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つつみしんやのひとりごと 2013年 1月
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2013.1.2

謹賀新年

あけましておめでとうございます。

本年も宜しくお願いいたします。


本日、2泊3日の京都より戻りました。

両親の高齢化により、年末年始を京都の旅館で

過ごそうという企画も今回で 3年目。

毎回、平安神宮に近い同じ旅館にお世話になっています。

そこでは、毎年元旦夜に餅つきとビンゴ大会が行われ、

盛り上がります。

特等は、その旅館の宿泊券。

私はくじ運は弱いらしく、何も当たりません。

京都は東京より寒かったですが、3日目の今日、

雨がパラパラした程度で、天候にも恵まれました。





2013.1.3

2012年のベスト映画

本来なら、年末に書きたいネタなのだが、

年を越してしまった。

2012年は、映画館で 65本の映画を観た。

これは、私の新記録だ。

作年、この 「ひとりごと」 に感想を書き、

★5つをつけた作品は、11本もあった。

その中で、記憶に残り続けるであろう 作品は、

『灼熱の魂』 と 『最強のふたり』 の2作品。

両作品とも、劇場で 2回鑑賞した。

それ以外の★5つ作品は、

『50/50』 『おとなのけんか』 『(500)日のサマー』

『珈琲とエンピツ』 『わが母の記』 『宇宙兄弟』

『ソウル・サーファー』 『メン・イン・ブラック 3』

『幸せへのキセキ』 。

残念だった作品は、トム・ハンクスとジュリア・ロバーツの

『幸せの教室』、リドリー・スコット監督の 『プロメテウス』、

そして、草刈民代&役所広司主演、周防正行監督の

『終の信託』 あたりだな。


今年もたくさん良い作品に出会えますように!




2012年のベスト・ライヴ

昨年は、46本のライヴを鑑賞。

劇場で観た映画数と並んで、これも新記録。

好きな映画や音楽をたくさん楽しめるのは、

ありがたい、幸せなことだ。

さて、一番、印象に残っているライヴは、

2月8日に渋谷公会堂で観た Tedeschi Trucks Band。

これは、次回来日したら、必ず観に行くね。

他に良かったのは、Jesse Van Ruller、

渡辺香津美 Tricorollトリオ、CHICKENSHACK、

Roberta Gambarini、Larry Carlton、Marcus Miller、

Pablo Cruise、Fried Pride、Will Lee's Family ・・・・

ああ、たくさんあるなぁ。

残念だったのは、何といってもチケットを入手しておきながら、

二日酔いの上に熱を出してしまい行けなかった、

上原ひろみ The Trio Project。

もう、こんなことのないようにしたい。

あと、私が観たライヴが最期となってしまった、

ドナルド・ダックダン。

こういうショッキングなことも初めてだった。

何よりも健康に生きていなければ、

音楽を楽しむことはできない。

演る方も聴く方も。

昨年50歳を迎えた私は、これからもっと、

いつ死ぬか分からないことを意識しながら

生きていくことになるのだろう。

そして、

今年もいっぱいええライヴが観られますように。





2013.1.4

初 詣

大晦日から京都にいたことは書いたが、

八坂神社で新年を迎えようと、

大晦日の夜11時ごろから出かけた。

ちょうどバスが来たので乗ったのはいいが、

東大路通りは、交通規制で三条から車両は入れず、

10分ほど歩くことになった。

八坂神社に到着するも、たくさんの人で入場を規制していた。

並ぶのが嫌いな私は、近くの知恩院へ行くことに。

ライトアップされた美しい知恩院。
          ↓


写真の本堂 (?) のある敷地内には入れないのだが、

その周囲には大勢の人がいた。

10秒前からカウントダウンが始まり、2013年を迎えた。

何か (イベントが) あるのかなと思ったが、

何もなかった。

そういうわけで、八坂神社も知恩院も、初詣にはならなかった。


昨年、一昨年は、旅館近くの平安神宮へ初詣に行ったが、

今年は、嵯峨野に行きたいお寺があったので、

元旦に四条河原町でランチの後、嵯峨野へ向かった。

嵯峨野へ行くのは、20年ぶりだ。

そのお寺は嵐山駅から、タクシーで10数分行ったところにある、

愛宕念仏寺。

「愛宕」 は 「あたご」 とも読むが、

このお寺の場合は 「おたぎ」 と読む。

数ヶ月前、たまたま観たテレビドラマの1シーンに

使われていて、ぜひ行きたいと思ったのだ。

何に興味を持ったかというと、1200体ある羅漢だ。





羅漢というのは 「阿羅漢 (あらかん)」 のことで、

仏教の聖者やお釈迦様の弟子のことらしい。

このお寺にある羅漢は、比較的新しく、

昭和56年から10年間かけて、1200人の一般の

参拝者によって彫られたものだという。



一体一体、違う表情をしており、中にはテニスラケットを

持っている者や、ボクシングのグローブをしている者、

ギターを弾いている者も。
       ↓


ええ感じに苔が生えていて、風情が増している。

ほとんど人がおらず、ゆっくり観ることができた。

参拝者であふれる神社も正月らしく活気があって良いが、

日本らしい、ちょっとさびれた味わいのあるお寺の

初詣というのも中々良いもんぢゃ。




天台宗 愛宕念仏寺





2013.1.4

レ・ミゼラブル

一昨日、大ヒット・ミュージカルを映画にした、

ヒュー・ジャックマン主演の 「レ・ミゼラブル」 を観てきた。

ヒュー・ジャックマンの他、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイら、

皆、歌上手い!

