Top Pageへ  Laguna Moon  Live記録  Live記録  Guitars  LINK lyrics


 つつみしんやのひとりごと  2015年 5月
    感想・ご意見は→ shinya◇shin223.com
    メールをくださる方は、上記アドレスの◇を@に変えて送ってください。(スパムメール対策)   


2015.5.1

馬場孝喜 & 鈴木直人
ギター・デュオ


記録を見てみると、2012年8月11日に

このデュオを今日と同じ原宿の Bar dAZE で

観ている。

約3年ぶりだったわけだ。

2人の息がピッタリで、

別の人間が演奏しているのに

どこかで、何かで、見えないところで、

完全に一つにつながっていると思わされる演奏。

なんで、あんなことできるんやろ。

圧巻は、8バースや4バース時。

8バースというのは、8小節ずつ、

4バースというのは、4小節ずつ、

交代でソロを取ることをいうのだが、

互いに干渉し合い、

見事にフレーズが、連なっている。

ギターは、馬場さんは Archtop Tribute の

175 タイプ。

鈴木さんは、Gibson ES-335。


[ Set List ]
1st set
1. Tell Me A Bedtime Story
2. Donna Lee
3. Bright Size Life
4. The Peacocks
5. My Foolish Heart

2nd set
1. Three View Of A Secret
2. 雪 (鈴木オリジナル)
3. 練馬〜新宿〜宇宙 (馬場オリジナル)
4. Sophisticated Lady
5. All The Things You Are
EN. Days Of Wine And Roses

@ Bar dAZE (原宿)





2015.5.4

イタリアは呼んでいる

イタリアを旅する映画ということで、

楽しみにしていた 『イタリアは呼んでいる』。

原題は、" THE TRIP TO ITALY "。

イギリスのコメディアン2人が、

グルメ・ルポのため、イタリアを北から南へ

ミニ・クーパーに乗って旅するのだ。

美味しそうなイタリア料理や、

イタリアの景色は楽しめたが、

いかんせん、この2人の会話が楽しめない。

ジョークとモノマネの連続で、

分かる人には、おそらくメチャクチャ

面白いのだろうが、(日本人には) ネタが

少々マニアックなこともあり、ほとんど笑えなかった。

悔しい限りである。

モノマネは、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ、

アンソニー・ホプキンス、ヒュー・グラントなどなど。


イタリアは呼んでいる


★★★★☆




龍三と七人の子分たち

北野武監督作品。

元ヤクザのジジイ達の物語。

主役の龍三に、藤竜也。

そのほか、近藤正臣、中尾彬、小野寺昭

品川徹らが、子分役。

北野武は、刑事役で出演。


笑わせてくれるんかなと期待していたが、

コメディとしてはイマイチ。

思っていたほど面白くない。

残念。


★★★▲☆


龍三と七人の子分たち





2015.5.4

伊豆の旅
金目鯛三昧


今年のゴールデンウィークは、昨日今日と

伊豆へ一泊の小旅行に行った。

熱海まで新幹線こだまで、

品川から41分。(近!)

(帰りは、ひかりに乗ったので、なんと31分!)

熱海駅前でレンタカーを借り、

伊豆半島 東海岸線を南下。

4年前のGWにも伊豆半島南部、

賀茂郡の今井浜にある宿に泊まったが、

あの時は、夜中に首が痛くなり、

大変な目にあった。

今回の宿は、今井浜からさらに南へ

下った下田のペンションだ。


さて、レンタカーを借り、熱海を

午前10時半頃に出発。

いきなり、道が混んでいる。

さすがは、GW。

まずは、伊東を目指す。

伊東といえば、誰がなんと言おうと、

「ハトヤ」 である。

子供の頃、繰り返し繰り返し、

テレビCMで聞かされたあの歌。


伊東に行くならハトヤ
電話はヨイフロ
伊東で一番ハトヤ
電話はヨイフロ
4126 4126
はっきり決めた
ハトヤに決めた
伊東に行くならハトヤ
ハトヤに決めた



確かこうだったな〜、と

歌いながら書いてみた。

念のため、ネットで探してみたら、

ハトヤのウェブサイトで、

過去のテレビCMを観ることができた。

なんと、「はっきり決めた」 を

「やっぱり決めた」 と思っていた以外は、

全て合っていた。

おそらく私の同年代なら、

ほとんどの人が、歌えるであろうこの歌。

う〜む、恐るべし、テレビCMの力。

ちなみに、大阪生まれ大阪育ちの私は、

あれだけテレビCMを見ておきながら、

伊東がどこにあるか知らなかった。


話を戻そう。

そのホテルサンハトヤを左に見ながら、

国道135号線をさらに南下。

伊東の駅前商店街にある

「寿司の海女屋」 にて、ランチ。

金目鯛の炙り丼



あら汁がついて、2592円なり。


知らんかったが、伊豆、特に下田は、

金目鯛の水揚げが日本一だったのだ。

(豆知識)
金目鯛は、「鯛」 と付くものの
真鯛などのタイ科には属さない。
キンメダイ科である。


夕食は、宿泊先の下田の 「ペンション デジャヴ」 にて。

ネットで料理の評判が良いので、

決めたのだが、確かに大満足の料理だった。

オードブル



お刺身 舟盛り



金目鯛のハーブ塩釜焼き



塩を割ってみると。



ご飯、タンシチュー、煮物、酢の物、おすまし、お漬物。



デザート、ハーブ・ティー。




すごい量。

舟盛りと金目鯛の塩釜焼きは、

写真が2人前やけど、それ以外は、

1人にこれだけ、付いているのだ。

そして、量だけではなく、味も旨い。


人生は皮肉である。

20代、30代のたくさん食べられた頃には、

こんな旅行をする余裕などなかった。

この頃は、ちょっと旅行にも行けるようになったのに

年を取ってしまい、あんまり食えないのである。

全くもって、皮肉なもんである。


このペンション、朝食も充実であった。



テラスでは、4〜5種類の鳥の鳴き声を

聞くことが出来る。

自然の合唱である。。




さて、金目鯛。

昼食に刺身 (寿司)、夕食に塩釜焼きと

来たのだ、あとは煮付けを食わねばならぬ。

今日の昼食は、下田の 「いず松陰」 にて、

煮魚 (金目鯛の煮付け) 定食。



カニ汁が付いて、2160円!

アップで。




そんな、金目鯛三昧な旅だったのだ。

太ったよ。





2015.5.5

イタリア映画祭

今年も イタリア映画祭 に行ってきた。

今年で15回目ということだが、

一昨年に知ってから、数本、観に行くようになった。

今年は、14本公開され、そのうちの

2本を観てきた。

今回は、10分ほどの短編映画も

同時上映だった。




僕たちの大地

2011年の感動作、『人生、ここにあり!』 の

マンフレドニア監督の新作。

『人生、ここにあり!』 は、廃止された

精神病院の元患者たちの協同組合の物語だったが、

この 『僕たちの大地』 は、町がマフィアから

没収した土地で農業を始めようとする

これまた協同組合の物語。

冒頭、「実際にあったことに着想を得ています」 と

テロップが出る。

イタリア社会における、マフィアの影響力、

問題点は、日本人が想像する以上に、

たとえば日本における暴力団の問題以上に

根深いものがあるんだなと思わずにいられない。

そして、その問題に向かう、

イタリア人の勇気と明るさが素晴らしい。

南イタリアの田舎町の純朴な人たちが、

勇気と努力で自分たちの土地、農業を

勝ち取る物語。


原題:La nostra terra
監督:ジュリオ・マンフレドニア Giulio Manfredonia
[ 2014年/100分 ]





