思う。

さて、ライヴは最終日の最終公演。
満席のお客さんだ。
今回は、デヴィッド・スピノザ 目当ての
お客さんもいただろうと思う。

ライヴの方は、円熟というのか
いぶし銀のようなというのか、
抑制が効いているのに熱い、
この年代の、しかもこの人たちだからこそ
可能なんだと思わされる素晴らしい演奏だった。

マイケル・ランドウが変化球多めだとすると
デヴィッド・スピノザは直球勝負だ。
空間系のエフェクトもほとんど使わず、
モジュレーションをかけた曲があったけど、
それも薄〜く かけただけ。
全くタイプの違うギタリストなので、
それも今日の聴きどころだった。

ガッドの素晴らしさは、もちろんのこと、
今日は、ジミー・ジョンソン(b)の
素晴らしさに気づかされた。
なんというのかな、ガッドのリズムに
寄り添うというより、溶け込んでいく感じ。
けっして、派手なことはしないし、
ベースソロもないのだけど、名職人だと思った。

曲は、STEVE GADD BAND のレパートリーの
ほか、デヴィッド・スピノザの "Hidden Drive" も。
この曲は、「リマージュ(L'Image)」という
70年代のバンドのアルバムに収められていた曲。
ちなみに L'Image のメンバーは、Mike Mainieri、
David Spinozza、Warren Bernhardt、
Tony Levin、Steve Gadd。
スーパーバンドですな。
ガッドは、全曲目(作曲者も)の紹介を
してくれたのだが、「次の曲は、
デヴィッド・スピノザの "Hidden Drive"」と
言って始まったのは、『007のテーマ』だった。
それは短めに終わり、すぐに "Hidden Drive" に
入ったのだけど、まさか『007』もスピノザの
作曲だったの?と思い、帰って調べたら、
モンティ・ノーマンという人の作曲でした。
なんで、あそこであれを演ったんやろ。
MC で何か言うたのかな。

スピノザのギターは、(ヘッドシェイプを見る限り)
Sadowsky のストラトタイプ。
ロックタイプのトレモロの付いたギターで
ピックアップは、H-H。



足元は、ご覧の通りシンプル。



写真右から、フェイザー、ディレイ、
コーラス、オーヴァードライヴ、ブースター、
ヴォリュームペダル。

キーボードのケヴィン・ヘイズは、
"Walk With Me" とアンコールの
"Watching The River Flow" で
歌声を披露。


[ MEMBERS ]
Steve Gadd (ds)
David Spinozza (g)
Kevin Hays (key)
Jimmy Johnson (b)
Walt Fowler (flh,tp)

[ SETLIST ]
1. WHERE’S EARTH
2. THE LONG WAY HOME
3. TIMPANOGOS
4. RAT RACE
5. THE WINDUP
6. 007〜HIDDEN DRIVE
7. FOAMEOPATHY
8. WALK WITH ME
9. THEM CHANGES
EC. WATCHING THE RIVER FLOW

@ BLUE NOTE TOKYO
2nd show








2019.12.19

LUCY THOMAS 15歳

なんで!?
なんで、15歳でこんな歌が唄えるの?

Desperado - Cover by Lucy Thomas, 15

I'll Never Love Again - Lady Gaga - Cover by Lucy Thomas, 15

Starlight - Lucy Thomas, 15

歌手に「なる」んやなくて、
生まれたときから、歌手で「ある」んやろな。

YouTube には、彼女の14歳の時の歌もあるけど、
この1年でもの凄く成長というか、
進化しているのが分かる。

オジサンは、完全にノックアウトです。





2019.12.20

One in the Same ― 笑顔つなげて

渡辺貞夫さんのことは、ここに何度も
書いてきたのだが、今頃になって、貞夫さんが
数冊写真集を出されていることを知った。

それらはすでに絶版になっているのだが、
中古本で手に入るので、
『One in the Same―笑顔つなげて』という
アフリカ、ブラジル、チベットの子供達を
撮影した、2000年発行の写真集を購入した。

何枚か、琴線に触れてくる、
グッとくる写真があった。

アフリカ、ブラジルの少年の目。
彼らに世界はどう映っているんだろう。

チベットの怒ったような顔をした少女。
貞夫さんは、彼女のことを
「遊牧民の子どもで、旅人に会うのも珍しいような
ところなので、人に会ってにこやかに愛想を
ふるまうということも知らないのでしょう。
きっと、この子はぼくらがうかがい知れないところで
育っているんだと思います」と書いている。
カメラを睨みつけているかのように見えたその少女。
しばらくその写真を見つめていると不思議なことに、
その目は、実は はにかみながら 笑っているように
見えてきたのだった。

ここに写っている子供たちは、
今では、全員が成人している。
彼らは、どんな人生を送っているのだろうか。

One in the Same―笑顔つなげて


発売当時は、2,000円(税別)だったこの写真集、
アマゾンで 新品が 25,676円で出品されているけど、
私は、中古品「非常に良い」を
383円(+送料270円)で入手した。
十分、きれいでした。