私はミュージカルは、あまり好きではないが、

本作は予告編を観て、ぜひ観たいと思った。

ミュージカルといっても、普通の映画のようにセリフを喋り、

時々歌ったり踊ったりするんだろうと思っていたら、

大間違い。

98%は、歌だったな。

それでも、皆、歌が上手いし、余計なダンスは なかったので、

私が好きじゃないミュージカルっぽさは なかった。

途中、強烈な睡魔に襲われ、数分間 気絶したが、

ストーリーはしっかり分かった。

(睡魔は、映画が面白くないからではなく、観る前に

食事をして満腹だったのと、ビールを1杯飲んだため。)

このミュージカルは、世界43カ国、21ヶ国語で上演され、

27年間で6千万人を超える人が観たというからスゴイ大ヒットだ。

そんな大ヒット作でも、舞台で観ることはないだろうから、

映画で観られて、ストーリーを知ることができて良かった。

観たかった理由は、アン・ハサウェイが出演しているからと

いうのもあったが、彼女の出番はあんまり多くなかった。

ラッセル・クロウは、もうちょっと痩せた方がええな。

ストーリーは、ドラマチックで素晴らしいので、

今度は、ミュージカルではない映画で観てみたい。


★★★▲☆





2013.1.5

ハチ公ソース

「ハチ公ソース」 って聞いたことある?