★★★★☆




幸せの椅子

昨年、57歳の若さで亡くなったらしい、

カルロ・マッツァクラーティという監督の遺作。

エステの備品の支払いに困る、

エスティシャンのブルーナは、顧客の一人から

死ぬ直前に宝が隠された椅子のことを告げられる。

同様に金に困る、タトゥー師ディーノと2人で

その椅子探しをするという物語。

ストーリー自体は、なんてことはないが、

ちょっとミステリー仕立てで、

コメディタッチで、面白い。

ブルーナを演じるイザベッラ・ラゴネーゼが、

若い頃のアン・ルイスのようで可愛らしい。


原題:La sedia della felicita
監督:カルロ・マッツァクラーティ Carlo Mazzacurati
[ 2013年/94分 ]





★★★★☆





2015.5.7

伊豆の旅 その2

先日の伊豆旅行についてもう少し書こう。

GW の道路の混みようは、

全くもって困ったものだ。

自分も その渋滞を招いている一人だから、

これまた困ったもんなのだが、

旅行2日目、下田から熱海まで

車で戻るのに、72キロほどの道のりに

4時間半かかった。

時速16キロだ。

マラソン選手より遅い。

本当は、国道414号線を走り、天城越えで

熱海に戻りたかったのだが、新幹線に

乗り遅れるとまずいので、天城越えを断念し、

余裕を見て、国道135号線を北上したのだが、

結果、4時間半という予想をはるかに上回る

所要時間だった。


渋滞の海岸線を走っていると、

こんな岩を発見。



まるでライオンの横顔だ。



ほんの数メートル 車が進むと、

もう、ライオンには見えなくなってしまった。


伊豆といえば、温暖な気候というイメージだが、

実際、海岸線を走ると昨年GWに行った、

九州 宮崎を思い出すような景色もあった。




最後はこの写真を。

爪木崎 (つめきざき) 公園からの太平洋。



左に見えるのが大島の三原山。

右にぼんやり見えるのが 利島 (としま)。

海と空の境目が曖昧な中に島が

浮かんでいて、手前に船もいる。





2015.5.7

仕事は楽しいかね

デイル・ドーデン著 『仕事は楽しいかね』

偶然、閉鎖された空港で出会ったマックスという

老人に 「仕事は楽しいかね?」 と質問され、

そこから一晩かけて、成功の秘訣を聴くという物語。

原題は " The Max Strategy "。

直訳すると 「最大の戦略」。

読後には、『仕事は楽しいかね』 という

日本語タイトルは、ちょっとどうかなと思ったが、

かといって 「最大の戦略」 では、

あまりにも陳腐な印象だし、

「成功の秘訣」 なんてのも同様に

薄っぺらくてふさわしくない。

何の 「戦略」 かというと、仕事の、いや、

これは人生の戦略だろう。

ここに書かれていることは、仕事だけではなく、

あらゆることに試すことができるだろう。

いわゆる自己啓発、成功哲学、

ビジネス書の類なのだが、

あまり野心のない私でも、(これ実践したら、

人生おもろいかも) と思ってしまった。

刺激的で、一気に読んでしもた。


★★★★★





2015.5.8

講談から生まれた
オモシロ落語競演


ゴールデンウィーク明けだからだろうか、

金曜日だというのに今日のにぎわい座は、

驚く程に がら空きだった。

今日は、「講談から生まれた落語」 ということで

一人、ホンマもんの講談も入った。

まずは、開口一番、前座のさん坊による

「金明竹」。

使いで来た上方の人が長い口上を述べるのだが、

江戸の人には何言うてるか分からん、という話。

長い大阪弁の口上が聴かせどころなのだが、

どうもその部分が 「練習しました!」 的に聞こえ、

その話している人物が見えてこないのが残念。

上手い人が話すと、ちゃんとその人物像が

浮かび上がってくるねんな。

例え短いセリフであっても。


今日は、一之輔と兼好 目当てだったが、

この二人には、大変満足。

講談は、なぜか睡魔が・・・。

聞きたかったんやけどな。


「浜野矩随 (はまののりゆき)」 の

三遊亭全楽は初めて聴いた噺家。

この人、1991年に立川談志に入門し、

そのあと、2000年に5代目三遊亭円楽に

弟子入りしている変わり者。

うまいんやけど、惜しいことに4〜5回かんだ。

それでどうしても流れが止まってしまうんや。

「浜野矩随」 は演じる人によっては、

泣いてしまう噺やけど、

そこまではいかず、残念。





【 演 目 】
「金明竹」 柳家さん坊
「阿武松」 春風亭一之輔
講談 「国定忠治」  宝井琴柳
〜 仲入り 〜
「三方一両損」 三遊亭兼好
「浜野矩随」 三遊亭全楽

@ 横浜にぎわい座




寝ずの番

まだ大阪に住んでいた22〜23歳の頃、

FMの深夜放送で、そのやる気のないような

話しっぷりを聞いたのが、中島らもを

知ったきっかけだった。

20代から30代にかけて、

大好きで、彼の本を何冊も読んだ。

一度は観たいと思っていた、劇団

リリパットアーミー (中島らも主宰) を

一度も観ることなく、らもさんは、

2004年に酔っ払って階段から落ちて、

そのまま帰らぬ人となった。

死に方まで、「中島らも」 である。

そのらもさんの本を久しぶりに読んだ。

『寝ずの番』。

iPad に電子書籍をダウンロードしたのだが、

意外に短かった。

調べてみると、電子版は短編3篇だけだが、

単行本には、9篇も収められている。

これは、あかんと思う。

同じタイトルで売ってるんやから、

全部入れな。

Sony Reader Store で買ったのだが、

確認したら、(9篇かどうかは分からんけど)

3篇以上 収録されているものも

売られているやんか。

しかも同じ値段で。

どういうことやねん!


それはさておき、3篇だけやったけど

久しぶりの らもワールド、笑わせてもらいました。

ちょっと品がないので、万人にはお勧めしませんが。


これ、落語家の葬式が舞台やねんけど、

2006年に映画にもなってるの知らんかった。

マキノ (津川) 雅彦監督で、中井貴一 や

長門裕之、木村佳乃らが出演しているようだ。

これは 観な。


★★★★▲





2015.5.9

ファンキー・ミーターズ
funky Meters


ファンクの定番 「シシー・ストラット」 を生んだ、

ニュー・オーリンズ・ファンクの

生みの親とも言われる、ミーターズ。

途中、解散していた時期もあったが、

1994年にバンド名をファンキー・ミーターズに

改名し、今も活動している。

初めて、そのファンキー・ミーターズを観てきた。


ミーターズのオリジナルメンバーである、

レオ・ノセンテリ は、2012年9月の

「Rufus featuring Tony Maiden, Al McKay, Leo Nocentelli

〜Guitar Funk Explosion〜」 という公演で、

観たのだが、ファンキー・ミーターズには

在籍しておらず、現在残るオリジナルメンバーは、

アート・ネヴィル と ジョージ・ポーターJr.の

2人となっている。


アート・ネヴィル は、ミーターズ解散後、

自分の兄弟を集めてネヴィル・ブラザーズを結成。

今も両方のバンドで活動しているようだ。

現在、77歳。

歩くのが辛そうで、ステージに上がる

数段のステップさえ、助けがいるようだったが、

いったんオルガンの前に座ってしまえば、

そんなことたぁ関係ないという感じだった。

ベースのジョージは、

アートより10歳若く、まだまだ元気そう。

ギターのブライアンも、ええおっさんだったが、

意外や白人。

ドラムのテレンスは、かなり若そう。

20〜30代だろう。


さて、ニュー・オリンズ・ファンクというと

洗練されたというより、泥臭いファンクの

イメージなのだが、正に。

驚いたのは、1曲目が始まると、

本編ラストまで70分以上、一度も止まらず。

つまり、メドレーでどんどん次の曲に

移っていくのだ。

当然、MC もない。

珍しいね、こういうスタイル。

ドラムのテレンスは、休憩する暇がないので、

途中、片手でドラムを叩きながら、

水を飲んでたよ。

アンコールを入れて、約90分。

たっぷり、ニューオリンズのリズムに

浸りました。


最前列のお客さん数人が、(たぶんミーターズの)