2019.12.21

井上銘 & 馬場孝喜 Guitar Duo

井上銘&馬場孝喜ギターデュオ。
1年ぶりくらいかなと思っていたら、
前回観たのは 2017年9月。
なんと2年以上も経っていてびっくり。
この2人に鈴木直人さんが加わった
ギタートリオを最後に観たのは、
昨年の12月でこれは1年前。
時間が経つのが早すぎる〜。

さて、本日のギターデュオ。
マヌケなことに私が時間を勘違いしていいて、
20時スタートのところ、お店(COCHI)に
着いたのが 20:25。
おそらくは3曲目の途中であったと思われる。

今日のギターは、2人とも Westville の
シンライン。
見た目はほとんど同じだけど、
おそらく違うモデルなんだろう。
ギターの違いか、アンプの違いか、
アタッチメントの違いか、はたまた
プレイヤーの違いか、全く違う音色だった。
馬場さんの方がややエッジがあり、
銘くんは、メローな音だった。

演奏の方は、2人とも全く解放された、
自由な演奏でホレボレしたね。
銘君のライヴは、半年ぶりなのだけど、
ちょっと演奏に変化を感じた。
何がどう違うって、上手く言葉にできないけど。
以前からあれだけ上手かったのに
それでも、進化を感じるものなのだな。

銘君は、11月に香港で行われた
JAZZ Fes に出演したらしく、
そこで共演したという香港の若い
ギタリストが、観に来ていた。
名前を失念してしまったのだけど、
2部の最初にその香港のギタリストが
シットインして馬場さんとのデュオ。
1曲で終わりのところ、マスターが
「one more」と言ったので、
今度は、銘君とデュオ。
これが観られたのはラッキーだったね。
彼は、日本に10回以上来ているらしく、
来月もライヴに来るようなことを言っていた。

井上&馬場デュオに話を戻すと、
ぜひこの2人でライヴ・アルバムを作って欲しいと
思うのでした。


[ MEMBERS ]
井上銘(G)
馬場孝喜(G)

@ COCHI (小岩)





2019.12.24

ゴッホと〈聖なるもの〉
正田倫顕 (著)


ちょっと難しくて、読み終えるのに時間が
かかってしまった 正田倫顕(しょうだともあき)著、
『ゴッホと〈聖なるもの〉』。

書いてあることの何割を理解できたのか、
かなり心もとないのだが、理解できた部分については、
大変興味深く面白かった。
宗教(キリスト教)、宗教的なもの、
聖なるものの観点から、ゴッホの絵を
読み解いていくのだが、読みながら、
カラーで収録されたゴッホの絵を観ていくと、
今まで気が付かなかった、というより、
何を見ていたんだろうと思う程、彼の絵には
不自然さや矛盾が多いことを知った。

著者は、それらをゴッホの宗教的背景から、
一つ一つ解釈していく。
ゴッホは牧師になろうとして挫折し、
伝道師になろうとして挫折している。
そのあと、画家を目指すのだが、
父親が牧師であったことを含めて、
宗教の影響がないわけがないだろうことは
想像がつくが、何しろ奥が深い。
中には「深読みし過ぎやで」「考えすぎちゃう?」
と思うものもあったが、著者は、
ゴッホ自身が気づかずに(無意識に)
描いてしまったことにまで言及していく。
(これ、凄い話やな。)
色使いの変化や、初期には多く描かれた
教会が描かれなくなっていくこと、
サンレミでいくつも描かれた太陽が、
オーヴェールでは描かれなかったこととか。

宗教とは関係がないが、
私の中で、ぼんやりと疑問だったことがあった。
それは、ゴッホに模写が多いこと。
浮世絵はもちろん、ミレーやドラクロワなど、
数多くの模写を残している。
なんとなく、オリジナル作品を描くのが
画家だと思っていたので、どうして、
他人の作品を模写するのだろうと、不思議だった。

そのことについて、ゴッホは
「音楽家が(自作の曲ではなく)ベートーヴェンの
曲を演奏する時、個人的な解釈を
付け加えるように(過去の誰かの優れた作品を
素材として)自分の解釈で即興的に
色をのせていく」という旨のことを手紙に書いている。
さらに「(模写は)勉強になるし、なんといっても
時々慰めを与えてくれる」と書いている。

そうか、音楽家が他人の書いた曲を
自分流に演奏するように
画家が、他人の描いた絵を
自分流に描いたって、それはコピーではなく
創作なんだ、と腑に落ちたのだった。
そして、「慰めを与えてくれる」というくだり。
好きな絵を好きな色で描くことは、
きっと喜びであったに違いない。

それにしても、一人の画家の絵を観るのに、
これだけの背景を学び、解釈するのは、
専門家でしか なしえないと思うが、
ゴッホの作品は、絵であって、ただの絵ではないという
その世界の深淵さをチラリと垣間見たのでした。