先日の沖縄旅行で、那覇の国際通りにある、

沖縄料理店に入った。

そこで、アグー豚のミンチカツを頼んだら、

一緒に出てきたのがこれ。



初めて見た、ハチ公ソース。

(沖縄で、なんでハチ公?) と、瓶を見てみると、

沖縄の会社ではなく、東京の渋谷にある会社の製品だった。

「渋谷名物」 とラベルにも書かれている。

よく知っているソースに比べると、薄味だ。

東京でも見たことなかったのに、沖縄で出会うとは、

面白いな。

調べてみると、東急百貨店東横店や東急ハンズ渋谷店で

売っているぞ。


ハチ公ソース株式会社





2013.1.6

1Q84

村上春樹著、『1Q84』 を読み終えた。

やっと・・・っていう感じで。

文庫本で6冊の長編だ。

1〜2冊目は、比較的すいすいと読み進んだが、

3〜4冊目で、なかだるみ。

5冊目からは、さっさと読み終えようと、

“ガンバッテ” 読んだ。

特に6冊目は、昨夜 徹夜で一気に読んだ。

手をつけてから、ひと月以上は、かかったと思う。


『1Q84』 は、2009年に刊行され、大ヒットした。

私は特に興味はなかったが、たまたま妻が読んだ文庫本が

家にあった。

妻に 「面白い?」 と訊くと、

「好き嫌いが分かれると思う」 という答えが返ってきたが、

読んでみることにした。

感想は、「ガンバッテ読んだ」 という表現が、

物語っている通り、私にはそれほど面白いとは、

思えなかった。

実際、賛否両論のようだ。

ストーリーは、ミステリーとSFに少しハードボイルドとエロを

足したようで、前半は比較的 面白く読めたが、

読み終えて、(何が言いたかったんだろう?) って

思った。


村上春樹って、小説のストーリーとか以前に

その文体、表現で、好き嫌いが分かれると思う。

場合によっては、非常に美しいと思う表現も

あるのだが、(くどい、必要ないやん) と思う表現も多い。

なんというか、外国文学を日本語に訳したような

言い回しとでもいおうか。

ファンは、そのあたりの表現を楽しめるのだろうな。

もう、ずい分前になるが、『ノルウェイの森』 と

『国境の南、太陽の西』 を読んだが、その時は、

それなりに面白いと思った覚えがあるのだが、

本作は残念。


★★▲☆☆





2013.1.7

漫画カメラ

お正月の京都で、甥が 「ギャーッ!っていう顔して」 と

言うので、「ギャーッ!っていう顔」 をしたら、

iPhone で写真を撮ってくれた。
   ↓
右下のおばちゃんは、姉


これは、「漫画カメラ」 というアプリで、背景と言葉の入った、

テンプレートを選択し、写真を撮ると自動的に

漫画のワンシーンのように作成される。

非常に簡単だ。

姪と私の 「オラオラオラオラ!」


おまけにこのアプリ、無料というから、びっくり。

早速、私もダウンロードしたよ。

妻の 「ドオオオオン!」





2013.1.8

売れてしもた

2週間ほど前、お茶の水の楽器店で試奏し、

気になっていたテイラーというブランドのギター。

毎日のように、その楽器店のサイトで眺めていたが、

今日、チェックしてみると、そのサイトから消えていた。

つまり、

売れてしもたっちゅうことや。

残念な反面、ほっとしていることも否めない。

同じ品番の中古が、銀座の楽器店にあることも

確認済みで、そちらの方は傷があるようだが、

10万円以上安い。

楽器は道具なので、使っているうちに必ず傷が付く。

中古ですでに傷がある方が、気が楽という面もある。

そのうち、そいつをチェックしに行こう。

それまで、売れ残っていればだが。





2013.1.9

JEFF PORCARO

ジェフ・ポーカロというドラマーがいた。

今から20年ほど前、1992年の8月に

逝ってしまった。

当時、「自宅で殺虫剤をまいていて死亡」 と

報道された後、ドラッグだったという 「うわさ」 も

流れたが、定かではない。

お父さんジョー・ポーカロもジャズ・ドラマーで、

弟のスティーブ・ポーカロ (Key) も マイク・ポーカロ (B) も

ミュージシャンという音楽一家。

38歳という若さで亡くなったジェフだが、

幸運にも私は、TOTO の1980年と1982年の

来日公演で、ジェフの生ドラムを2回も聴くことができた。

1980年のTOTO 初来日時、ジェフのドラミングに

目を奪われたのは、はっきり覚えている。

私は、高校3年生で 今から考えると 音楽のことも

あまりよく分かってなかったと思うのだが、

スティーヴ・ルカサーのギターより、ジェフのドラムが

印象に残っているのだから、やはり目の前で観ると

凄かったんやろうな。

さて、先日 「JEFF PORCARO SESSION WORKS」 という

CD を発見した。

2枚出ていて、1枚目は2008年、2枚目は昨年の

8月にリリースされている。

もちろんすでに持っている音源も含まれていたのだが、

持っていないもの、聞いたことのないものも

含まれており、こういう風に並べて聴いてみたいとも

思い2枚とも購入した。

いや〜いいねぇ。

特に2枚目が気に入った。

『ジョージー・ポージ』 のディスコ・ヴァージョンなんて、

あるのも知らんかったものも含まれている。

Feat. シェリル・リン で 12インチ・ヴァージョン だったようだ。

こら、踊りたなるで。

マイケル・マクドナルドの 『アイ・キープ・フォーゲッティン』 なんて

たぶん20年以上ぶりに聴いたわ。

そてにしても、こうして聴いてみるとホンマええドラマーやなぁ。


JEFF PORCARO SESSION WORKS

JEFF PORCARO SESSION WORKS U





2013.1.10

PHOTO

年末の沖縄旅行中に撮影した写真をもう少し紹介。

これは、沖縄に向かう飛行機の中から撮影したもの。



見えているのは、水平線でも地平線でもなく、

地球を覆う雲のラインなのだが、

地球が丸いことが分かるほどのカーブが見える。


もう1枚。

那覇市内、国際通りをちょっとそれたところに

あった駐車場のブロック塀。



駐車場のオーナーがこの看板を

貼り出したくなった気持ちも分かるね。

でも、この写真のポイントは、沖縄ならではの

石敢當 (いしがんとう) だ。





2013.1.12

岩田松雄 講演会

今日は、岩田松雄さんの講演を聴きに行ってきた。

岩田さんは、日産自動車に入社後、

UCLAビジネススクールに留学。

その後、コンサルタントを経て、いくつかの会社で

常務取締役や 代表取締役社長を務め、

2005年に THE BODY SHOP の代表取締役に

就任し、売上を倍増させ、2009年には

スターバックスジャパンのCEOに就任。

現在は、プロの経営者の育成をされている。

やっぱり、大きな会社の社長になる人は、

若いときから違うねんね。

日産に入社してすぐの挨拶時に、

「日産自動車の社長を目指します」と、

言ったらしい。

周囲は失笑し、課長には嫌味を言われたと

話しておられたが、

「社長を目指して仕事するのと、

部長を目指して仕事するのとでは、違うでしょう」 と

思っていたという。

それに、「元々経営者になりたかった」 と

いうのだから、スタートラインが多くの人とは、

違うと思う。

いくつかの会社を渡り歩く、その経験の話だけでも、

数時間は語れるだろう。

今日の講演のテーマは、「MISSION」。

スターバックスを例に、ミッションについて語る。

リーダーに必要なことは、

ミッション と ヴィジョン と パッション。

80分ほどの講演時間だったが、面白かった。

著作を読んでみたいと思う。





2013.1.14

春菊と菊菜

私は、食べ物に好き嫌いはない。

厳密に言うと、好んで食べるもの、

または 好んで食べないものはあるのだが、

「ピーマンが苦手」 「にんじんがダメ」 という風に

一般的な食材で、食べられないものはない。

これは、私が子供の頃、母が好き嫌いを

けっして認めず、何でも食べるよう厳しかった

おかげでもある。

与えられたものを全部食べないと、

許してもらえず、嫌いなものを泣きながら、

食べていた覚えがある。

さて、そんな私が好んで食べないものに、

春菊、菊菜、三つ葉、パクチーなどがある。

いずれもちょっと癖のある野菜だ。

もう今では、頑張って食べることはせず、

気が進まなければ残すこともあるが、

やはり積極的には食べたくないものだ。


今年の元旦、京都の旅館での夕食は、

お正月らしく、豪華なお鍋だった。

そこには当然、春菊が盛られていた。

その時、仲居さんの話で初めて、

「春菊と菊菜は同じもの」 ということを聞いた。

ということは、私の好んで食べないものが、

ひとつ減ることになる!