LPレコードを差し出して、

アート と ジョージ にサインをもらっていたよ。


[ MEMBERS ]
アート “パパ・ファンク” ネヴィル
Art “Poppa Funk” Neville (Ham.Or, Vo)
ブライアン・ストルツ
Brian Stoltz (Gt, Vo)
ジョージ・ポーター・ジュニア
George Porter, Jr. (Ba, Vo)
テレンス・ヒューストン
Terrence Houston (Drs)

@ Billboard Live Tokyo








2015.5.10

桂米團治 独演会
米團治の吟醸噺


今年3月に他界した桂米朝師匠は、

上方落語界では、初の重要無形文化財保持者

(人間国宝) に認定された人だが、

死後、日本政府は、その功績を讃え、

没日にさかのぼって、従三位 (じゅさんみ) を

追叙 (ついじょ) した。

従三位というのが、何のことかよくわからんけど、

とにかく、国から認められた、

えらい人しかもらえない位のようだ。

その米朝の息子、弟子である米團治の独演会。

昨年の6月以来、2回目である。

ご本人のウェブサイトを覗くと、

今日の公演について、こう書かれていた。

 
父が亡くなってから初めての東京公演です。
 いろんな思いを胸に高座を勤めさせていただきます。



奇しくも昨年は、母親の死後2日目の独演会だったが、

今回は、父親であり師匠である米朝の死後

52日目の独演会。

確かに、私など想像もつかない色んな思いが

あるのだろう。


さて、開口一番は、米二の弟子、二乗。

「癪の合薬」 という演目は、初めて聴いたが、

やかん舐めたら、癪が治るという噺。

上方の落語には、なんでこんなバカバカしいのが

多いんやろね。

米團治の一席目は、「桃太郎」。

マクラでたっぷり、放送ではけっして聞けないような

父・米朝の死の前後を語ってくれた。

何をしても、最後には笑いになるのは、

さすがとしか言い様がない。

三番目は、亡き吉朝の弟子、しん吉の

「金明竹」。

上方人の使いが、丁稚と女将さんに

早口の大阪弁で こと付けを言うのだが、

何を言っているのか、丁稚と女将さんには、

全く分からないという噺。

これは、舞台が江戸だからこそ成り立つ、

江戸の噺だと思っていたら、

上方でも演るんやね。

上方版は、初めて聴いた。

大阪人が聞いても、同様に何言うてるか

分からんという噺でした。

このあと、米團治の 「猫の忠信」 と

仲入りをはさんで 「住吉駕籠」。

今日の演目は、半年も前に決まっており、

チラシにも印刷されていた。

もちろん、その時点では、師匠米朝は、

まだ生きていたわけで、今日は特別に、

追加でもう一席、「地獄八景亡者戯」

(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)。

亡くなった人が、あの世に行き、

地獄をめぐる噺で、米朝の十八番でもあった。

昨年の独演会でも演ったが、あの時は、

最後に、亡くなったばかりの母親を

登場させた。

いつもは、地獄の寄席の看板に

「桂米朝、近日来演と書いてある」 と

言うのだが、いよいよ 「近日来演」 では

なくなったわけだ。

今日は、看板に 「桂米朝、本日来演」 と

書かれており、枝雀の高座を舞台袖で見る

米朝が 「マクラが長すぎる」 などと

ぼやいたりする。

米團治が挨拶に行くと。

「あきら (米團治の本名)、お前こんなとこで

何してんねん。」

「いや、成り行きでここまで来てしまいました。

師匠、とうとう生きている間に

一度も米團治と呼んでくれはりませんでした。

どうぞ、米團治と呼んでください。」

「あほか、先代の米團治に失礼じゃ。

お前なんか、100年早いわ。

シャバでもっと修行してこい!」

というサゲでした。

師匠愛、親子愛にあふれるサゲで

ちょっと、うるっときてしもた。


休憩を入れて、2時間45分。

まさにたっぷり聴かせていただきました。





【 演 目 】
「癪の合薬」 桂二乗
「桃太郎」 桂米團治
「金明竹」 桂しん吉
「猫の忠信」 桂米團治
〜 仲入り 〜
「住吉駕籠」 桂米團治
「地獄八景亡者戯」 桂米團治

@ 銀座ブロッサム中央会館





2015.5.11

寝ずの番

先日、久しぶりに 中島らも を読んだ。

短編3篇 『寝ずの番』 だ。

「寝ずの番」 とは、お通夜で寝ずに死人の番、

線香の番などをして、故人をあの世へ見送るという

しきたりのこと。

読後、映画になっているのを知って、

これは観なければと早速 DVD をレンタルした。


明らかに 六代目笑福亭松鶴をモデルにしたと分かる、

笑満亭橋鶴 (長門裕之) の臨終前から、物語は始まる。

橋鶴が死に、その妻の志津子 (富司純子)、

一番弟子の橋次 (笹野高史) が次々に亡くなる。

3人のお通夜で、弟子たちが、

それぞれ故人を偲ぶという物語だ。

それが、下ネタだらけで、放送禁止用語連発。

しかし、本で読んだときより、

どういうわけか、下品に感じない。

セリフは、ほとんど原作のままのように感じたんやけど。

役者たちが、" 真面目に " 放送禁止の猥語を

連発するからだろうか。

いやらしいというより、カラッとしている感じ。

テレビでは、絶対放送できないやろし、

下品だと笑えない人もいるだろうが、

私は面白かったし、師匠を思う弟子の

橋太 (中井貴一) に泣かされてしまう

シーンもあった。

原作を読んでいなかったら、

もっと笑ったやろし、インパクトあったと思う。

そういう意味では、原作を読んで、

まもなく観たのは失敗。


本人役で、笑福亭鶴瓶、桂三枝、浅丘ルリ子、

中村勘三郎、米倉涼子が、ちらっと出演。

監督は、マキノ雅彦 名義で、

津川雅彦 (第1回監督作品)。


ほとんどの役者の大阪弁は許容範囲だったが、

堺正章だけ、残念な大阪弁だった。


★★★★☆





2015.5.12

歓喜の歌

立川志の輔師匠の新作落語を映画化した

『歓喜の歌』。

映画になっているのは、知っていたが、

ずっと見そびれていた。

(公開は、2008年。)