ゴッホ探求はしばらく続きそうだ。





★★★★☆





2019.12.25

サンタクロース

10月に羽田空港で出会ったサンタクロース。



彼は、10月に熊本市で開催された
「サンタクロース国際会議 at 熊本城ホール」に
参加するため、カナダから来たんだそうだ。
とっても優しそうなサンタさんでした。




サンダーバード秘密基地


幼稚園のとき、サンタクロースからの
クリスマスプレゼントは、サンダーバードの
1号から5号のセット(プラモデル)だった。
当時、すでにサンタの正体を見抜いていた
夢のない子供だったけど、嬉しかったな。
まだ園児の私は、プラモデルを作ることは出来ず、
作るのはもっぱら父の仕事で、
父もそれなりに制作を楽しんだと思う。

私がもらったのは、1号〜5号のそれぞれの
プラモデルだったけど、当時、秘密基地のキットも
売られていて、それを持っている友達もいて、
魅力的だったのを覚えている。
人が持っているものは、欲しくなるからねぇ。

さて、デアゴスティーニが、
サンダーバード秘密基地のキットを発売する。
欲しいなぁ。
結構 でかそうなので、置くとこないし、
邪魔になるのは目に見えているので、買わないけど、
私の中の少年の心が疼くのでした。


THUNDERBIRDS 秘密基地
憧れの秘密基地を完全再現!!






2019.12.26

品川東京方面には まいりません

山手線の五反田駅でのこと。
品川東京方面のホームに電車が入ってくる際、
「この電車は品川東京方面にはまいりません」と
構内アナウンスが流れた。
品川東京方面ホームに来る電車が、
品川東京方面に行かないとは、
いったい何を言っているんだと、
頭の中は「?」状態になった。

ホームの電光掲示板を見ると
「大崎」と表示されていた。
大崎駅止まりということだ。
大崎は五反田の次の駅。
つまり、この電車は大崎駅が終点なので、
品川駅や東京駅には行きません、という
意味のアナウンスだったのだ。

それにしても、おかしい。
五反田駅から見ると、大崎駅は
「品川東京 "方面"」にあるのだ。
だから、「品川東京方面にはまいりません」
というアナウンスは、間違っている。
品川駅や東京駅(つまり大崎駅の先の駅)には、
行かないけれど、それは「品川東京 "方面"」に
行かないというわけではない。

これ、外国人が聞いたら、凄く混乱するだろうと思った。
いや、日本人でも混乱する人はいるだろう。
現に私が、一瞬「?」となったのだ。

この場合、アナウンスは
「次の品川東京方面にまいります電車は、
大崎止まりです」で良いのではないか。
もし、付け足すなら、「品川駅、東京駅へは
まいりませんので、次の電車をご利用ください」等と、
言えばよいのではないか。

いちいち、こんなことに引っ掛かるのは
めんどくさいおっさんになってきたということか?
とすると、私は、何方面に向かっているのだろう。





2019.12.29

世界で一番ゴッホを描いた男
中国梵高/CHINA'S VAN GOGHS


日本では、昨年公開されたのだが、
劇場では観なかったドキュメンタリー映画
『世界で一番ゴッホを描いた男』を
DVD で鑑賞。

原題は『中国梵高/CHINA'S VAN GOGHS』
なので、ゴッホは中国語で「梵高」と
書くのだろうな。

中国のダーフェンという街は、
油画村として知られているそうで、
約1万人の画工の手で複製画が制作され、
世界中へ輸出されている。

このドキュメンタリーでは、
田舎から出てきて、その街で20年間、
ゴッホに魅せられ、ゴッホの複製画を描き続ける
シャオヨンさんにスポットを当てる。
40日で800枚の複製画を仕上げるという
注文が来る。
それを家族と弟子、数人が
衣食住一体となった工房で仕上げるのだ。

ゴッホを描き続けたシャオヨンさんは、
ゴッホの原画を見たいと切望するようになり、
ついにアムステルダムへと向かう。
アムステルダムには、シャオヨンさんの
複製画を大量に購入してくれる
お得意様がいるのだ。
そして、シャオヨンさんがアムステルダムで、
見たものとは・・・。

以下、ネタバレだと思うのだけど、
予告編に出てくるので書くことにする。
シャオヨンさんは自分の描いた絵が、
アムステルダムの土産物屋に
並んでいることにショックを受ける。
高級な画廊で売っていると思っていたのだ。

自分は、芸術家なのか職人なのか
葛藤が始まる。

シャオヨンさんは、ひとつの答えを出すのだが、
私はどうもスッキリしない。
まるで、ゴッホの最期のように、
スッキリしないのだ。

それは、このドキュメンタリーが、
芸術の話でありばがら、それ以上に
世界の経済の縮図に見えるからかもしれない。

「ゴッホも生活のために絵を描いた」という
言葉にシャオヨンさんは
「ゴッホは芸術の高みのために描いたんだ」と
応える。

この映画により、シャオヨンさんの
絵の値段が上がったことを祈るが、
現在のシャオヨンさんが、どうしているのか
気になるところだ。


★★★★☆






ひとりごと