それはええ話や、と思い、調べてみると、

確かにウィキペディアの 「春菊」 の頁にも

 香りと葉や花の形から、
 関西では菊菜(きくな)とも呼ばれる。


と書かれている。

そうかぁ、まだまだ知らんこと多いなぁ、なんて

思って、色々調べていると

「春菊と菊菜は、違うもの」 という記述も出てきた。

例えば 「なす」 でも 「丸茄子」 と 「長茄子」 のように

地域により色んな形・大きさがあるように

「春菊」 にも種類があるようだ。

大葉種、中葉種、小葉種と品種があることは、

ウィキペディアにも書かれている。

主に関西で栽培され、関西で 「菊菜」 と呼ばれている

ものは、細かく枝分かれするタイプ で、

関東で一般的な春菊は、主枝から枝が伸びてくる

タイプのようだ。

味、香りはほぼ同じだが、太い主枝の有る無しで、

食感は違うようだ。


でも、京野菜を売っているサイトで、

「品名 : 京菊菜」 としておきながら、

パッケージの写真には、「京のやさい しゅんぎく」 と

書かれているものもあったし、

同じ料理に春菊と菊菜、両方が、お皿に載ることは

ないやろから、結論は、厳密には違うけど、

一般的には同じものということだな。





2012.1.14

大 雪

今日は成人式の日だというのに、東京では初雪。

その言葉のイメージほどカワイイものではなく、

気温も低く、風も強く、雪も結構積もった。

昨年も雪が降った覚えがあるが、積雪は今日の方が

多い感じがする。

気象庁の発表では、「東京都心 (大手町)8センチ」 と

あったが、うちの近所では 10センチは積もってる感じがする。

特に、我が家の前の道は、袋小路になっており、

車も通らず人もほとんど歩かないので、お昼頃、

私が玄関を開けたときは、ビックリするほど積もっていた。

朝、妻が出かけていった足跡など全く見えない。

玄関の前は、十数センチほどの段になっているのだが、

その段も見えない。

駅まで行くと、東急池上線は運休。

駅員に訊くと、復旧の見込みは未定だという。

地下鉄は動いていたけど。

都会は、雪にも弱いのだ。


家の近くにあった雪だるま。1メートルぐらいある。






2013.1.15

カラスの親指

先月、映画を観た 『カラスの親指』 の原作を読んだ。

道尾秀介 という人が著者で、この人の本は初。

先日、『1Q84』 (村上春樹著) を読み終えたところで、

続けて読んだので、めちゃくちゃ読み易かった。

映画を観てから、原作を読んだ作品は、

『アヒルと鴨のコインロッカー』、『フィッシュストーリー』、

『ポテチ』、『告白』、『悪人』、『チーム・バチスタの栄光』、

『西の魔女が死んだ』 など、この数年増えてきている。

逆に原作を先に読んでから映画を鑑賞するという

パターンは、あまりない。

私が、そんなにたくさん読書しないというのが、

最大の理由だと思うが、思いつくところで、

トホホな映画だった 『手塚治虫のブッダ』 と

『愛を読むひと』 ぐらいかな。

さて、先ほどあげた、映画を観てから原作を読んだ作品は、

いずれも映画も原作も楽しめたんじゃなかったかな、

と思う。

無責任な書き方だが、あんまり覚えてないのだ。

しかし、この 『カラスの親指』 は、逆の方が良かったな、

と思った。

映画は、

 ネタを分かった上で、もう 1回 観てみたくなる作品

と評した。

それは、一度目の鑑賞では、映画に散りばめられている

伏線に気がつけないだろうけど、ネタが分かった上で

観るとその色んな伏線を見つけられるという楽しみが

あると思ったからだ。

が、原作を読んでいると、ネタが分かっていると、

つまらないことに気がついた。

特にこれは、詐欺の物語なのでね。

(もしかしたら、映画の内容を忘れた頃に読めば、

良かったのかもしれないけど。)