やっと DVDをレンタルして観た。


公民館の大晦日の予約に、2つの似たような

名前のママさんコーラスグループが、

ダブルブッキングされていることが、

その前日に発覚するというストーリー。

落語版より、時間が長い分、なんやかんやと

話を膨れませていて、面白かった。

落語が原作だと知っていれば、

(それはないやろ〜) ということも

なんとなく許せてしまう。

出演は、公民館の職員に

小林薫、伊藤淳史、田中哲司。

ママさんコーラスのメンバーに

安田成美、由紀さおり、ほか。

志の輔ご本人と 談志師匠も ちらっと出演。

偶然、前日に見た 『寝ずの番』 にも出演していた

2人 (笹野高史、土屋久美子) も出ていた。

これは落語良し、映画良しの作品だ。

監督は、

『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』、

『深夜食堂』 の 松岡錠司 (まつおかじょうじ)。


★★★★☆





2015.5.13

グッド・デザイン

先日、渋谷のロフトで見かけた イヤフォン。



昔は、イヤフォンなんて黒しかなかったものだが、

今ではこんなにカラフルな色が揃っている。

見ているだけでも楽しい。

そして、このディスプレイ。

イヤフォンの形は、そんなに変わりようが

ないだろうが、商品の見せ方は、

まだまだ工夫できるんだろう。

ご覧の様におたまじゃくし (8分音符) に

見せたディスプレイ

シンプルなアイディアで 簡単に思いつきそうだが、

そうはいかないだろう。





2015.5.14

映画 ビリギャル

タイトルにわざわざ 「映画」 と付けたのは、

検索時の原作本との区別のためだろうか。

それはさておき、本作、偏差値30の

高校2年生が、1年半で偏差値を40も上げ、

慶応大学に合格したという、実話の映画化。

実話でなければ、「そんなアホな〜」 と

言いたいところだが、実話と言われれば、

黙るしかない。

今日は、14日で TOHO の日 (14でトーホー)。

TOHOシネマズでは、料金が1100円と

いうこともあってか、18時45分の回は、

思ったより、混んでいた。

見渡すとお客は、ほとんど若い人たちだ。

中にはセーラー服の女子高生もいる。

明らかにおっさん一人は、場違いな感じ。

左隣は、大学生ぐらいのオネエちゃん2人組、

右隣は、やはり大学生ぐらいのオニイちゃん2人組。

あら、これ、子供 (失礼、若者) の観る

映画やったんか? 失敗したかも。

などと思いながら、映画は始まりました。

結果、不覚にも5〜6回は泣いてしもた。


成績の悪かった女子高生が、ある塾講師との

出会いをきっかけに、慶応大学を目指し、

合格するという、ストーリーとしては、

ベタベタな展開。

一種のサクセス・ストーリーなんやけど、

見事に涙腺直撃。

めちゃくちゃ頑張ったさやか (有村架純) 本人も

スゴイけど、塾の講師、坪田先生 (伊藤淳史)、

母親、ああちゃん (吉田羊) が素晴らしい。

原作は、この坪田信貴という先生の著作で、

「学年ビリのギャルが1年で偏差値を

40上げて慶應大学に現役合格した話」 という

長〜いタイトル。

原作本のレビューは、賛否分かれており、

手厳しいものも多い。

というのも、彼女の通っていた高校が、

もともと進学校であったからだ。

つまり、進学校内で勉強をサボっていたから

偏差値が低かっただけだ、タイトルに

偽りあり! と、低い評価をつけた

レビュアーは、言いたいようだ。

だったら、進学校内のビリが皆、

慶応に行けるんか? と突っ込みたくなるけどね。

原作は、読んでいないから分からんけど、

少なくとも映画では、そんなことは、

全く重要ではない。

もっと大切なことを描いているので、

そんなことに引っかかって、

そこを見落とすのは、もったいない。

(映画の評判は、(今のところ) 良いので

原作を読んでイマイチだった人は、

映画は観ないかもね。)


本作、コミカルに作られているのかと思ったら、

いやいや、結構深い。

人が本気になること、奇跡が起こりうる条件、

教育・指導とは何か、また、

学生に向けて、親に向けて、

教師に向けて、全ての人に向けて、

たくさんのメッセージが

詰まっている作品と観た。


★★★★★


映画 ビリギャル




脳内ポイズンベリー

ラブ・コメディの映画。

原作は、少女コミックということだが、

もちろん知らない。

30歳のいちこ (真木よう子) は、

7歳年下の早乙女 (古川雄輝) に

恋をする。

いちこの頭の中で 「ポジティブ」「ネガティブ」

「理性」「衝動」「記憶」 という5つの

擬人化された思考が脳内会議をする。

実像の方のストーリーは、結構シリアスに

展開するが、脳内会議はコミカルで、

その対比、バランスが面白い。

そして、一つのことに対し、頭の中では

複数の考えや思いが、同時にあることや

迷いがあることを 上手く表現している。

脳内の 「ネガティブ」 役に、吉田羊。

『映画 ビリギャル』 で素晴らしい母親役を

演じていたのに、こちらでは、とても

同じ人とは思えない 強烈なネガティブ思考を

演じている。


予想していた ただのラブコメに非ず、

これまた結構、深い。

ほんで、面白かった。

監督は、『キサラギ』 の 佐藤祐市。


★★★★★


脳内ポイズンベリー





2015.5.16

痛風物語 5
再発症


昨年10月18日、痛風を発症し、

しばらくは食事に気を使い、数キロ減量もした。

しかし、年末年始には、ほとんど元の

食生活に戻ってしまい、2月初旬の

血液検査の尿酸値は、10月の

痛風発症時 8.2 よりも高い

8.3 というショッキングな結果だった。

このままでは、マズイと思いながら、

ここんとこしばらくは、ズルズルと

ほとんど発症以前のような食生活に

なってしまっていた。

この数日、なんとなく患部が疼いていたのが、

ついに昨夜、再発症となった。

前回もそうやったけど、寝ている間に

痛くなるねんな。

昨夜というか今朝は、夢の中の自分が、

痛風になって痛がっていたけど、

痛みは夢ではなかったっちゅうことや。


昨年11月あたりは、ホントにアルコールの量も

少なくなっていたし、食べる量も減っていた。

最近は、家でも酒を飲むようになっていたし、

よく食べるようになり、体重も、

2〜3キロ増えていたけど、

意外と発症せえへんやん、と思っていた。

つまり、完全に油断していたのが原因だ。

自業自得という他ない。

やはり、尿酸値を下げる薬に頼るしかないのかとも

思うが、きっと薬を飲むと 節制しないやろから、

もう一度チャレンジしてみよう。


昨年の発症後は、あんなに

真面目にやってたのに、

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」 とは正に。





2015.5.17

Saigenji ライヴ!
Guest : 江藤有希


サイゲンジ というアーティストのことは、

つい先日まで知らなかった。

Motion Blue に出演するので、どんな人かな?と

YouTube で観てみたのが、これ

カーペンターズの " Close To You "。

2013年、バンコクでのライヴの動画だ。

これは、ナマで観たいなと、今日その

Motion Blue でのライヴに行ってきた。

ボサノバ風やブリジル風な演奏や歌を聴かせる日本人は、

数多くいるが、この人はそういった

「〜 風」 な人たちとは、一線を画している。

30年前には、こんな日本人はいなかったんと

ちゃうか。

私が知らないだけかも知れんけど。

でも、そんな風に思わせる何かがある。

ブラジリアンが日本人の血になっている

とでも言いましょうか。

歌もギターも素晴らしい。

ホンマもんです。

見た目に反して (失礼)、

ナマで聴くと、歌声には 優しさがある。

これは、良いアーティストを見つけた。


ゲストは、江藤有希 というヴァイオリニスト。

ヴァイオリンが入ると、これまたグッと

リッチになる。


曲は、オリジナルの他、" Close To You "、

Carole King の " It's Too Late "

高速の " One Note Samba " など。


サイゲンジの脇には、フルートが置いてあったけど、

私が観た 1stステージでは吹かなかった。

2ndでは、吹いたんだろうな。

と、フルートを吹いている動画 も発見。





Saigenji Official Site





2015.5.17

ときどき写真展 18

憧 れ



2014.10.26 (イタリア アマルフィ)




2015.5.19

痛風物語 6

昨年10月の痛風発症時は、

その4日後から、イタリア旅行へ出かけた。

旅行中は、痛み止めの薬を飲み、

食事もワインも気にせずに楽しんだ。

旅行から戻ってから、節制を始めたわけだ。

薬のおかげで、旅行中は一度も痛むことがなく、

歩行に困ることもなかった。

だが、今回は痛み止めを飲んでも

薬の効きが悪いようで、痛い。

びっこをひき、ゆっくりでないと歩けない。

じっとしていると、そうでもないが、

歩くとゆっくりでも、結構痛いので、

昨日と今日は、職場へタクシーで往復した。

土曜日、発症の日は一歩も家から出なかったが、

翌日は、横浜まで出かけた。

びっこをひきながらでも、ゆっくりだと

歩けたのだ。

しかし、昨日、今日は、一昨日より

もっと痛い。

色々調べていると、2回目の発症の方が、

酷いとか、3日目がピークとか書いてある。

うん、当たっているぞ。

今日はもう4日目やけど。


見た目にも昨年の発症時よりも、

腫れ方が明らかにひどい。



右足の親指の付け根あたりの赤くなっている

関節 (中足指節関節というようだ) が

患部なのだが、そこだけではなく、

全体的に腫れて、右足が一回り

大きくなったように見える。

左足は血管が見えるが、右足は腫れて

血管が見えない。

痛くて、靴など履けない。

昨年の発症時には、こんなに腫れることも

なかったので、今回の方が、病状が悪い。


今回も前回も 発症は、夜中だった。

これも調べていると、どうも、

夜中に発症することが多いことが分かった。

2回とも金曜日の夜から

土曜日の朝にかけてだったのは、調べてみると

なんと、痛風は金曜の夜に発症するという!

うそです。

単なる偶然に決まってるやろ。


前回は、友人の子供らの運動会の撮影に

行く予定の日だったが、

とても歩ける状態ではなく、仕方なく断念した。

今回は、特に予定がない土曜日だったので、

良かったが、今週の土曜日は、その同じ子供らの

運動会がある。

(例年、運動会は5月なのだが、

昨年だけどういうわけか10月だったのだ。)

一週間遅れていたら、またその運動会に

当たっていたので、危ないところだった。

しかし、あと4日で、サクサク歩けるように

なるんやろか。


今回の発症で、分かったことは、

アンセリン (尿酸値が下がると言われている

サプリメント) を飲もうが、バナジウムを

含むミネラル・ウォーターを飲もうが、

それだけでは、尿酸値はそんなに簡単には

下がってくれない、ということだ。

(これらは、結構 真面目に飲んでてんけどね。)

だからといって、それらをやめる気はない。

「気休め」 的な意味もあるが、

サプリを摂ったり、バナジウム水を

飲むことで、毎日、尿酸値のことを

意識するという意味合いもある。

でも、どうも安いサプリメントでは、

効き目がイマイチな感じなので、

ちょっと高いサプリを発注してみた。

田七人参という朝鮮人参の一種のサプリで、

これは尿酸値だけでなく、血糖値や更年期障害にも

効果があったというレビューが多い。

ひと瓶 (1ヶ月分) 1万円もするので、

効果がないと辛いけど、試してみるしかない。

いずれにしろ、痛風のリスクとは、

一生付き合うと観念するしかない。


ところで、「びっこ」 は差別用語らしく、

調べてみると、こんな場合は 「跛行 (はこう)」 と

いうらしいが、普通、知らんよね。

そんな言葉。





2015.5.20

林家木久蔵
噺家生活20周年記念
落語会 春


笑点の黄色い着物と言えば、

独特のおとぼけキャラの林家木久扇。

その木久扇の息子であり、弟子である、

木久蔵の噺家生活20周年記念公演。



この人の落語は、全く初めてだったが、

父、木久扇も一席CDで聴いただけで、

生で聴く機会がなかったし、

こういう記念イベントは、滅多にないので

痛風で痛い足を引きずりながら

聴きに行ってきた。

ゲストも春風亭小朝、林家たい平と豪華。


まずは、林家きく姫 (木久扇の弟子)。

挨拶と短い小噺 (竹の子医者)。

続いてゲスト、林家たい平、春風亭小朝と続く。

小朝は、「荒大名の茶の湯」。

う〜ん、他の演目にして欲しかった。

今日で小朝は5回目なのだが、

そのうち3回がこの演目やねん。

独演会では、他の演目も聴いてるけど。


そして、本日の主役の木久蔵 登場。

噺家生活20周年の木久蔵は、

今年の9月で真打になってまる8年。

今年40歳。

時々、お父さんソックリの表情を見せる。

演目は、「天狗裁き」。

う〜ん、これ (演る人によっては) もっと

面白い噺やねんけど、あんまり笑われへんなぁ。

本人曰く、木久扇の息子っていうだけで、

スタートからハードルが低く、

最後まで演じただけで、

「よく全部覚えたね」 と褒められたという。

話を聴いてると、父・木久扇のほんわかした

人柄のおかげで鷹揚に育ったように聞こえる。

おまけに、辛口評論家に電話して、

「褒めてください」 と言うような

ポジティブ・タイプのようだ。


仲入りをはさんで、親子三代口上。

木久扇、木久蔵、そして木久蔵の息子

林家コタ (7歳)、三代による口上。

コタは、「ワニが出たよ〜。

こわいわに〜。」 とお祖父ちゃん譲りの

小噺を披露。

なんとも幸せな図である。

木久扇師匠は、昨年、喉頭ガンを

患われたので、こうやって復帰して、

孫も一緒に息子の20周年をお祝いできるのは、

喜びも一入 (ひとしお) であろう。

続いて、そのお祖父ちゃん、

師匠の木久扇は 「彦六伝」。

彦六というのは、木久扇の師匠、林家彦六のこと。

師匠の思い出を綴った噺だ。

「彦六師匠は、350もの演目を覚えていたけど、

私は5つしか覚えてない」 と言ってたけど、

本当かもと 思わせるのがスゴイ。


そしてトリにもう一度、木久蔵。

京都まで行って、愛宕山に登ってきた

レポートのスライドが出て、その後 「愛宕山」。

米朝師匠が、落語の世界と現実の山が

あまりに違うので、

「あんなもん行かん方がええ」 と

言うてたんやけど、その感想は、なかった。

比べたらあかんけど、私の中では

志ん朝の 「愛宕山」 が強烈で、

先の 「天狗裁き」 同様、何かが足らん。

ひと言でいうと、あんまり面白くないのだ。

でも、なんとなく許せてしまうような

気になるのが、木久蔵の魅力なんだろう。


ちなみに会場では、木久蔵ラーメンの他、

木久蔵つけ麺、木久蔵ナポリタンも

売ってたよ。





【 演 目 】
「竹の子医者」 林家きく姫
「湯屋番」 林家たい平
「荒大名の茶の湯」 春風亭小朝
「天狗裁き」 林家木久蔵
〜 仲入り 〜
親子三代口上
「彦六伝」 林家木久扇
「愛宕山」 林家木久蔵

@ 日本橋公会堂





2015.5.21

買っちゃえ!

私が 銀行から出た時、30代と思われる

母親らしき女性と、5〜6歳の女の子が、

出入り口の横に立っていた。

前を通り過ぎる際、母親の声が聞こえた。

「ピアノ買おうか迷ってんだよね〜」

見ると、携帯をいじりながら、

女の子に話しかけるでもなく、

ひとり言のようにつぶやいた感じだった。

私は、思わず 「買っちゃえ、買っちゃえ!」 と

言いたくなったが、無言のまま通り過ぎた。

その直後、気が付いた。

頭の中の会話が 東京弁 (?) になっていると。


「買っちゃえ」

大阪では、けっして許される言い回しではない。

大阪では、その場面なら、

「買 (こ) うてまえ」

もう ちょっとワイルドに迫るなら、

「買うてもたれ!」

ソフトにいくなら、

「買うたらええやん」 てな感じだろう。

いずれもイントネーションを間違うと、

大変気持ち悪いことになるので、

心得のない者は、けっして真似をしないように。


先日、深夜のテレビで、お笑い芸人が、

えせ関西弁に関西人がイラッとしている、

というようなことを取り上げていた。

どの言葉が一番、関西人をイラッとさせるか

なんて、くだらんランキングをしていたのだが、

私は、イラッとはしない。

イラッとするのではなく、気持ち悪いのである。

その番組では、なぜ関西人がえせ関西弁に

反応するかに言及することはなかったが、

正しいイントネーションでない関西弁は、

ホンマに気持ち悪いのである。

否、これは関西弁に限ったことではないだろう。

どこの地方の人でも地の言葉を真似て

変なイントネーションで喋られれば、

気持ち悪いだろうと思う。

私が、わざと東京弁 (?) で喋ると

やはり妻は 「気持ち悪い」 と言う。

ちなみに、妻は、東京生まれの山形育ち。

両親が山形から東京へ出稼ぎに来ていた時に、

東京で生まれ、幼少の頃、山形へ戻り、

そこで、 のびのびと 育った。

高校卒業とともに上京したので、

山形で暮らしたのは、15年ほどで、

本人は、生まれも東京であることから、

東京人との自覚が高い。


一方、私は東京へ出てきて、今年の12月で、

まる20年になるねん。(いきなり大阪弁)

(そうや、20周年記念でなんかしよ!)