それでも、登場人物のイメージは、

映画の出演者のままのイメージで

違和感がなかった点は良かった。

最初から、阿部寛と村上ショージが、出てきた感じ。

原作を読むと、映画は ほとんど原作の通りに

作られていたのが分かる。

細かい設定やエピソードが違うところもあるが、

基本的に原作通り。

と、思っていたら、オチの付け方が違う。

これは、原作を読んでから映画を観た方が、

きっと面白かっただろうと思う。

「だまされた〜」 って思えたかも知れない。

いずれにしろ、現実的ではないけど、

壮大な詐欺の物語で面白い。


★★★★☆





2013.1.16

007 スカイフォール

知らんかったけど、『007』 って第1作が、

1962年やってんな。

そう、昨年で50周年。

私と同じ歳だったのだ。

で、その生誕50周年記念作、シリーズ23作目となる

『007 スカイフォール』 を観てきた。

映画館で 『007』 を観るのは、

前々作、2006年の 『007 カジノロワイヤル』 以来、

(たぶん) これが2作目。

古いのは、テレビで、いくつか観たけどね。

なんとなく、「『007』 は、面白いもの」 という

先入観があって観たのだが、残念ながら、

期待したほどではなかった。

出だしのバイク・チェイスでは、(おっ〜!) っと

思ってんけどな。

こういう作品では、突っ込んではいけないのだけど、

(なんでスパイのプロフェッショナルが、

そこでドア閉め忘れんの?) とか、

いくつか、突っ込みたくなってしまいました。

あと悪役の ハビエル・バルデム も、

ちょっと迫力足らずで いささか中途半端な感じを否めない。

『ノーカントリー』 の方が、断然怖かった。

まあ、143分は長く感じなかったぐらいだから、

そこそこ面白かってんけど。

あと、オープニングのアデルの歌は良かった。


★★★▲☆


帰ってきて、テレビをつけたらちょうど、

ロンドンの英対外情報部 (MI6) 本部近くにヘリコプターが

墜落し、当初はテロかと思われたというニュースを

やっていた。

奇しくも 映画の中では、MI6 本部が爆破されるのだ。

なんか、ちょっとシンクロ。





2013.1.17

逃したGUITARは大きい

年末にお茶の水の楽器店で、試奏し気になっていた

Taylor のギターが売れてしまったことは、書いた。

手に入らなくなると、思い切って買っておけば良かったと

ちょっと後悔の念も出てくる。

で、一昨日は同じお茶の水の楽器店、

昨日は渋谷の楽器店と、試奏しに行って、

何本も試しているのだが、

あの逃したようなギターには出会わないんだな。

そうなると、ますます、惜しかったなと思うことになる。

ないものねだりか、逃した魚は大きいか。

人間とは、勝手なものよのう。





2013.1.18

テッド

予告編とテレビCM を観て、

(これは絶対におもろいぞ) と思い、

公開初日の今日、観てきた。

友達のできない8歳の男の子ジョンが、

クリスマス・プレゼントにもらったテディベアに

命が宿り、親友になるところから映画は始まる。

そして、27年後。

ジョンは、35歳 (マーク・ウォールバーグ)。

テッド (テディベアの名前) も中年のおっさんに

なっている。

本作、R15+指定 (15歳未満入場禁止)という

ことからも分かるとおり、“大人向け” のドタバタ・コメディ。

下品で毒舌。

結構、笑った。

下品すぎて一部の女性は、眉をしかめるかも。

テディベアのイメージから、かわいいファンタジーを

期待して観たら後悔するで。

ストーリーは王道なのだが、なにしろ、テッドの

ギャグがおもろい!

色んな映画のネタも出てきて、映画好きなら、

きっと笑える。

分からないネタもあったのが残念やけど、

全部分かったら、かなりおもろいはず。

特に 『フラッシュゴードン』 を観ていたら、

面白かったやろな。

ジョンの恋人役は、ミラ・クニス。

(どこで見たっけ) と思っていたら、

『ブラックスワン』 に出ていた人。

途中、コンサートのシーンでは、なんと、

ノラ・ジョーンズが本人役で出演!

これは知らんかったけど、音楽ファンには、

うれしいね。

しかも、ムスタング (ギターの名前) 弾きながら、

『Come Away With Me』 歌ってたよ!