今年、53歳になるので、人生のおよそ5分の2を

東京で生きたことになる。

あと10年もすれば、半分っちゅうことだ。

それにしても、だ。

20年も住んでいると、頭の中の会話が、

東京弁になるっちゅうことやな。

まあ、全部ちゃうけど。





2015.5.22

デジタルフォト &
デザインセミナー 2015


昨年 行った、 Adobe と コマーシャル・フォト

主催の 「デジタルフォト & デザインセミナー」 に

今年も 行ってきた。

会場は、昨年と同じ渋谷ヒカリエのホール A。

昨年 (7月4日) は、12:45 〜 18:00 の

開催だったが、今年はスタートが 10:30 に

早まり、より中味の多いセミナーとなった。

昨年の参加時の私のレビューを読むと、

Photoshop (写真の編集ソフト) を月額980円で

使えることに心を動かされたと書いてあるが、

結局、使っていない。

そんな Photoshop ユーザーでもない、

ましてや たいしたことのないアマチュアの私が

参加していてもええんやろか、

というようなセミナーだった。

まず、今日来ていたほとんどは、

広告業界、写真業界の人たちに感じた。

そして、Photoshop を使っていない人は、

これまた、ほとんどいないやろな、とも。


このセミナーは今年で10回目。

また Photoshop は誕生して25周年という

節目の年で、講師にその Photoshop の

生みの親、ノール兄弟の一人、

トーマス・ノール (Thomas Knoll) 氏 が

登場し Photoshop の歴史を語ってくれた。

弟の John Knoll (ジョン・ノール) 氏が、

実際に Adobe に Photoshop を売込みに行った

ときのデモンストレーションなど、

興味深い内容だった。

そのジョンは、VFX スーパーバイザーとして

『パイレーツ・オブ・カリビアン / デッドマンズ・

チェスト』で、アカデミー視覚効果賞を受賞した人だ。


とても印象に残り、感動すら覚えたのは、

レスリー・キー (Leslie Kee) 氏 の講演。

シンガポール出身のレスリーは、22歳で

来日し、日本でデビューしたフォトグラファー。

今までに彼が撮った雑誌の表紙は、「TIME」

「VOGUE」「ViVi」「anan」「GQ Japan」

「ELLE」 「プレイボーイ」 などなど

約1000冊にのぼるという。

10代の頃、シンガポールで聴いた、

日本の音楽に興味を持ち、ユーミンの

ファンになった彼が、1995年22歳で来日し

東京の写真学校で学び、そして2013年には、

ユーミンのデビュー40周年記念の写真を

撮ることになるのだ。

まるで映画のような サクセス・ストーリー。

そして、彼の写真、アート、ファッションへの

情熱と世界への貢献に感動したのであった。


そのほかの講演は、Canon の新機種 EOS 5Ds

という 5060万画素カメラの紹介や

Photoshop と Lightroom の

テクニック的なことが中心で

あっという間の一日でした。

やっぱり、Photoshop 使いたくなったね。





2015.5.23

運動会

今日は、友人の子供ら (小5と小2) の

運動会。

痛風の痛みはあるもののなんとか

撮影に行くことができた。

あい変わらず、運動会の撮影は難しいが、

それはさて置き、見知らぬ大勢の

子供達の演技を見ていると、

色んな思いが溢れてくる。

この子らの20年、30年後には、

どんな未来が待っているんだろう。

どんな日本になっているんだろう。

この子らの中から、将来、ものすごい

発明や発見をする人や、日本の、

あるいは世界のリーダーになるような

人が育つかもしれない、など、

自分でも不思議な思いが溢れてくる。

年取ったってことですか。



玉入れ合戦を待つ紅白のかご



校庭のイチョウ





2015.5.24

駆込み女と駆出し男

江戸時代、夫から妻への離縁は

自由にできたようだが、

妻からの離縁は認められていなかった。

女性差別の時代である。

女たちは離縁をするために、

幕府公認の東慶寺へ駆け込んだ。

縁切寺である。

そこで2年間、東慶寺で修行を済まし、

ようやく公的に離婚が認められるのだった。

しかし、駆け込む前に夫に連れ戻されて

しまうこともあり、そう簡単に

離婚することはできなかったようだ。


映画 『駆込み女と駆出し男』 は、

その縁切寺に駆け込んだ女たちと、

縁切寺の御用宿に居候する医者見習いの

男の物語。

駆け込む女に、

戸田恵梨香 、満島ひかり 、内山理名。

女に逃げられる男に、堤真一、武田真治。

御用宿の主に。樹木希林。

そして、居候の医者見習いに大泉洋。

監督は、『クライマーズ・ハイ』

『わが母の記』 の原田眞人。

原作は、井上ひさしの 『東慶寺花だより』。


大泉洋のキャラに依るところが大いにあると

思うが、コミカルに描かれているシーンも多く、

重いテーマのようで、作品自体は明るく、

暗く重い印象はない。

映画の出だしがちょっと分かりにくい

感じがしたが、大泉洋が何者か分かった

あたりから、物語に引き込まれていった。

当時、女性からの離縁は、命がけで

あったのであろう。

女性にとっての理不尽極まりない時代が

あったことに、驚くとともに、

今の自由な時代の恩恵に感謝。

原作は、11年にわたり 「オール読物」 に

連載されたので、それなりに長編なんだろう。

駆け込む女の背景をもう少し、

描いて欲しい気がしたが、

2時間そこそこの映画にするには

これが限界か。


★★★★☆


駆込み女と駆出し男





2015.5.25

一之輔、高座に粗忽の釘を打つ

落語を聴くようになって、2年が過ぎた。

この2年間は音楽より落語を

聴いた時間の方が、長い。

落語会に行きだした頃は、

落語に詳しくなく、

ほかのお客さんが笑っているのに

何が面白いのか分からず、

軽い疎外感みたいなものを

感じることが時々あった。

分かる人だけが、笑っているのである。

噺家の方も、分かる人だけ笑ってください、

という体 (てい) なのだ。

さすがに今では、大体分かるようになり、

マニアックなくすぐりにも

笑えるようになってきた。


ところで、聞き出した頃は、

好きな噺家がころころと

変わって行ったものだったが、

最近は落ち着いている。

今、一番好きな噺家は誰かと

訊かれれば、答えに困るが、

好きな噺家 3人と言われれば、

迷わずに答えられる。

三代目 古今亭志ん朝、

立川志の輔、

そして、春風亭一之輔。

この3人だ。

5人と言われると、また困る。

この3人に次いで好きな噺家が

たくさんいるからだ。

そして、ベスト3に上方の

噺家が入っていないことには、

我ながら驚く結果だ。


さて、その3人のひとり、

一之輔の本を読んだ。

一之輔、高座に粗忽の釘を打つ』。

一之輔は、2012年、21人抜きで

真打に昇進した。

本書には、真打昇進にまつわる色々や

五十日真打披露興行で演じられた、

全演目の解説、また、彼がいかにして、

落語に魅せられ、噺家を目指すように

なったかが書かれている、

ファンとしては、必読の書だ。

彼が世話になった数人の師匠方の

名前も登場するのだが、中には、

私がまだ聞いていない師匠もあった。