それにしても、テクノロジーの進歩はスゴイね。

ぬいぐるみが完全に生きてるように見えたもんね。

抱腹絶倒、大爆笑というわけではないのだが、

これぐらい楽しめれば、コメディとしては、大成功やな。

事実、アメリカでは大ヒットしたみたい。

そして、(分かりきった展開なのに) ちょっと感動もある。

字幕版で観たのだが、ぜひ、吹替え版 (テッドの吹替えを

有吉弘行) も観てみたい。


★★★★★





2013.1.20

永遠の0

百田尚樹 著、『永遠の0 (ゼロ)』 を読んだ。

妻に薦められて何も知らずに読み始めると、

戦争中のゼロ戦乗りの物語。

戦争ものを読むなんて、彼女には珍しいことなので、

訊いてみると、ある人に 「ぜひ、読んでください」 と

薦められたらしい。

物語は、終戦から60年目の年、26歳の健太郎が、

特攻で戦死した祖父、宮部久蔵のことを調べるという形で

展開していく。

著者にとっては、本作がデビュー作となっているが、

100万部を突破し、漫画化もされた作品らしい。

いやいや、スゴイ小説だった。

何度、泣いたことか。


私は小学生の頃、戦闘機や軍艦、戦車などが好きだった。

小学生の知識だから、大したことはないのだが、

本作に出てくる零戦はもちろん、一式陸攻、桜花、

メッサーシュミット、スピットファイア、グラマンなども、

写真を見れば、(たぶん今でも) 名前を言い当てられる。

自信ないけど、ミッドウェー海戦で沈んだ空母、

赤城、加賀、蒼龍、飛龍もあの頃なら、

言い当てられたような気がする。

そんなわけで、戦闘シーンも結構リアルに読めた。

本作は、反戦小説という印象は受けないが、

戦争の悲惨さ、無意味さは、充分にあらわしていると思う。


アマゾンでも評価は高いが、低評価のレビューを読むと、

過去の戦記ものから多く借用しているようなことが

書いてある。

そうだろう。

フィクションとはいえ、太平洋戦争を舞台に小説を書くなら、

過去の文献を参考にするのは、当然だろう。

だから、すでにそういう物を読んできた人には、

物足りなく、また、ただのコピペに見えてしまうのだろうが、

私には充分考えさせられ、感動する物語だった。

ただ、浅田次郎氏の 『壬生義士伝』 に

酷似しているとの指摘が多かったので、それも

読んでみたい。


今年の12月には、映画が公開されるようだが、

映画のサイトにあるキャスティングを見ると、

(ちょっとイメージちゃうなぁ〜) という人もいる。

原作を先に読むと、自分の抱いたイメージと違う役者が

その役を演ずると違和感を持ってしまうのだが、

その違和感を吹き飛ばすような映画であって欲しいと願う。

映画のサイトの著者自身のメッセージによると、

 『永遠の0』 のテーマは 「戦争」 ではありません。
 「人は何のために生きるのか」 「誰のために生きるのか」 を
 原題の人々に問いかけた物語です

とある。


ところで、おそらく40歳以上の人なら、

今から17年前のことは、鮮明に記憶にあるだろう。

17年前というと、1996年1月。

私は、ちょうど東京に引っ越して来たばかりだ。

なぜ、「17年前」 と書いたかというと、

私は、1962年生まれで、終戦から17年目の夏に生まれたのだ。

今から17年前が、そんなに昔でないように、

1962年は、まだ、戦争の傷跡が見られた。

いや、私の記憶にあるのは、1965〜66年だろうから、

終戦から 20年ほど経っていたはずだ。

当時、大阪の京橋というところに住んでいたが、

駅前や商店街で、白い傷病服を着た傷痍軍人を

何度か目にした覚えがある。

片足のひざから下がない人が、ある方のひざから下を

ずるずる引きずりながら、ひざで歩いている姿は、

今でもハッキリ覚えている。

3歳か4歳の私には、衝撃だった。

そして、何かが怖かった。

戦争は、遠い過去のことではないのだ。


★★★★★





2013.1.23

TRIOSENCE

久しぶりの早朝覚醒。

昨夜は、そこそこ酔っ払い11時前には、

ふとんに入ったが、3時過ぎに目覚めてしまった。

今、午前 5:48。

昨日、届いたCDを聴きながら、

これを打っている。

そのCDは、先日、横浜でたまたま入ったCDショップで、

試聴したもの。

気に入ったので、Amazon で輸入版を購入した。

(その方が安いから。)

2010年、ドイツの Triosence というピアノトリオが、

アメリカのシンガー、Sara Gazarek をゲストに迎え、

作った 歌モノのアルバムで、どちらかというと

上質なポップスという感じで、JAZZ 色は強くない。

Sara Gazarek は、2005年のアルバム 『Yours』 を

持っているが、それほど聴いていない。

Triosence のピアニスト、ベルンハルト・シューラーが、

サラ・ガザレクにラヴコールを送って実現した

プロジェクトのようだが、確かにこの組合せは、

正解だと思う。

ジャケットも良いし。

←試聴できます

Triosence は、ピアノトリオだけど、本作には、

ゲストでギターも入っていって、それもまた良い。

彼らの他のアルバムも聴いてみたい。





2013.1.25

Earl Klugh

今日は、アール・クルーを観にコットン・クラブへ行ってきた。

意外なこと (?) にアール・クルーの単独講演は、

これが初めて。

1988年5月19日、大阪厚生年金会館大ホールにて

「ジョージ・ベンソン&アール・クルー」 のコンサートを

観ているが、それ以来なのだ。

ちょうど2人がコラボのアルバムを出した後の

来日公演だったのだが、何も覚えていない・・・。


さて、今回の来日は、(地方公演については、

調べていないけど) ブルーノート東京 2日間、

モーションブルー横浜 1日、そして、コットンクラブ (東京) で、

今日明日と2日間の公演だ。

今日の2nd ショーを観てきたのだが、

ほぼ満席で、日本での人気の高さを感じる。

メンバーは、下記。

Earl Klugh (g)
Nelson Rangell (sax,fl)
David Spradley (key)
Al Turner (b)
Ron Otis (ds)

サックスの Nelson Rangell は、アルト、ソプラノのサックス、

フルート、ピッコロの他に口笛を披露。

この口笛が美しく、素晴らしかったね。

キーボードの David Spradley は、

一見、日本人?と思うようなおっちゃんだった。

ベースの Al Turner は、演奏が始まってすぐ、

ツワモノだと感じた。

ベース・ソロがないのが不思議だったが、

アンコールの 『Dr.Macumba』 では、

スラップの派手なソロを披露。

ソロが終わった時の どや顔 が印象的。

ドラムの Ron Otis も良いドラムを叩くドラマーだったが、

曲調によっては、もう少し控えて欲しいな、

と思う場面が何度かあったのが残念。

でもまあこれは、好みの問題だけど。

さて、主役の Earl Klugh 。

1977年の 『Finger Paintings』 や 1981年の



『Crazy for You』 のジャケットの印象が

強かったが、アールも今年 (9月) で、還暦。

なんというか、その平和そうな笑顔は、

何度見ても、人の良い僧侶を思わせた。


比較的最近 (2009年) の写真。実際はもっと僧侶っぽい。

ギターは、上の写真同様、カッタウェイのついていない、

ガット・ギターのエレアコ・タイプ。

(この人は、カッタウェイの入っていないタイプの方が、

多く使っているように思うが、結構、高いフレットまで、使う。)

非常にきれいな音だったので、どこのメーカーのものか、

興味があり、演奏終了後ステージ前まで行ったが、

よく見えなかった。

ラインで出して、あんな風な音がするなら、絶対欲しい!