そんな師匠方の噺も

読んでいるうちに聞いてみたくなる。

真打披露興行にまつわる数々の

エピソードも素晴らしいし、

春風亭一門の空気、一之輔の師匠、

一朝師匠の人柄や大きさも素晴らしい。

ますます一之輔を好きになった。


★★★★▲





2015.5.26

運動靴



写真は、先日、某小学校の運動会で撮影したもの。

靴があまりにもカラフルだったので、

(何年生か忘れたが) 次の出番を待つ、

子供たちの足だけを撮った。

私たちが小学生の頃は、

靴はみんな白だったような気がする。

もちろん、マジックテープの靴なんてなく、

ひも靴か、低学年はゴムだった。

運動着の半ズボンも裾が長いよね。





2015.5.27

チャッピー

『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督作品。

AI(人工知能)を持ったロボットの物語だが、

そのロボットの見た目が、なんとなく

『第9地区』 の宇宙人に似ている。

『第9地区』 では、人間と宇宙人の話だったが、

本作では、人間と、知能や感情を持った

ロボットの話になっている。

舞台は、2016年の南アフリカ・ヨハネスブルグ。

ロボット開発者のディオンは、

人工知能の作成に成功し、廃棄予定だった

警察ロボットに搭載するが、そのロボット

“チャッピー” は、ギャングの仲間に

されてしまうというストーリー。

何も知らない、無垢なチャッピーは、

凄いスピードでいろいろ学習していくのだが、

いかんせん人間が創り上げたものなので

完璧ではない。

「暴力はダメだ」 ということを

人間に暴力で教えようとするあたりは、

痛々しい。

また、環境によって学ぶことが違うのは、

人間でも同じだろうが、ロボットを

通して見ることで、子供を育てる環境に

ついても考えさせられる。

人間の意識を転送したり、かなりイッテル

設定だが、物語のテンポがよく、

考えるすきを与えない。

ラストは、これはハッピーエンドなのか

どうかも判断できない。

切ない、哀しい、そして怖いラストだ。

もしかしたら、めちゃくちゃ深い映画かも。

出演は、デーヴ・パテル、ヒュー・ジャックマン

シガニー・ウィーヴァー ほか。

デーヴ・パテルは何に出ていたっけと

思ったら、『スラムドッグ$ミリオネア』の人。


★★★★☆




ワイルド・スピード
SKY MISSION


この手の映画は、あんまり観なく

なってきたのだが、面白いとの評判なので

観てみることに。

よく知らずに観たのだが、本作、

ワイルド・スピード・シリーズの7作目。

ものすごいカーチェイスとアクション。

いやぁ、面白かった。

これぞ、エンタテイメントっちゅう映画。

「そんなアホな〜」 の連続だが、

これは、ただドキドキハラハラして

楽しむ映画だろう。

と、思ってたら、後半何やら違う要素を感じた。

観終えてから知ったことなのだが、

出演している ポール・ウォーカーという

俳優が2013年、本作の撮影の途中で

交通事故で亡くなっていたのだった。

一時は、制作休止の発表まであったものの

ポールそっくりの実の弟が残りのシーンに

出演し、公開までこぎつけたという。

そういう意味で、ワイルド・スピード・

シリーズのファンにとっては、

とっても思い入れのある作品に

なったようだ。

そのことが分かった上で、

ラスト・シーンを観ると、ちょっと

胸が締め付けられます。


★★★★▲





2015.5.28

痛風物語 7
再発症から13日目


痛風の再発症から、13日目にして

ようやく靴を履けるようになった。

痛みが治まったわけではない。

ピーク時の痛みを10だとすれば、

2〜3ぐらいまで下がった感じ。

歩くスピードもほとんど、

平常時に近いスピードに戻った。

でも、完治ではない。

というか、発作は治まっても、

高尿酸値症は治ったわけではないので、

これからが戦いなのだ。(自分とのね。)


それにしても、2回目の痛風、

痛かったねぇ。

この辛さを忘れないようにしなさい、オレ。





2015.5.28

ときどき写真展 19

目覚め



2014.10.27 ローマの朝





2015.5.28

思いの強さ

俳優の今井雅之が、今日未明、亡くなった。

先月末、記者会見の様子をテレビで

観たとき、痩せて別人のようになった

姿に驚いたのだが、こんなに早くに

逝ってしまうとは、思えなかった。

享年 54歳。

私は、来年で54歳なので、

より身近に感じてしまう。

先月の記者会見の様子を今日も

テレビで観た。

彼の言葉が印象に残った。

「好きな言葉に

『夢は叶う、思いが強ければ』と

いうのがあるんですけど、

思いが弱かったんでしょうね。

どこかで甘えていたんだと思います。」


私のような人間は、「思いが強ければ、

何でも叶うわけじゃない」と冷めたことを

言ってしまいそうだが、彼は違った。

思いが強くても叶わないことがあるのではない。

それは、思いが弱いのだ、と。


合掌





2015.5.29

にっかん飛切落語会 第357夜

「にっかん飛切落語会」 は、 若手2人と

ベテラン真打2人が出演する、

1974年に始まった落語会で、

途中数年間の中断はあったものの

今年の7月で41年の歴史を持つ。

今夜はその第357夜だったが、

なんでも、しばらくお休みするらしく、

再開の詳細は、決まっていないようだ。

今回は、いつものプログラムではなく、

二つ目1人と、ベテラン真打3人が登場。

41年前、その第1回に前座で出演したのが、

当時の楽太郎、現六代目三遊亭圓楽だったらしい。

そういうわけで、区切りの会の本日のトリは、

圓楽だった。

目当ての志の輔は、「みどりの窓口」。

ナマで聴くの3回目。

何回聴いても面白いとはいうものの

できれば、違う演目を聴きたかったなぁ。


【 演 目 】
「短命」 立川志の春
「みどりの窓口」 立川志の輔
〜 仲入り 〜
「代り目」 三遊亭小遊三
「お化け長屋」 三遊亭円楽

@ イイノホール





2015.5.30

メイズ・ランナー

巨大な迷路に囲まれたところに

囚われた若者達が、もとの世界に向けて

脱出しようと試みるサバイバル・アクション映画。

それなりにドキドキハラハラ感はあったものの

設定に無理があるのと、謎が多いのと、

登場人物の行動が解せないのとで、

予告編を観て、面白そうだと

思ったほどではなかった。

エンドロールのあと、近日公開の

続編の予告編付きで、

3部作の1作目ということだった。

観るまで知らんかったけど。


なんでこんなことになってるのか、

分からんという謎の感じに

なんか、数年前に途中まで観た、

『ロスト』を思い出した。


たぶん、続編 観るやろな、って感じ。

あんまり期待できひんけど。

有名な役者は出てません。


★★★▲☆



ダライ・ラマ14世


本日公開のドキュメンタリー映画。

ダライ・ラマ法王14世の来日時の

映像を中心に、インドのダラムサラ

(北インドにあるチベットから亡命した

人たちの都市)の学校で学ぶ子供達への

インタビューなど、法王とチベット、

チベット仏教を知るには、

とても良いドキュメンタリーだった。


法王は、1935年生まれだというから、

今年80歳。(うちのオカンと一緒や)

5歳で正式に ダライラマ14世に

即位してから75年ということか。

チベットの人々は、中国にずい分と

ひどい目にあわされたわけだが、

その中国人さえも赦し、

共に発展・平和を目指そうという、

法王の器の大きさ、慈悲の深さ、

非暴力、平和主義の本物さには、

感銘を受けざるを得ない。


映画では、東京の街頭で募った法王への質問や、

法王の講演会だと思われる会場での日本人の

質問が、いくつも出てくる。

その質問の内容が、結構 ひどい。

同じ日本人として、

恥ずかしいような質問も少なくない。

質問のビデオを法王に見せるのだが、

(こんなくだらん質問を

なんで法王に訊くんや)と、

監督に問いただしてみたくなるものもあった。

そんな質問にも法王は、

ユーモアを交えて、一つ一つ答えていく。

そして、法王の言葉に気が付かされる。

ああ、こんなくだらないことで、

私の心の平和は乱されている・・・と。


真面目な質問もあったが、

まるで正解があると思って

訊いているように見えた。

そんな時、法王はこう答える。

「I don't know.」


印象的な回答にこういうのがあった。

それは、ある好ましくない状況に出会った時、

法王ならどうしますか?というものだった。

「あなたにできることがあれば、

それをやりなさい。

あなたにできることがなければ

黙っていなさい」

要は、答えなんかない、

自分で考えろっちゅうことや。


もう一つ、印象に残ったこと。

ダラムサラの子供、学生は、

チベットから亡命してきたか、

亡命してきた人たちの子供だ。

その子供たち学生たちに訊く。

「勉強は好きですか?」

「何のために勉強しますか?」

日本の高校生、大学生に

同じ質問をする。

ここには書かないけど、

答えが、違いすぎて愕然とする。

もちろん、日本人の若者全員が、

あんな風ではないだろう。

私だって、10代の時に質問されたら、

「勉強は嫌い」と答えただろう。

だから、偉そうなことは言えないけど、

なんか聞いてて ちょっと情けなくなった。

映画のために象徴的な回答を

選んだんだと思いたいね。

この映画は、日本の若者の

ドキュメンタリーではないのに

そんなレビューになってしもた。


ダラムサラの子供たちに

「今、欲しいものは?」と訊くと、

一様に「ない」と答える。

(ひとり「祖国がないのでチベットの独立」と

答えた女の子がいたけど。)

この質問は、日本人にはなかったけど、

「ない」「足りています」「幸せです」と

答える日本の若者は、おるんやろか。


ダライ・ラマ14世 予告編


★★★★★


もう何年も前に、ブラッド・ピットの

『セブン・イヤーズ・イン・チベット』を

観たけど、もう一度観たくなった。




JOHN SCOFIELD "Uberjam"

ジョン・スコフィールド
“ウーバージャム”


2012年10月以来のジョン・スコ。

良かったぁ〜!

ドラムのルイス・ケイトーは、今年 2月に

マーカス・ミラーのバンドで来日し、

翌 3月には、ボビー・マクファーリンの

バンド・メンバーとして来日。

そして、今回はジョン・スコフィールドの

ウーバージャム・バンドの一員として来日だ。

4ヶ月の間に3回も別のバンドで来日するなんて、

いかに、ルイスが売れっ子かが分かる。

ボビー・マクファーリンの時には、

ギターを弾いたけど、今日は、

” I DON'T NEED NO DOCTOR ” という曲で

ヴォーカルも披露。

今日は、またええプレイしてた。

もう、ドラム叩いているっちゅう感じちゃう。

リズムが、ルイスを通して、

流れ出てきてるっちゅう感じやった。

あんまりドラムにエフェクトとか使うの

好きちゃうねんけど、フランジャーとか、

なんか訳の分からんエフェクトかけてたんも、

ええ感じやった。


ジョン・スコは、いつもの アイバニーズの

セミアコで、数曲でキレキレのプレイで

会場を沸かせた。

ブルーノート3日間公演の3日目の2nd、

つまり最終公演ということもあってか、

立ち見もいるほどの盛況で、

最後には、スタンディング・オベーション。

日本人って、JAZZ のライヴでは、

そんなにスタンディング・オベーション

しないから、ホンマに良かったというの、

分かるでしょ。

アンコール入れて、90分強。



[ MEMBERS ]
John Scofield (g)
Avi Bortnick (g,sampler)
Andy Hess (b)
Louis Cato (ds)

@ Blue Note Tokyo





2015.5.31

地震の影響

昨夜20時34分の気象庁発表。

30日20時24分頃地震がありました。
震源地は小笠原諸島西方沖(北緯27.9度、
東経140.8度)で、震源の深さは約590km、
地震の規模(マグニチュード)は 8.5と推定されます。


私はその時間、ブルーノート東京で、

John Scofield のライヴを楽しんでいた。

演奏中に揺れを感じたのだが、

ブルーノートは、地下2階にあるためか、

さほど大きな揺れには感じなかった。

特に混乱はなく、演奏の中断もなかった。

とはいうもの、天井から吊り下げられた、

たくさんの照明器具やスピーカーが、

ユラユラ揺れている図は、

あまり気持ちの良いものではない。

昨日は、特に外国人のお客さんが、

多いように見えたが、地震に慣れていない

国から来た外国人は、どう感じたんだろう。

東京に住む人は、あの程度の地震では、

驚かないだろうけど。


さて、ライヴが終わった頃には、

地震のことなどすっかり忘れていた。

いつもと変わったこともなく、

表参道駅から地下鉄銀座線に乗った。

渋谷で、JR山手線に乗り換えようと

ホームに上がってみると、

なんとなく様子が違う。

そこで、初めて多くの路線が運行を

見合わせていることを知った。

その時点で、22時を過ぎていた。

地震発生から、1時間半以上経っていたのだ。

私が感じたのは、それほどの揺れでは

なかっただけに、1時間半経っても

鉄道が復旧していないことに驚いた。

仕方なく、タクシーで帰ろうと

タクシー乗り場に行くと、当然長蛇の列。

50分ぐらい並んだだろうか。

ようやく乗ることができた。

山手線の運転再開は、23時15分だったようで、

私がタクシーに乗ることができた

直後だったようだ。微妙。

線路沿いを歩く人たちを多く見かけた。

きっと、歩いて帰ることにしたのだろう。

私も渋谷からなら、歩いたことがある。

確か2時間ぐらいだった。

その時は、運動のつもりで歩いたんやけどね。

報道を見ると、

「地震直後、関東地方のビルなどで

最大約6000台が停止した」とある。

六本木ヒルズや横浜ランドマークタワーなど

一時、高層階に取り残された人も

多くいたようだ。

JRは、山の手線だけではなく、

東海道新幹線ほか、いくつかの在来線も

一時運転を見合わせていたようで、

結構な混乱だったようだ。


私が乗ったタクシーの運転手とは、

お互いが持っている情報の交換のあと、

4年前の東日本大震災の日の話になった。

運転手さんは、あの日、静岡に帰ろうとする

お客さんに「東京駅まで」と言われた。

もちろん新幹線は不通だったので、

結局、静岡まで走ったらしい。

高速道路は、閉鎖されていた上、

一般道はひどい渋滞だ。

16時頃に出発し、厚木からは高速道路に

乗れたらしいが、静岡についたのは、

23時を過ぎていたということだ。

タクシーの場合、運転手さんは、

戻ってこなあかんから、大変やろな。





2015.5.31

キング・オブ・ザ・ブルース
B.B.キング 死去


昨日、ブルーノートのカウンターに

小さな B.B.キング の写真を発見した。

見つけた瞬間、その意味を理解した。

というのも、以前、同様にブルーノートの

カウンターの写真でリッキー・ローソンの

死を知ったことがあるからだ。


報道によると B.B.キングの死は、

5月16日だったようで、2週間も

知らずにいたわけだ。

もちろん、知っている人は

知っていたのだろうが、

今井雅之や今いくよのことは、

知っていたわけだから、

日本での報道は、意外に小さかったの

かもしれない。


その後、「B.B.キングの娘2人が

父はマネージャーに毒殺されたと

訴えていることに対し、

ラスベガス警察が捜査を開始した」

という報道もあったようだ。

近いうちに続報があるだろう。


享年 89歳。

合掌。


それから、やはり知らなかったけど、

この2人も亡くなっていた。


パーシー・スレッジ

4月14日死去、享年 73歳。

1966年、デビュー曲でソウル・バラードの名曲

「男が女を愛する時」が全米チャート1位。


ベン・E・キング

4月30日死去、享年 76歳。

元ドリフターズのリード・シンガー。

1961年、ソロで発表した

「スタンド・バイ・ミー」が

R&Bチャートの1位、

全米チャートのトップ5に入る大ヒット。


合掌。



ひとりごと  ひとりごと