たぶん、特注なんだろうな〜。

アールの演奏は、どちらかというと、

アドリブで爆発するタイプではなく、

その美しい音色で、美しいメロディを楽しむもんかなと

いうのが、今日の感想。

レコードでは、スリリングなアドリブも聴けるが、

今日の演奏は、(おっ、おっ!) と

こちらが盛り上がって来たあたりで、ソロが

終わってしまうという、やや不完全燃焼な感じが

何度かあったのだ。

でも、演奏全体は素晴らしかったです。








2013.1.26

今日は、久しぶりに 映画2本立てを観てきた。

今日の2本は、どちらも実話をベースにした社会派もので

テーマは重いが、素晴らしい作品だった。



声をかくす人

1本目は、『声をかくす人』。

原題は、『THE CONSPIRATOR』 で、「共謀者」 という意味だ。

監督は、ロバート・レッドフォード。

南北戦争後、リンカーン大統領暗殺事件で、

犯人グループの1人として逮捕され、

アメリカで 女性として、初めて死刑になったメアリー・サラットと

彼女の弁護士を務めたフレデリック・エイキンという実在の

人物の物語。

メアリー・サラットは民間人でありながら、

軍法会議にかけられる。

その裁判の内容が、理不尽極まりない。

弁護士のエイキンは、元々北軍の兵士で、

いわば、敵方の弁護をするはめになった。

最初は気乗りのしないエイキンも、そのめちゃくちゃな

裁判に怒りを覚える。

圧力に屈することなく、闘う姿は、素晴らしい。

ああ、あの時代のアメリカの弁護士でなくて良かった。

私にはできない、と思ってしまう。(なんやそれ)

奇しくも昨夜、『朝まで生テレビ』 で、

憲法改正の議論を観て、自分の無知さを痛感した

ばかりであったが、憲法を守ることの重要さと

難しさを 今さらながら、感じたのだった。

現代の民主主義や司法のしくみは、多くの過ち、

犠牲の上に築かれているのだと 、

改めて、そのありがたさが身にしみる。

映画は、理不尽で救いのないようにも観えるが、

その歴史は、けして無駄になっていないことが、

唯一の救いである。


エイキンを演じる、ジェームズ・マカヴォイ が良い。

邦題の 『声をかくす人』 の意味が良く分からなかった私は、

何か大事なことを見落としたかな?

ていうか、『声をかくす人』 ってどうなん?


ロバート・レッドフォード監督作品って、

観てこなかったけど、他の作品も観た方がええな、と思た。


★★★★▲


声をかくす人 Official Site




The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛

2本目は、リンカーン大統領暗殺よりは、

私にもリアリティのある、アウンサンスーチーの

物語だ。

(原語では姓名の区別なく 「アウンサンスーチー」 と

一語で表記するらしい)

リアリティがあるといったって、国際情勢や政治社会に

疎い私のことだ、せいぜいが彼女の名前と、

長年軟禁されていたということぐらいしか知らず、

その歴史的・政治的背景は皆目無知だ。

そんな予備知識のない私にも、本作は強烈で、

感動的だった。

もう、これが実話だと思うと、なんというか・・・

言葉がない。

本作、公開前にテレビでちょっと紹介していた覚えは

あるが、上映する劇場が少ないためか、

宣伝する予算がないためか、いつ公開されたのかも

知らんかった。(昨年7月21日に全国で 公開)

マスコミは もっとこういう映画を紹介して欲しいもんやな。

本作は、フランスの制作で 監督はリュック・ベッソン!

(あの 『レオン』 や 『フィフス・エレメント』 の監督ね。)

原題は 『The Lady』。

邦題については、サブタイトル (?) の 「ひき裂かれた愛」 は

余計やな。

『The Lady アウンサンスーチー』 で良かったやろ、と思う。

まあ、タイトルのことは、さておき。

以下、ちょっとネタバレなので、ご注意。


イギリスで平和に家族で過ごしていた、

ビルマ独立の父、アウンサン将軍の娘、

アウンサンスーチー。

ビルマで民主化を訴える学生が虐殺された時期に、

その母親の危篤を聞き、祖国に帰る。

彼女は、政治的指導者でも何でもなかったのに、

アウンサン将軍を敬愛する民衆は、彼女に

指導者として、立ってくれと懇願する。

まず、このあたりが凄かったね。

暗殺されたアウンサン将軍の血が流れているとは言え、

彼女を求める民衆と、それに答えられずには

いられない、人前で喋ったこともない女性が、

指導者になっていく姿は、圧巻だ。

いえいえ、彼女は指導者に 「なっていく」 のではない。

生まれながら、指導者なのだ。

その後の軍による、自宅軟禁、イギリスに住む、

家族 (夫と2人の息子) とも会わせず、

「心を折ろう」 とする軍の仕打ちは、

全くもって酷い。

しかし、彼女と彼女の家族は、

負けない。

不幸中の最大の幸いは、彼女が殺されなかったことだろう。

その背景も映画を観れば分かる。

途中、銃を向ける兵に素手で立ち向かっていくシーンが

ある。

ああ、ビルマの指導者でなくて良かった。

私にはできない、と思ってしもた。(なんやそれ)

自宅軟禁は、3回 合計約14年9ヶ月に及ぶというから、

それに屈しなかった精神力たるや、想像を絶する。

彼女を支えた夫も素晴らしい。


アウンサンスーチーを演じる、ミシェル・ヨーが、

素晴らしい。

1962年生まれとあるから、私と同じ歳。

(そんなんどうでもええがな)

マレーシア出身の女優だが、彼女しかこの役は、

出来ないだろうと思うえるほどの はまり役。

アウンサンスーチーについて、もっと知りたくなる

映画だった。


ラストに出てくる、彼女のメッセージが、強烈です。


そして、『声をかくす人』 で書いたことともダブルが、

日本の民主主義、20歳になったら参政権があることは、

けっして当たり前のことではなく、そこに至るまでに

多くの血が流された結果であることを

忘れてはならない、と思ったのでした。


★★★★★


The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 Official Site





2013.1.27

大人の音楽映画祭〜レジェンドたちの競宴〜

音楽ファンにはちょっと気になる、

『大人の音楽映画祭 〜レジェンドたちの競宴〜』

と題された映画祭が開催される。

2月9日から4月12日まで、

東京、有楽町角川シネマ (有楽町の

ビックカメラの8階) で。


すでに DVD で観たものもあるが、

やはり大画面で楽しみたいね。

私もいくつか観に行くぞ!


ラインナップは下記。

『ポール・マッカートニー/ライヴ・キス2012』
『ダイアナ・クラール/ライヴ・イン・リオ』
『ストーリー・オブ・ザ・ドゥービー・ブラザーズ』
『ジェフ・ベック/ライヴ・アット・イリディウム〜レス・ポール・トリビュート』
『サンタナ グレイテスト・ヒッツ・ライヴ・アット・モントルー2011』
『TOTO ライヴ・イン・アムステルダム』
『クイーン ハンガリアン・ラプソディ:ライブ・イン・ブダペスト'86』
『ワン・プラス・ワン』
『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』
『ボブ・マーリー/ルーツ・オブ・レジェンド』※PG12
『ディスコ・レボリューション』
『アントニオ・カルロス・ジョビン』
『シュガーマン 奇跡に愛された男』





2013.1.28

東京家族

81歳の山田洋次監督の監督 81作目に当たる、

映画 『東京家族』 を観てきた。

昨日、日曜日の 20:40の回ということもあってか、

ガラガラだった。

金券ショップで、前売り券を700円で売っていたので、

購入したが、一体、どういうことやろか。

さて、感想はというと、残念ながら、期待したほどではなかった。

どこにでもありそうな “家族” を描いた、良い作品だとは、

思うのだが、146分は、やや長いと思ってしまったのと、

観ていて 気になることがいくつかあって、入り込めなかった。

瀬戸内海の小島から、年老いた両親が、

東京に住む子供たちに会いに出てくるという設定。

その両親に、橋爪功 と 吉行和子。

その長男を西村雅彦が演じているのだが、

母親は68歳という設定なので、ちょっとその長男は、

年を取りすぎている。

もしかしたら、40代半ばという設定かも知れないけど、

どう見ても50過ぎてるでしょ。西村雅彦って。

逆に母親を70代半ばということにしてしまえば、

気にならなかったのに。

予告編かテレビCM で、西村雅彦が、

「お父さんお母さん、いらっしゃい」 という場面があるが、

あれを見て私は、西村演じる男性の義理の父母だと

思っていた。

実の両親に対する挨拶にしては、いささか他人行儀な印象を

受けたのだが、私だけだろうか。

他にも次男 (妻夫木聡) の彼女 (蒼井優) が、

目上の人に向かって、「ありがとう」 という場面が、

2回あったが、(そこは普通 「ありがとうございます」 って

言うだろ) って思ったり、エキストラの演技が、

トゥーマッチだったり、不必要、不自然なやりとりがあったり、

何度か違和感を覚える場面があったのだ。

不必要、不自然だと感じた部分は、

山田監督の遊び心なのかもしれないが、

時々、邪魔だったね。

ネットのレビューを覘いてみると、その違和感は、

私だけではなく、多くの人が感じているようだった。

(もちろん、絶賛している人たちもいるけど。)

せっかくの良い作品が、そういう細かいことで

台無しになっているような印象受け、残念だった。

素晴らしかったのは、妻夫木聡 と 蒼井優。

それに、両親役の 橋爪功 と 吉行和子、長女役の

中嶋朋子。

ただ、妻夫木が一番良い演技を見せる場面も、

蒼井優が一番良い演技を見せる場面も、

予告編に使われてしまっている。

あれらを映画で初めて観たなら、もっと感動的で、

もっと良かったのにな、と思う。

それに、「母さん、死んじゃったぞ」 というセリフを

予告編やテレビCM に使っているので、

観客は、母親が死ぬことを分かっていて、

映画を観始めることになる。

それは、ないやろ。

いくら、『東京物語』 をモチーフにした作品だからと

言って、本作を観る全ての人が、『東京物語』 を

観ているわけじゃない。

映画は、予備知識がないほど、面白く、感動し、

衝撃を受けるものだと、私は思うのだが、

肝心なストーリーを予告編やCMのあのひと言で、

バラしているのだ。

予告編やテレビCM を作るのは、難しいのだろうが、

こういう体験は、初めてではないので、

映画関係者は、ホンマ考えて欲しいもんやね。


本作、 『東京物語』 をモチーフに制作されたと書いたが、

『東京物語』 は、1953年の小津安二郎監督作品で、

2012年、英国映画協会発行の 「サイト・アンド・サウンド」 誌が

発表した世界の映画監督358人が投票で決める、

最も優れた映画に選ばれた。

(同誌は10年ごとに映画50選を発表しているらしい。)

そちらも、ぜひ観てみたい。


★★★▲☆


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